スエード靴の手入れは、自分で簡単にできることをご存知ですか?普段のこまめな手入れがスエード靴を長持ちさせる秘訣となります。そこでスエード靴を長持ちさせるために、正しい手入れ方法や素材の性質を知ることからはじめましょう。起毛革の特徴や手入れ方法をご紹介します。

スエード靴の手入れ方法まとめ!ヌバックなど起毛革も自分でできる?

目次

  1. 自分で手入れするには起毛革を知ることが大事
  2. 素材の特徴を知ればスエード靴の手入れも気軽に行える!
  3. スエードとヌバックの違い
  4. 皮の加工作業「なめし」の方法は主に2つ
  5. スエード靴の基本の手入れ3原則
  6. スエード靴の手入れに必要な4つのもの
  7. 動画で解説!誰でも簡単「スエードの手入れ方法」
  8. スエード靴は雨汚れ防止が長持ちの秘訣!
  9. 場合によっては「スエードの丸洗い」も有効
  10. 同じ起毛革の一種「ヌバック」の手入れも自分でできる?
  11. ヌバック基本の手入れ3原則
  12. ヌバックの手入れに必要な4つの物
  13. 動画で解説!誰でも簡単「ヌバックの手入れ方法」
  14. 汚れが付着しやすいヌバックは根気強い手入れを
  15. 起毛革を永く楽しむために自分で手入れをはじめよう!

自分で手入れするには起毛革を知ることが大事

スエードに限らず、皮革製品の手入れを行う上で、素材の性質を知ることはとても大事です。特に起毛革は個性的な素材でありながら、靴やジャケットなど、様々なアイテムに使用されているとても身近な素材ですよね。日常の中で登場回数の多いスエードだからこそ、適切な手入れ方法で、良い状態を保っておきたいところです。

素材の特徴を知ればスエード靴の手入れも気軽に行える!

スエードの特徴を知ることで、一見難しそうなスエード靴の手入れも簡単に行えるようになります。まずはスエードとは何か?簡単におさらいしておきましょう!

そもそもスエードって何?

スエード(suede)という名称は、スエード発祥の地であるスウェーデンから由来しています。元々はスエード製の手袋のことをスエードと呼んでいました。子牛や子羊の皮をなめし、サンドペーパーややすりで起毛させた革です。スウェーデン生まれの加工技術から誕生したスエードは、丈夫な性質であることから、鞄や靴などにも使用されています。

スエード靴の特徴

スエードは皮の裏面(肉に触れる側)を起毛させているため、温かみのある印象です。また、耐久性に優れているため、永く愛用できるのがスエード靴の大きな特徴といえます。特に毛足が短く柔らかいスエードは価値が高く、高級とされているのです。起毛革ではありますが、レザーの一種のため、使うごとに風合いが増していくのも魅力のひとつではないでしょうか。

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スエードとヌバックの違い

「スエード」「ヌバック」「バックスキン」など、似たような見た目の素材が存在しています。どれがどれだか混在してしまっている方も多いのではないでしょうか。また、全て同じ素材として認識している人も少なくありません。実際にスエード、ヌバック、バックスキンは、全くの別物です。その違いをご紹介しますね。

スエードは「裏面」をなめした革

スエードは皮の「裏面」を起毛させています。動物の毛を活かしたものではなく、皮の繊維を活かしたものです。子牛や子羊の皮を使用し、皮の裏面(肉側)を均一にシェービングしてから毛並みを整えます。シェービングを行うことで皮が薄くなった分毛足が整ってきますので、マットな質感が強くなり、長めの起毛加工が印象的なのがスエードの特徴です。

ヌバックは「表面」をなめした革

ヌバックとスエードの違いは、皮のどちらの面を使用しているかです。ヌバックは「表面」を使用しています。元々キメが整っている表面は皮を薄くシェービングする必要がなく、短めの毛並みが演出するツヤ感が印象的です。ヌバックの革は厚く、より耐久性に優れています。ちなみに「ベロア」と呼ばれるのは、スエードよりも毛足の長いものです。

ちなみに「バックスキン」とは…

バックスキンとは鹿の革を指しており、起毛していようがなかろうが、鹿の革をバックスキンと呼びます。しかし“back skin”と解釈している方が多く、“裏皮”と略すことができるために、スエードと同じと認識してしまう方も多いようです。しかし英語では「buck skin」が正解。裏皮という意味の名称ではないため、スエードやヌバックとは別物と覚えておきましょう。

皮の加工作業「なめし」の方法は主に2つ

販売されている革製品は、動物の皮をなめしたものです。動物の皮は腐敗や乾燥を防ぐために、薬品や樹液を用いて皮の柔軟性を保てるように加工されます。この工程を“なめす”というのです。また、なめす前を「皮」と呼び、なめした後を「革」といいます。こうした豆知識を知っておくと、皮革製品を扱うのが楽しくなりそうですね。では、2種類あるなめしをご紹介します!

伝統的なタンニンなめし

タンニンなめしは古代から続く原始的な方法です。草や木から抽出したタンニンとゴラーゲンを結合させ、皮をなめします。この方法が使われ始めた当初はタンニンのみを抽出する技術がまだなく、時間と手間のかかる方法でした。技術が進んだ現在はタンニンの抽出も容易であり、金属機器を同時に用いることでより画期的な方法でタンニンなめしが行えるように進歩しています。

近代的なクロムなめし

クロムなめしは現代で最も多く用いられている方法です。なめし剤には「塩基性硫酸クロム塩」を使用します。クロムは金属アレルギーを発生させる金属類としても知られていますよね。クロムなめしは金属なめしのひとつに分類されます。

ちなみに、伝統的なタンニンなめしと近代的なクロムなめしを混合した「混合なめし」という方法もあります。これは2つの方法のデメリットをカバーし合いながら皮をなめす方法です。コンビネーションなめしともいわれます。特徴の異なる様々な皮のなめしに利用できるため、皮革製品を購入の際は、このなめし方法にも注目してみると面白いかもしれません。

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スエード靴の基本の手入れ3原則

では起毛革の魅力に吸い込まれてきたところで、本題であるスエード靴の手入れについてご説明していきますね。まずはスエード靴の手入れを行う上で大事な、基本の手入れ3原則をご紹介します。

1.履いたら必ずブラッシングを行う

スエード靴は耐久性の高さや、オールスタイルにマッチするデザイン性の豊かさから使用頻度も多いかと思います。そのため汚れも付着しやすく、汚れが蓄積しやすいというのがスエード靴によくあるお悩みです。そんなお悩みを解消するには、「毎日(履いた後)のブラッシングを欠かさずに行うこと」に尽きます。手入れの基本はブラッシングです。

2.汚れが沈着する前に手入れを行う

使用後のブラッシングは欠かせませんが、どうしてもそれだけでは汚れを落とせないこともあります。もしふいに汚れがついてしまった際は、落ち着いて、できるだけ早めに汚れを落とすようにしましょう。「汚れは沈着する前に落とすこと」が大事です。明日汚れを落とそう!などと、決して汚れを放置しないようにしましょう。

3.スエード専用クリーナーを使用する

スエードは繊細な起毛革です。起毛革の繊維にしっかりと絡みついて汚れを落とすことができるスエード専用クリーナーを使用します。汚れを落としたいのは起毛部分だけではなく、皮の部分も同じです。その他の革靴に使用するクリーナーでは十分に汚れを落とせない、また起毛をダメにしてしまうということも起こりかねます。必ず専用クリーナーを使用しましょう。

スエード靴の手入れに必要な4つのもの

スエード靴の手入れを自分で行う際に必要な手入れグッズをご紹介します。スエード靴を購入の際に、一緒に揃えておきたいものでもありますので、これからスエード靴を購入するか迷っている方も必見です。

ブラシ

スエード靴の手入れに欠かせないのが「ブラシ」。天然の毛やゴム製のものを使い分けるとGOODです。形状は柄のついたものや全面ブラシになっているものなどがあります。通常のブラッシングやホコリを払うときには「天然毛」のブラシを使い、起毛部分の汚れを落とすときは「ゴム製」のブラシを使用しましょう。

消しゴム

消しゴムはスエード靴の汚れを落とす強い味方です。靴の手入れ用品売り場に、スエードやヌバックなどの起毛革専用の消しゴムが販売されているので、それを選べば間違いないでしょう。また文房具の消しゴムであれば、汚れていない綺麗な状態の消しゴムを使用してもOKです。

防水グッズ

雨や油分による汚れからスエードを守る防水スプレーも必需品です。特にスエードのような起毛革は、ほんの少しの雨であれば水滴を弾くため、雨の日でも履いていくことがあるかと思います。そうした際にも、防水スプレーを噴きかけ、雨による汚れを防止しておくことが必要です。他の革製品にも使用できるオールマイティーな防水スプレーは、大変重宝しそうですね。

スエード専用保革用グッズ

スエード靴を上質に保つため、汚れを落とす手入れと共に行いたいのが「保革」です。革に栄養を与えたり、色艶を補修することを保革といいます。スエードに限らず皮革製品を永く愛用する上で欠かせない工程です。噴きかけるだけで簡単に保革できるミストや、スプレータイプの栄養剤がいいでしょう。

なんとスエード専用の手入れ用品を使って、迷彩柄やカビ加工など、個性的にアレンジしてしまう方もいるそうです。少々上級者向けではありますが、スエード靴をもっと楽しむため、履き古したスエード靴の第二ステージとして加工の参考にしたいですね。

動画で解説!誰でも簡単「スエードの手入れ方法」

スエード靴の手入れ方法を動画で解説しています。消しゴムやブラシを使用した基本の手入れからはじまり、保革まで丁寧に解説。初めてスエードの手入れを行う方でも簡単に真似できる内容となっています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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スエード靴は雨汚れ防止が長持ちの秘訣!

わずかな水滴を弾くとはいえ、雨による汚れは極力避けたいところです。雨に濡れてしまうとシミができたり、なめらかな表情が魅力であるスエード靴に色むらができてしまうなど、色々と困ることがでてきます。そのため、万が一雨に濡れてしまった際は、以下の手順で自宅ケアを行いましょう。

新聞紙を靴に詰めて水分を飛ばし、ある程度水気を逃がすことができたらシューキーパーで形を整えます。日の当たらない風通しのいい場所で乾かし、完全に乾いたらブラシで毛並みを整え防水スプレーでしっかり保護しましょう。クリーナーを使用した後も同様に、しっかりと乾燥させることが大事です。

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場合によっては「スエードの丸洗い」も有効

スエード靴はブラッシングや消しゴム、クリーナーのみでは汚れが落ちないこともあります。そういった際は、最終手段としてスエードの丸洗いも検討してみてください。繊細な起毛革ですので、スポンジを使ってシャンプーするなど少々手間はかかりますが、すっきり汚れを落とすことができるかもしれません。

まずは毛並みに逆らってブラッシングし、濡れた布でスエード靴を濡らしましょう。スポンジに染み込ませたシャンプーでスエード靴をウォッシングし、泡を流したスポンジでシャンプーを洗い流します。新聞紙を入れて水分を飛ばしながら、日の当たらない通気性の良い場所で乾かし、シューキーパーに変えて防水スプレーや補色スプレーで仕上げましょう。

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同じ起毛革の一種「ヌバック」の手入れも自分でできる?

子牛や子羊の皮の表面をなめした革、ヌバックも起毛革の一種ですよね。ヌバックもスエードと同様に自分で手入れを行えます。手入れの基本はスエードとほぼ同じ。生地が厚く丈夫なヌバックは、登山靴などにも用いられており、汚れることも多いかと思います。ぜひ手入れの方法を覚え、自宅でもケアをしてみてください。

ヌバック靴の特徴

ヌバックは皮の表面をなめしたもので、スエードと同様に動物の毛ではなく、皮の繊維を起毛させているものです。皮は部位によって繊維の質も異なるため、同じ動物から作った革であっても、使用する部位によって表情が異なります。特に表面の皮を起毛させているヌバックは、毛足が短く密度が濃いため、なめらかで艶を感じられ、厚手の革からは重厚感も漂います。

ヌバックの厚手の革は耐久性に優れ、靴のアッパーに使用するには適した素材です。過酷な負荷のかかる登山靴に採用されているのは、この耐久性を買われているため。革が薄く柔らかいスエードは、靴以外にもジャケットや鞄に使用されていることが多いのに比べ、ヌバックは靴や財布など、耐久性がより求められるアイテムに使用されることが多いといえます。

ヌバック基本の手入れ3原則

スエードに似ているようで異なる性質を持つヌバック靴も、スエード靴と同様に手入れの3原則をご紹介します。ヌバック製品を扱う上で、ぜひ知っておくといいでしょう。

1.まずはブラシでゴミや汚れを落としてから

「天然ゴム」や「発泡ゴム」製のヌバック専用ブラシでホコリや汚れをある程度落としましょう。これは特別な手入れを行う際はもちろん、履いた日のデイリーケアとしても欠かせないことです。スエード靴と同じように、毛並みに逆らうようにブラッシングを行い、ブラシで取り除ける汚れを落とすことで、手入れの効果が出やすくなります。

2.皮の表面を使ったヌバックならでは!保護ケアを欠かさずに

起毛革で、表面を起毛しているものは汚れが付着しやすいという特徴があります。ヌバックも表面を起毛させたものですので、皮の保護ケアが重要です。ブラッシングで汚れを落としたら、皮に防水ジェルを染み込ませるようにブラシをこすっていきましょう。

3.仕上げに色艶補修・栄養補給を行う

永くヌバック靴を愛用するためには、仕上げの保革がとても重要です。補色を行う際は、布やスポンジにローションを染み込ませてヌバック靴に塗っていきます。栄養を補給する際はワックスをブラシでのばしていきましょう。

ヌバックの手入れに必要な4つの物

これがあれば安心。ヌバック靴の手入れに必要なものを4つご紹介します!

ブラシ

ヌバック専用のブラシはスエードと兼用のものが多いため、いくつも購入する必要がありません。ただし、通常に使える「天然ゴム」のブラシと、磨き用に使う「馬や豚の毛」のブラシなど、用途に分けて持っておくといいですね。

消しゴム

ヌバック靴の汚れも、ブラッシングと専用消しゴムにより大抵落とすことができます。ブラシと同様に、スエードと兼用のものがほとんどです。こちらも1つ持っておくといいでしょう。

防水グッズ

起毛革の手入れグッツで、コロニル(Collonil)のものはとても人気があります。革靴の手入れに欠かせない防水スプレーも、栄養を補給しながら皮を保護することができるコロニルの防水スプレーは要チェックです。

ヌバック専用クリーナー

ヌバックは汚れが付着しやすいため、消しゴムやブラッシングで落とせないときも多々あるかもしれません。そのため、専用のクリーナーを持っておくといいでしょう。ヌバックをはじめ、あらゆる革製品の汚れを落とすクリーナーがあるようですので、万能クリーナーを手に入れてみてもいいかもしれませんね。

動画で解説!誰でも簡単「ヌバックの手入れ方法」

ヌバック靴の手入れに必要なグッツを揃えたら、さっそく動画で手入れ方法をチェックしましょう。ご紹介している動画はスエード靴にも活かせる手入れ方法ですので、これひとつで起毛革の手入れ方法をマスターできるでしょう。

汚れが付着しやすいヌバックは根気強い手入れを

皮の表面を起毛させているヌバックは、皮の奥まで汚れが付着しやすいという特徴を持ちます。そのため、日頃から念入りに手入れを行うといいでしょう。根気強く手入れを続けることで、ベストな状態を保つことができます。

起毛革を永く楽しむために自分で手入れをはじめよう!

温かみや重厚感の漂う起毛革は、日頃から丁寧に手をかけた分、上質な状態を保つことができます。お気に入りのスエード靴やヌバックの登山靴などを永く愛用するためにも、自分行うセルフケアをはじめていきましょう。また、起毛革の手入れに高いハードルを作っていた方は、意外と簡単な手入れに驚くかもしれません。ぜひ起毛革の魅力に魅せられてみてはいかがでしょうか。

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