栃木レザーと姫路レザーをご存知でしょうか?高級財布やベルトなど数多くのレザー製品がありますが、その皮革を扱う最優良国内ブランドとして有名なのが栃木レザーと姫路レザーなのです。そこで、この東西2つのブランドにどんな違いや魅力があるのかをまとめてみました。

栃木レザーと姫路レザーの違いはなに?簡単に見分ける特徴まとめ

目次

  1. レザー(革)製品に興味がありますか?
  2. 便利だけど紛らわしい言葉「レザー」
  3. 皮革の違いとなめし加工の重要性
  4. タンナー(製革工場)って何?
  5. ブランド化されるタンナーの成せる技
  6. 諸外国にはどんなタンナーが存在する?
  7. 日本が誇る栃木レザーと姫路レザー
  8. 決定的な違いがある栃木レザーと姫路レザー
  9. 栃木レザーと姫路レザーの一番簡単な見分け方
  10. なめし加工にも違いがある栃木レザーと姫路レザー
  11. エイジングによる色の変化にも注目しよう!
  12. 栃木レザーと姫路レザーそれぞれの「なめし加工」
  13. 昔ながらの製法を貫き通す栃木レザー
  14. 栃木レザーが誇る製革工程とその職人技
  15. 栃木レザーに使われる「タンニンなめし」の特徴
  16. 姫路レザーの歴史と今後に繋がる企業
  17. 姫路レザーで使われる「クロムなめし」の特徴
  18. 新時代を切り開いていく姫路レザー
  19. 姫路レザー(有)の世界に向けた野望
  20. 姫路レザー?世界に通じるコードバン馬革タンナー
  21. 栃木レザーと姫路レザーの東西対決はどちらに?

レザー(革)製品に興味がありますか?

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に①

レザー製品は好きですか?メンズに大人気な高級財布を筆頭に、ベルト、バッグ、ケースなど、いろんな種類のレザー製品があります。しかしレザー製品と言っても、高級で何万円もするものから超お手軽に買えるものまでピンキリなのはどうして?と不思議に思いませんか?実は「レザー」という言葉には本革も合皮も含まれているのです。

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便利だけど紛らわしい言葉「レザー」

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に②

レザーには「天然皮革」(本革)と「人造皮革」があり、「人造皮革」は「合成皮革」と「人工皮革」という手法の違いで分けられ、更に「人工皮革」は「銀面」(表面加工に艶があるタイプ)と「スエード」(表面加工が起毛)に分かれます。

本革である天然皮革から人工的に作られたスエードまで全部ひっくるめてレザーと言えるのは便利ですが、素材を指す言葉として使うには混乱が生じるので悩ましいところです。これから紹介する栃木レザーや姫路レザーが扱うのは「天然皮革」のみとなります。

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皮革の違いとなめし加工の重要性

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に③

先ほどから出てくる「皮革(ひかく)」ですが、皮と革2つの「かわ」が使われています。これはそれぞれ意味が少し違っていて、「皮」は動植物の表面を覆っているものを指し、「革」は皮を加工して財布やベルトなどに使えるようにしたもを指します。

もう少し具体的に言うと、「皮」は動物の皮そのものなので、そのまま財布にしたりするとちょっとナマモノすぎますよね?そこで皮から脂肪や毛などをきれいに取り除いて、腐敗や硬化を防ぐために薬品で処理して加工する「なめし加工」をしたものが「革」になります。ちなみに「革」製品であっても「皮革」と表記されるのは、皮でもあり革でもあるからです。

ちょっとわかりにくいですが、動物の皮が使われていることに間違いはないですし、加工しているので革でもあるわけで、どちらの表記にもなり得るのです。そして…、気がつきましたか?またわけわからない用語が出てきました。「なめし加工」!単なる動物の皮を素材の革に変身させる工程のことを言います。この「なめし加工」が革を作る上で重要ポイントとなるのです。

タンナー(製革工場)って何?

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に④

タンナーと急に言われても読むのを止めてしまいそうですよね?業種によってこういった呼び方もいろいろ変わるのですが、タンナーとは、ようするに先ほど触れた「皮」をなめし加工して「革」にする工程作業をおこなう会社であり工場であり卸業者でありブランドなのです。栃木レザーや姫路レザーもタンナーと呼ばれています。

タンナーでは、動物の皮を仕入れて、余分なものを取り除き、きれいにした後薬品に漬け込んで防腐加工をします。ようするに「なめし加工」です。そしてこの先も重要で、各ブランドやメーカーからの注文により色や厚さ、強度などの細かい要望に応えるべく、更に製品に使われる用途に合わせた加工をしていくことになります。

ブランド化されるタンナーの成せる技

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に⑤

出来上がった財布やベルトなどの革製品の質感や色の光沢具合は、すべてタンナーの成せる技といっても過言ではありません。タンナーは基本的には製革工場ということになりますが、これほどタンナーによって製品が左右されるのですから、タンナーがブランド化しても全く不思議ではないことがおわかりいただけるかと思います。

さて、そろそろわかり始めた人もいるかもしれませんが、そんなタンナーが国内にもあります。日本が誇るタンナーと言えば、そうです!栃木レザーと姫路レザーなのです。場所柄ちょっと東西対決的になりそうですが、この栃木レザーと姫路レザーは同じタンナーでありながら性質がまったく異なり、違いは?と聞かれればほとんど違うのです。気になってきましたか?

諸外国にはどんなタンナーが存在する?

栃木レザーや姫路レザーの違いや簡単な見分け方に行く前に⑥

気になってきたところ遮ってすいません。先に日本以外でどんな有名なタンナーが存在するのかを紹介しておきます。まずフランスはデュプイ社やアノネイ社が有名で、巷ではエルメスに買収されたとかされないとか噂になっていますが、そのエルメス御用達のタンナーで、このタンナーの革製品を持つことがステイタスになっているということです。

イギリスではトーマスウェア社、セジュウィック社、ベイカー社、グレード社、コノリー社などが有名です。ドイツではペリンガー社、ワインハイム社など、イタリアではバダラッシ・カルロ社、ワルピエ社、オリーチェ社、アメリカはオーウィン社、ベルギーはマシュア社あたりが有名です。ベルギーのマシュア社は群を抜いて人気のタンナーです。

日本が誇る栃木レザーと姫路レザー

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方①

さて、やってきました!日本が誇る栃木レザーと姫路レザー!革マニアでないかぎり、あまりタンナーまで気にして革製品を購入する人はいないのでしょうが、実はこだわって購入しようと思えば、通販などでも商品名にしっかり「栃木レザー革財布」や「姫路レザーステッチベルト」などと表記されて売られています。しかも超人気です。

そんな国内タンナーである栃木レザーと姫路レザーは何がどう違うのか、いい加減に知りたいですよね?先ほど違いだらけと述べましたが、そもそも栃木レザーと姫路レザーの存在のあり方に違いがあるのです。

決定的な違いがある栃木レザーと姫路レザー

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方②

栃木レザーと姫路レザー、こうやって名前を並べてみると西と東に分かれているだけで後は同じようなタンナーに見えますよね?実は栃木レザーと姫路レザーには決定的な違いがあるのです。それは、栃木レザーは企業の名前でもあるので、さきほどタンナーのところで述べた通り会社にして工場であり卸業者でブランドなのに対し、姫路レザーは企業の名前ではないのです。

姫路には昔から代々続いているタンナーが多数存在しています。皮革産業が盛んな地域だったのでしょう。そしてその多数存在するタンナーそれぞれが精製した革を総称して姫路レザーと呼んでいるのです。ちなみに多数存在するタンナーの数は大小合わせて100を超え、国内に流通している革の70%はこの姫路レザーによるものです。

後ほど姫路レザーの説明時に詳しく述べますが、2013年に栃木レザーに対抗して?姫路レザーも周りの100以上のタンナーの中の有志を募り、姫路レザー有限会社を立ち上げました。ただ、その企業に姫路レザーが統一されたという話しもないので、今の時点ではスタンスは変わらず、姫路レザーというタンナー群の中にその企業も仲間入りしたといった感じになっていると思われます。

栃木レザーと姫路レザーの一番簡単な見分け方

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方③

栃木レザーと姫路レザーの簡単な見分け方として、一番わかりやすいのはタグです。革になったものを比べても余程の革マニアか皮革業者でないと見分けはつかないと思われるので、栃木レザーのタグがついているかいないかの判断が最も簡単な見分け方となります。

栃木レザーは企業なので「栃木レザー」という企業ブランドのタグが存在します。それに対し、姫路レザーは姫路レザーというブランドにタンナーが加盟しているわけではなく、タンナー同士が協定などを結んでいるわけでもないので、当然タグというものは存在しません。

簡単な見分け方と言っても、栃木レザーはタグがあるのでそれこそ簡単に見分けがつきますが、姫路レザーの場合は栃木レザーとは簡単に見分けがついても、他のタンナーとの見分けが簡単につかないところが難点ですね。一番ベストなのは姫路レザー有限会社が姫路レザーを束ねてブランド化することのなのですが、いろいろ諸問題もあるのかもしれませんね。

なめし加工にも違いがある栃木レザーと姫路レザー

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方③

栃木レザーと姫路レザーの特徴の違いとして「なめし加工」があります。タンナーの一番のお仕事は動物の皮を「なめし加工」して革製品の素材にすることですが、栃木レザーと姫路レザーで「なめし加工」のやり方に違いがあるということは、栃木レザーと姫路レザーでの出来上がる「革」の品質が違ってくるということです。

エイジングによる色の変化にも注目しよう!

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方④

ちなみに「エイジング」という言葉をご存知でしょうか?ワインやチーズでは長年かけて熟成させたものという意味で使われますが、古着やスニーカーなどのヴィンテージものでは経年変化で色が更に深みを増したり渋みが増したりする、その経年変化という意味で使われます。

この「なめし加工」の違いで、エイジングによる色の変化も変わってきます。後ほど栃木レザーの特徴で触れますが、特に栃木レザーの「なめし加工」ではエイジングによる色の変化が顕著にでます。この経年変化で色や質感が変わることも栃木レザーの重要な特徴になります。昔から「革は使うほど味が出る」と言いますが、栃木レザーはまさにそういった革を目指しています。

ユーザーの好みに委ねられる部分が大きいので、ぜひ栃木レザーと姫路レザーそれぞれの特徴や性質をチェックして購入することをおすすめします。エイジングでの色の変化や全く変わらない鮮やかな色合いなど、実際に使ってみないとわからないといったところですね。

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栃木レザーと姫路レザーそれぞれの「なめし加工」

栃木レザーと姫路レザーの違いと簡単な見分け方⑤

なめし加工には大きくわけて2通りの代表的なやり方があります。伝統的な昔ながらの製法である植物性の「タンニン」を使ってなめす「タンニンなめし」と、効率よく革を作るために開発されたクロム化合物をなめし剤として使用する「クロムなめし」です。

栃木レザーが使う「タンニンなめし」の「タンニン」とはワインでいう「渋味」にあたりますが、植物中に含まれるポリフェノール化合物の一種です。昔から革を作る時の「なめし加工」にはこの「タンニン」が使われていました。丈夫でハリとコシが強い革に仕上がり、エイジングによる色の変化が顕著に出るのが特徴です。

そして姫路レザーは「クロムなめし」を中心とした手法をとっています。クロム剤は塩基性硫酸クロムという化学薬品で、「タンニン」を使うより超効率的に生産可能になります。また元の皮の色に左右されることなく着色できるので、鮮やかな色など思い通りに加工できるのです。色もタンニンを使っていないので長年使っても変化せず使えます。

昔ながらの製法を貫き通す栃木レザー

栃木レザーの特徴や魅力を徹底検証①

製革作業がどのようなものか理解していただいたところで、まず栃木レザーがどういった企業なのかを紹介していきましょう。栃木レザーは栃木レザー株式会社という企業で、栃木レザーの自社で皮の仕入れから「なめし」加工までの工程をすべておこなっている、国内で数少ないタンナーです。

栃木レザーが誇る製革工程とその職人技

栃木レザーの特徴や魅力を徹底検証②

栃木レザーの製革工程を見てみましょう。アメリカから届く牛の原皮を専用のドデカいドラムに入れて洗う「水戻し」、その後半分にカットし脂肪などを削いでいく「チーキング」、そしてここからが栃木レザーの真骨頂である「石灰漬け」による脱毛を行うことになります。濃度別に5段階ある槽に順番に1日おきというペースで漬け込みます。

これは皮に刺激を与えないためということです。この作業だけで5日間もかかります。この時点で皮の品質が決まってくるといいます。この工程こそが表面を美しく、そして丈夫でコシのある革を生み出すのです。皮一枚の個性を見ながら漬け込んでいく「石灰漬け」はこれぞ栃木レザーの職人技!という作業なのです。ここまでが前なめしと言われる工程になります。

そしていよいよ栃木レザー自慢の「タンニンなめし」の工程に入ります。天然由来の樹脂である「タンニン」には種類がいくつかあり、仕上がりの色味に影響してきます。栃木レザーではミモザという、色の濃さでいうと中間あたりのタンニンを使用しています。

栃木レザーの「植物タンニンなめし」をおこなうピット槽は約160にもおよびます。4種類の濃度が異なるピット槽に少しずつ濃くなるように漬け込んで、約3週間、場合によっては更に長い期間をかけ、ようやく皮から革へと生まれ変わるのです。

最後に柔軟性を出すため油(魚油)を加えて、その後シワを伸ばして自然乾燥します。自然乾燥が終われば見事な「ヌメ革」の出来上がりです。ちなみに「ヌメ革」とは色などを入れていない自然の茶色っぽい革のことです。これらすべての工程で栃木レザーの職人技を随所に見ることができます。

栃木レザーに使われる「タンニンなめし」の特徴

栃木レザーの製法「タンニンなめし」の特徴とメリット/デメリット

栃木レザーの特徴の一つに、まず先ほど説明した「植物タンニンなめし」の工程とは別に、更にもう一つ特別仕様の革を作るためのピット槽があります。栃木レザーには特別仕様革の依頼があるそうですが、特に規格の厳しい警察官が身に着ける革などは、特別強度があり伸縮性に優れている革が求められるそうです。確かに拳銃を入れるような革は堅そうで真っ黒ですよね?

更に、栃木レザーの特徴の一つである「植物タンニンなめし」は、少し前に触れたエイジング(経年変化)による色の変化を楽しむことができます。これはタンニンの成せる技です。タンニンは時間が経つほど色合いが濃くなってくるのです。長く使うものにこそ、栃木レザーの特徴であるタンニンなめしの実力発揮ということになるのでしょう。

栃木レザーの特徴の一つである「タンニンなめし」にはデメリットもあります。まず、革への着色が原皮の色の影響を受けてしまうという点、また繊細な革ゆえにキズや跡がつきやすいという点、そして生産効率や手間などがかかることでコストにも影響してしまうといった点です。

それでも栃木レザーの革は革本来の風合いが感じられて、素材も天然植物成分なので身体にやさしいということもあり、また先ほどのエイジングによる色の変化が楽しめるといった代えがたいメリットもあります。栃木レザーの革は、好みにもよりますが、本革はこうあるべき!といった高級感を得ることができるはずです。

姫路レザーの歴史と今後に繋がる企業

姫路レザーの特徴や魅力を徹底検証①

さて、問題なのが姫路レザーです。一つの企業でないことが姫路レザーというブランドを難しくしていると言えるでしょう。姫路市は皮革産業がとても盛んな地域として知られています。それは平安時代から続いているそうです。どれだけ歴史があるんだ!といった感じですね。

姫路には昔から街中に大きなピット槽がいくつもあったらしいのですが、バブルの時代に従来の「タンニンなめし」から現代の主流である「クロムなめし」に移行したこともあり、そのピット槽は埋められてしまったようです。その後「クロムなめし」を中心に数多くの姫路レザーのタンナーが現在も良質な革を作るべく奮闘しています。

また、姫路レザーを説明する上で忘れてはいけないのが「姫路の白なめし」です。これは通常の「クロムなめし」などで使われる化学薬品はまったく使わず、塩と菜種油で揉み上げて天日干で仕上げる革であり、人にも環境にも優しいのが特徴でとても高い評価を受けています。この技術も1000年以上の歴史がありますが、今は後継者はたった一人になっているそうです。

栃木レザーのように一つの企業ではない姫路レザーは、栃木レザーのように「こういう特徴があります」と簡単に説明できないのでつらいところなのですが、近年、姫路レザーのタンナーから有志を募って姫路レザー有限会社という企業が創立されているので、その姫路レザー(有)に焦点を当てていきたいと思います。

姫路レザーで使われる「クロムなめし」の特徴

姫路レザーで多く使われる「クロムなめし」の特徴とメリット/デメリット

その前に、姫路レザーで中心となっている「クロムなめし」のメリットやデメリットも紹介しておきます。多くの姫路レザーのタンナーがおこなっている「クロムなめし」は高級というよりはカジュアル的なイメージに近いです。

「クロムなめし」のデメリットは、エイジング(経年変化)で色が変わらず、またクロムは金属の一種であるため金属アレルギーなど身体への影響も少なくありません。メリットとしては「クロムなめし」をした後の色が白っぽい色になることで、着色がとても鮮やかにできるといった点があります。また柔らかく伸び縮みしやすい特徴もあります。

耐久性があるので革を薄く伸ばす加工などにも適している為、衣料品やバッグなどに使われることが多く、効率よく革を作れることから、低コストで革を提供することが可能です。

新時代を切り開いていく姫路レザー

姫路レザーの特徴や魅力を徹底検証②

では、姫路レザー有限会社に戻ります。世界や栃木レザーのブランド力に触発された姫路レザーのタンナー有志が集まり企業として姫路レザー有限会社を立ち上げたのが本当にここ最近の2013年であります。自分たちの腕が世界や栃木レザーに負けるはずがない!と職人魂に火がついたのでしょう。

確かに歴史からみても平安時代からという凄まじい年月があるので、プライドが許さないのも当然です。そしてただ企業を立ち上げただけではなく、世界に勝負を挑むために新たな製法を開発しています。姫路レザー(有)として開発したものにはタグが存在しているようですね。

姫路レザー(有)の世界に向けた野望

姫路レザーの特徴や魅力を徹底検証③

やはり革と言えば「タンニンなめし」ですが、傷みやすい欠点があり、一般的に流通している約9割は「クロムなめし」という事実も否定できません。そこで両方のいい所を取った「コンビネーションなめし」というものがあります。先に「クロムなめし」をしてその後「タンニンなめし」を施すといったものです。レッドウィングのブーツなどにも使われています。

ただ、これはあくまでも先に「クロムなめし」が施されているので、クロムの特性が強くなってしまいます。そこでクロムを少し抜いてしまえ!と編み出されたのが脱クロム製法なのです。え?そんなことできるの?と思いますよね?実際には至難の業で、ドラムの内部温度や水流などによってクロムの抜け方が変わり、製品の品質が不安定になるといった問題点がありました。

その問題点を解決したのが姫路レザー(有)なのです。クロムを自由に好きなだけ抜きとることができて、尚且つタンニンの割合を自在にコントロールできるという夢のような製法で、名付けてアルコ・タンニン・レザー!これを武器に、世界へメイドインジャパンの底力を見せつけてくれるであろう今後の展開が楽しみですね。

姫路レザー?世界に通じるコードバン馬革タンナー

姫路レザーが誇るコードバンを扱う馬革タンナー

実は姫路レザーの中には世界的にもトップクラスの馬革タンナーがいるのをごぞんじでしょうか?馬革を扱っているタンナー自体が希少であり、その中でも農耕馬の臀部の高級革(コードバン)を扱い「タンニンなめし」製法しているタンナーは、この(有)新喜皮革だけです。

アメリカのホーウィン社もコードバンを扱う世界的に有名なタンナーですが、(有)新喜皮革はそのホーウィン社と肩を並べるほどの実力があります。革の性質上、ホーウィン社の革は「靴用の革」、新喜の革は「小物用の革」を得意としていて、同じコードバンでも微妙な違いがあります。

この場合は姫路レザーという名前を出すよりも、(有)新喜皮革というブランド名の方が力がある特殊な例ですが、姫路の昔ながらのタンナーとしても名を連ねていることから、姫路レザーの枠組みにもきっちり入るタンナーなのです。姫路レザーの定義はこのように曖昧な部分が多く、混乱することも多々ありますが、皮革産業地域としては間違いなく国内一を誇るブランドなのです。

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栃木レザーと姫路レザーの東西対決はどちらに?

栃木レザー姫路レザー共に凄すぎるタンナーでした!

栃木レザーと姫路レザーは、製法も目指すところもまったく違ったものなので比べようがありませんでした。わかりやすい栃木レザーにわかりにく姫路レザーといった印象はあるものの、同じ製革産業でありながら進むべき道もまったく違うものです。

昔ながらの伝統製法を守る栃木レザー、伝統を守る企業から新たな手法を開発する企業まで多種多様な姫路レザー、共に世界に向けて発展し続けているこの2大ブランドの革製品を、もし機会があればぜひ一度手に取って見てください。それぞれの職人魂を実感できることでしょう!


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