サンデーレーシングは一口馬主クラブの1つで、毎年数多くの活躍馬を所有し、リーディングランキングでも常に上位に位置しています。今回はそんなサンデーレーシングにスポットを当てて、どういう一口馬主クラブなのかや、代表的な所有馬について見ていきます。

目次
サンデーレーシングは活躍馬の多い一口馬主クラブ!
サンデーレーシングという名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。一口馬主クラブとして、毎年のように活躍馬が多く重賞路線などを賑わせているのです。今回はそんなサンデーレーシングという一口馬主クラブについて見ていきます。
サンデーレーシングってどんな馬主?
サンデーレーシングはJRAに馬主登録をしているクラブ法人です。運営母体はノーザンファームで、ノーザンレーシングの所有馬にはノーザンファームで生産された馬がほとんどとなり、その中には素質馬や良血馬も多いため重賞路線はもちろん、G1レースでも黒基調にに赤十字たすき、袖に黄色の縦じまが入った勝負服を見ることが多いのです。
サンデーレーシングは年間のリーディング争いでも上位に位置することが多く、2015年、2017年は年間最多賞金を獲得し、2016年も2位とその勢いはとどまるところを知りません。このような実績もあり、年々注目度が増しているのです。
一口馬主ってどういうシステム?
サンデーレーシングをはじめとした一口馬主は、愛馬会法人とクラブ法人の2つを1つとして成り立っている馬主システムです。愛馬会法人という形で多くの人から出資を募り、愛馬会法人では中央馬主の資格を取得できないためにクラブ法人として馬主資格を取得して、所有馬を走らせるというメカニズムです。
サンデーレーシングの場合はクラブ法人にこの「有限会社サンデーレーシング」があたり、愛馬会の会員として募集を募る「有限会社サンデーサラブレッドクラブ」が愛馬会法人にあたり、一口馬主クラブとして成り立っています。
一口馬主クラブはクラブによって募集口数が違う
一口馬主クラブはそのクラブによって1頭の競争馬を何口で割るか決められています。サンデーレーシングの場合は40口となり、同じ社台系一口馬主クラブとして知られるキャロットファームは400口、社台レースホースの場合はサンデーレーシングと同じく40口となっています。
草野仁さんもサンデーレーシングなど一口馬主クラブ会員だった
ニュースキャスターや司会者として有名な草野仁さんですが、実は一口馬主として名馬に出資していた経験もあることでも有名です。ブエナビスタに草野仁さんが出資していたという話は有名ですが、実は草野仁さんの一口馬主歴は長く、昭和60年に草野仁さんがNHKを退社した後に、社台ファームの代表でもある吉田照哉さんから誘われたのがきっかけとされています。
そんな草野仁さんの一口馬主としての歴史はカッティングエッジという馬から始まって、菊花賞馬ダンスインザダークや桜花賞馬ダンスインザムードも、草野仁さんが出資されていたクラブ所有馬なのです。
サンデーレーシングの所有馬は?
サンデーレーシングの所有馬には前身となる日本ダイナーズクラブ時代から合わせて23頭ものG1馬がいます。ここからはそんなサンデーレーシングの所有馬でG1を勝った名馬の中からドゥラメンテやジェンティルドンナなど、3頭をご紹介していきます。
サンデーレーシングの代表馬1 ドゥラメンテ
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ、母の父サンデーサイレンスという血統の牡馬で、現役時代は美浦の堀宣行きゅう舎に所属していました。父母ともにG1勝ち馬で、母は日本を代表する超良血馬であることからサンデーレーシングでの募集額も高く、ドゥラメンテは1口250万×40口の総額1億円で募集されていました。
新馬戦こそまさかの敗北を喫したドゥラメンテでしたが、続く未勝利、500万下と連勝すると重賞挑戦となったG3の共同通信杯は2着に敗れますが、デムーロ騎手に乗り替わりとなった皐月賞では3番人気の評価を覆して差し切ると、続く日本ダービーでは単勝1倍台の人気に応えクラシック2冠をドゥラメンテは達成することになります。
故障もあり3冠はならず
秋は3冠も、と期待されたドゥラメンテでしたが、放牧中に骨折が見つかり、軽度だったものの秋はすべて治療やリハビリなどに充てる形となり、復帰戦は4歳の中山記念までずれこむこととなりました。9か月ぶりのレースとなりましたが見事に勝利を飾ると、続くドバイシーマクラシックでは落鉄のアクシデントもあり2着となると、宝塚記念でも2着に敗れてしまいます。
その後は調整が続けられて秋に出走する予定でしたが、宝塚記念のレース後にバランスを崩した際に負ったケガが要因となり、競争能力を喪失してしまいそのまま引退となってしまいます。それでもドゥラメンテの獲得賞金は6億を超え、1口あたりの賞金も回収率として661%を記録する1652万円となりました。
サンデーレーシングの代表馬2 ジェンティルドンナ
ジェンティルドンナは父ディープインパクト、母ドナブリーニ、母の父ベルトリーニという血統の牝馬で、現役時代は栗東の石坂正きゅう舎に所属していました。ディープインパクト産駒ではあったものの、母ドナブリーニの産駒が日本でまだデビューしていなかったこともあり、サンデーレーシングでは85万×40口の総額3400万円で募集されていました。
新馬戦は2着に敗れたジェンティルドンナでしたが、続く未勝利戦を勝つと3戦目にはG3のシンザン記念に出走し、ルメール騎手を背に牝馬としては13年振りとなる勝利を収めます。次走のチューリップ賞は4着に敗れたジェンティルドンナでしたが、桜花賞から4連勝で4頭目となる牝馬3冠を達成します。また父娘ともに3冠を達成するのは日本競馬では初めてのことでした。
3歳牝馬として初の年度代表馬に輝く
続くジャパンカップでオルフェーヴルとの3冠馬対決を制したジェンティルドンナは3歳牝馬として日本競馬史上初の年度代表馬へと輝き、4歳シーズンは連覇となったジャパンカップだけだったものの、ドバイシーマクラシックや天皇賞秋で2着、宝塚記念でも3着と、出走した4戦すべてで馬券圏内に入線する活躍を見せました。
続く5歳シーズンは京都記念で6着と敗れますが、2年連続の出走となったドバイシーマクラシックでは勝利を収めます。しかし宝塚記念で9着、天皇賞秋で2着となるも、ジャパンカップでは4着と3連覇はなりませんでしたが、引退レースとして出走した有馬記念では優勝し、19戦10勝という成績でターフを去りました。
1口あたりの回収率は恐るべき数字に!
牝馬3冠やジャパンカップ連覇などG1を7勝したジェンティルドンナの引退までの総賞金は17億2602万円で、1口当たりの賞金額は4315万円と驚異的な数字となり、また1口当たりの回収率も5077%とサンデーレーシングのみならず、社台系クラブの中ではもっとも回収率が高かった競走馬となりました。
サンデーレーシングの代表馬3 ブエナビスタ
ブエナビスタは父スペシャルウィーク、母ビワハイジ、母の父カーリアンという血統の牝馬で、現役時代は栗東の松田博資きゅう舎に所属していました。兄に菊花賞2着馬のアドマイヤジャパンや重賞勝ち馬のアドマイヤオーラがいる血統でもあり、サンデーレーシングでは1口100万×40口の4000万で募集されていました。上でも触れましたが草野仁さんも出資しています。
新馬戦は3着と敗れますが、この時の新馬戦は勝ったアンライバルドが皐月賞を勝ち、2着のリーチザクラウンがダービー2着、4着に菊花賞馬スリーロールスと新馬戦とは思えないほどのメンバーが揃った「伝説の新馬戦」と呼ばれるレースでした。その後未勝利戦からオークスまでG1.3連勝を含む5連勝を挙げ、春の牝馬2冠を達成します。
牝馬3冠はならずもその後も活躍を続ける
札幌記念で2着に敗れたブエナビスタは、秋華賞でも3着に敗れ牝馬3冠はならずも、その後もエリザベス女王杯で3着、有馬記念で2着となり3歳シーズンを終えると、4歳時もヴィクトリアマイルや天皇賞秋で勝利を飾り、敗れたレースでもすべて2着と抜群の安定感を見せつけます。
5歳時はジャパンカップしか勝てませんでしたが、23戦して9勝、4着以下が3回のみととても堅実に走った馬でした。1口あたりの賞金額は3800万円を超え、回収率だけで見てもサンデーレーシングの中で歴代4位とかなりのハイリターンとなった競走馬です。
まだまだいる! サンデーレーシングの活躍馬
ここまで紹介した名馬3頭以外にも、60万円×40口の総額2400万円ながら地方も含めG1を9勝し、11億円以上を稼ぎ出したヴァーミリアンや50万円×40口の総額2000万円で春秋グランプリを制し8億5000万円近くを稼いだドリームジャーニーなど非常に高い回収率を誇るサンデーレーシングの所有馬もいるのです。
サンデーレーシングは日本一の一口馬主クラブ!
今回は一口馬主クラブの1つであるサンデーレーシングの所有馬や仕組みなどについてお話してきました。新規でなかなか参戦するには1口当たりの値段が高かったり、抽選に通らなかったりと大変かもしれませんが、活躍馬も多いので夢を見るには向いている一口馬主クラブと言えます。機会があればサンデーレーシングで夢を見てはいかがですか?
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