ブランド物の一つとしてジッポが存在します。そんなジッポには底に刻印された記号からランク付けがあるという噂があるんです。本当にジッポにはその刻印が関係していて、ランク付けが行われているのでしょうか。ジッポの刻印の噂や年代による価値の違いを紹介します。

目次
ジッポにランク付けって存在するの?
おしゃれなブランドアイテムの一つとして、ジッポがありますよね。喫煙者だけに限らず、ジッポのデザインに惹かれる人も多いのではないでしょうか。
ブランドものとなると、どうしてもそのランク付けや年代などの関係でレアものが欲しくなりますよね。ジッポにもランク付けがあると噂されており、その見分け方もあるようなのですが、本当なのでしょうか?ジッポにまつわるランク付けの噂について紹介します。
ジッポの歴史について
まずは、そのジッポの誕生の経緯を知ることで、ジッポのブランドとしての価値を学びましょう。ジッポとはアメリカの『ジッポー社』が製造する金属製オイルライターの商標のことです。日本の正規輸入代理店は『マルカイコーポレーション』というメーカーが担当しています。
かつては伊東商事もジッポの正規輸入代理店でしたが、2011年12月に契約満了により、そのまま代理店から退いたようですね。そのため、現在はマルカイコーポレーションだけが、正規輸入代理店となっています。
ジッポの誕生の経緯は、1932年に、ジョージ・グラント・ブレイズデルという人物が『ジッポー・マニュファクチャリング・カンパニー』を設立したことから始まります。この1933年に初期型のジッポが生産されて販売されたそうです。
このとき約1500個のジッポが生産されたようで、年代的に言えばもっともレアなジッポといえますね。そして、1935年にケンドールというオイルメーカー向けの、広告宣伝用として、ロゴ入りジッポの製造が開始されました。まだ、このころは、いわゆるランクを見分けるためと言われている刻印はされていなかったようです。
ジッポのランクと言われる刻印が行われるまで
1936年にジッポライターに関する最初の特許を取得し、次第にノベルティ路線にジッポは進んでいく事になります。この頃から、何年モデルと言われるように、年代によってジッポのデザインに変更が行われるようになったようです。
1960年代に通算1億個の製造を達成しており、その後も通算○億個に合わせて限定モデルが生産されたこともあるようです。2007年には『ズッポー・ブルー』と言われる、フリント点火式のターボライターのジッポも生産されるようになり、こちらもモデルチェンジを繰り返しています。
ジッポとタバコの関係
ジッポとタバコの関係はもちろん密接です。多くのタバコメーカーの銘柄とコラボすることが多く、たくさんのノベルティグッズが生まれました。ジッポにタバコの銘柄を刻印することも多く、またオイル関係のメーカーに関係したものが刻印されることも多くなりました。
ちなみに、オイルライターとして有名なジッポですが、かつては1980年代にガス式のライターも発売しているんです。このモデルは『コンテンポ』と言われるレア物になっているようですね。
ジッポという言葉の由来はいろいろ説があるようですが、一つは『ジッパー』が関わっていると言われていますね。また、ジッポを点火するときの、着火音の音から取ったという説もありますね。しかし、オイルライターといえば、ジッポとタバコを吸わない人でも知っているほどですから、凄い知名度ですよね。
ジッポにランク付けがあるというのはデマ!?
ジッポをひっくり返して、底を見ると、英語でいろんな数字と文字が書かれています。この数字を見て、ジッポにランク付けがあるという噂が流れるようになったんです。
ナム戦Zippo。
— Toyofusa (@cult666) July 22, 2017
裏面の詩は
「もし、ベトナムに農場を持っていて、地獄に家を持っているならば、私は農場を売り払って家に帰るだろう」(ベトナムより地獄の方がマシ)
という意味。
ケースの底の刻印から1967年製。価格応談。
明日のVショーに持っていきます。 pic.twitter.com/L8NZhW7dpx
ジッポの底にはある年代から、アルファベットのA~Lまでのアルファベットが刻印されているんです。これが、Aならレア、Lになるほど価値が無いというようなランクを見分けるものだと言われるようになったんです。まことしやかにお肉のA5ランクのように言われているランク付けは本当なのでしょうか。
「Zippo」ロゴ横のアルファベットと数字は製造の年と月を表すものらしいです。ランクの表記とゆうのは間違った噂らしいです。 pic.twitter.com/ECIqU91Vyd
— 水田達巳 (@mizutanokoe) November 24, 2013
この画像を見ると、ジッポの刻印がとてもわかり易いですね。上に乗っているジッポには、zippoと描かれた両サイドにアルファベットと数字が見えますね。この画像の場合だと、Eと08という数字です。これが、ジッポのランク付けに関係があると言われるようになったわけです。
Aと刻印されているものがホントにランク上位なのか
なんとなく、自分の持っているジッポの底を見てこの刻印が刻まれているか気になりましたよね。もし、Aと書かれているジッポを持っていたら年代物のレアかも!?という気持ちになったかもしれません。しかし、この刻印とランク付けというのは、はっきりいうとデマだったんです。
ジッポの刻印とランクの関係はまったくなかった
実は、このジッポの底に刻まれた刻印。おやつなどの裏に表示されている製造年月日となんら変わらないものだったんです。お菓子の袋を見てみると、それにも、数字とアルファベットなどが刻印されている場合があります。
ジッポの刻印もそれと同じで、ランクを現しているわけではなくどこで作られて、年代はいつで、その製造年月日はいつになっているかというのが、独自のルールで刻印されているという関係だったんです。
ジッポの裏のアルファベットはランクじゃないことが今日初めてわかった pic.twitter.com/1QuNY40dvv
— えいちゃそっ@翔遙団 (@Ecoold8) January 29, 2017
このつぶやきの画像はとてもわかり易いですね。左側のアルファベットは、製造月を現しており、右側が製造年を現しているんです。Aのジッポを持っていた人からすれば、ランクとはまったく関係なかったのか!とがっかりするかもしれませんね。
ランクではなく製造年月日を表すジッポの刻印
このジッポの年代を意味する刻印ですが、正確にはどのようなルールで刻印されているのでしょうか。まず、なによりも誤解を生み出したアルファベットのAですが、これは『1月』という意味なんです。ということは、Bだと『2月』という意味なんです。その順番で行くと、いままでA~Lまでランクがあると言われていたわけですが、Lは『12月』という意味だったんです。
また、この刻印はすべてのジッポに行われているわけではないんです。正確には1950年以降のジッポにこの刻印が行われるようになったんです。そのため、1950年以前には両サイドのアルファベットが無いんです。古い年代のジッポかどうかを見分けるには、良い目安ですよね。
また、アルファベットになるまでは『/』といった記号で表示されていたこともあり、これも、左型と右側の記号を合わせて確認することで、どの年代に作られたのかわかるようにあっています。例えば左側の記号が『///』となっていて、右側の記号が『//』1977年代に作られたジッポとわかるようになっているんです。
ランクに近い意味合いを持つのだが…
自分のジッポはもちろんですが、自分より年齢の上の人のジッポを見せてもらうと、アルファベットではなく記号のジッポを持っている人も居て、それだけでジッポのブランドとしての楽しみ方を味わえますね。
さすがにジッポを取り扱っているお店でランク付けの嘘を付く人はいないと思いますが、人から譲り受ける場合にAと刻印されているから、レアものだ!と騙されないようにしたいところですね。あくまで製造年月日として、Aの方が古いだけで、決してレア物というわけではありません。
ジッポ自体にランクに変わるようなものはあるのか
あくまで刻印自体はランク付けとは関係ありませんでしたが、ブランドものとしてランク付けに変わるようなものはあるのでしょうか。ジッポもレアものでは数十万クラスのジッポがたくさんあります。そういった、ランクのようなものは他にあるのでしょうか。
ジッポのランク付けの代わりになるものとしては、一つは生産数の少なさが関係あると言えますね。特にメーカーの記念品として作られたようなものは、生産数も少なく身内の分だけのこともあります。よくある『○○周年記念モデル』みたいなものになると自然と価値は高くなるようです。
また、ジッポのブランド自体の価値よりも、その材質によって価値が大きく変わる場合があります。基本的に、一般のジッポの材質は真鍮によって作られています。安価なものになると、この真鍮の素材が粗悪なものになるようです。
ジッポの作られた材質によってランク付けはできる
しかし、このランクが高いジッポでは、純銀製でジッポが作られていたり、すごいものでは金無垢のジッポまであるんです。いわば、ジッポ本体が金の延べ棒みたいな存在になるわけです。
金はその時々によって価格が大きく変動するわけですが、金無垢のジッポの場合、約30万円ほどの価値が出るようですね。
金のジッポとなるとちょっとブランド物としては、成金っぽい雰囲気も出てしまうかもしれませんが、ジッポの付加価値はそのようにして生まれるわけです。そういう意味では、ランク付けとして、金、銀、真鍮というようなランク付けを行って見分けることが出来るかもしれませんね。
18金zippoが混じっていたから売ろうか使おうか最強に悩んでる。 pic.twitter.com/Z01W8PwEaC
— 三浦 涼楓 (@gakun0727) July 17, 2017
ジッポの見分け方はそのような形で出来るわけですが、現在存在しているジッポで、最高ランクのジッポの価格は、100万円ほどするようです。どうやら、全てが18金で作られており、ケースなども金メッキが施されているようです。見分ける必要もなく超高級品というのがわかりますよね。
また、高級なジッポの見分け方として、その彫金の仕方ですね。ハンドメイドで加工されたジッポはいわば、アンティーク品のようなものになるので、とても高級品になるようです。そのデザインはどこかの王宮の飾りのような感じもしますよね。
他にもランク以外のジッポの見分け方は存在する
他にも、ジッポの年代の見分け方にはブランド品同様、いろんな見分け方が存在するんです。『zippo』というロゴも年代によって、微妙に違うんです。現在見ているジッポのロゴは1980年代ごろから使用されるようになったロゴなんです。
ジッポに刻印されたロゴは、年代によって大きく3つに分けることが出来るようです。一番初期のジッポのロゴは、標準細字身体ロゴで刻印されており、現在に比べてかなり細い表記になっています。これは1932年から1955年ごろまでこの刻印が使用されていたようです。
そして、1955年からロゴが斜字体ロゴになったようです。筆記体のような感じのロゴになったわけですね。そして、1980年代からは、現行のロゴが使われるようになりました。このロゴに変わったことで、zippoの『i』の部分がジッポを点火したときの火のような感じのロゴになっているんですよね。
ブランドの価値としては、やはり最初期のロゴが価値があるようですね。ジッポは石を取り替えれば、古いジッポでも変わらないように使えるものが多く、メンテナンスさえ専門店でしてもらえれば、使うことが出来るようです。とはいえ、初期モデルのジッポとなると使用するよりも、コレクションとして飾るような人が多いようです。
ちなみに、面白いジッポの特徴として、コインや切手などの印字や刻印が逆や逆さまになっていると価値があるというものがありますよね。しかし、ジッポに関して言えば、遠くに刻印の向きを一定にして刻印していないようで、刻印の向きが変わっていても、特に付加価値はないようです。
ジッポは永久保証
ジッポの素晴らしいところは、正規のジッポであれば、なんと保証が永久なんです。この永久保証という制度はジッポが1932年に登場してから、ずっと続けられている制度なんです。
具体的には、ジッポブランドの製品が部品の破損や機能的な部品消耗により、使用が困難になった場合に、何度でも無償で修理を保証するというものなんです。もちろん、細かいルールなどはあるようで、経年劣化のようなヘコみやメッキ剥がれは保証してもらえないようです。
ランク付けと勘違いされた刻印の真の意味
つまり、普通にジッポを使用していて使えなくなった場合は、ジッポ専門店に持っていけば無償で修理してもらえるんですね。実は、この無償修理をずっと続けられている理由が、冒頭から説明しているランク付けと勘違いされたあの刻印なんです。
なんとなくZippoの刻印みて
— moroi (@moroimono) June 15, 2017
またなんとなぁく調べたら誕生月に出来たやつで
何となく嬉しくなった
何も考えずただ欲しくなって買ったやつなのに
これからもこれにお世話になるだろうなぁ pic.twitter.com/9IIEY3ZxqS
実は、修理依頼のためにジッポを持ち込まれた時に、いつ作られたジッポかによって、使用されている部品が変わってきます。しかし、裏の刻印を見れば、どの年代に作られたのか、製造年月日がはっきりと分かるわけです。これが、結果として適切な修理につながり、ブランドイメージを守り続けているわけです。
ジッポの刻印はランク付けではなく製造年月日だった
今回はジッポのランク付けを意味していると言われていた、底の刻印について紹介しました。単純な製造年月日だけでなく、ジッポが80年以上に渡って製造してきた、自社の製品を無償修理するための重要な意味合いもあったわけです。
記念品として製造を依頼されることも多いだけに、一人ひとりにとってジッポとは思い出の品となっているわけです。そんな思い出の品を少しでも長く使ってもらうために、そういった無償修理、そして裏の刻印がされていたわけなんですね。
ジッポはタバコを吸う人のためのものというイメージが強いですが、オイルライターのため、非常時には明かりになったり、火をつけて暖を取るためにも使えます。風にも強い仕組みになっており、いざという時のために持っていても損は無いと思いますね。
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