愛甲猛といえば、当時を知る人にとっては懐かしいプロ野球選手です。ロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)や中日ドラゴンズで活躍した後、様々なことにトライしています。しかし、愛甲猛は中学・高校時代からかなりの不良学生だったため様々な不良伝説が残っています。また、逮捕歴の真相は一体本当なのでしょうか。

・本名　愛甲猛(あいこう・たけし)
・誕生日　1962年8月15日
・年齢　56歳
・出身地　神奈川県
・身長　181㎝
・体重　87㎏
・活動　実業家、野球評論家、俳優、元プロ野球選手
・元所属　千葉ロッテマリーンズ、中日ドラゴンズ
・現所属　なし
・出演　映画『首領への道』

愛甲猛は高校時代、1978年の全国高等学校野球選手権大会に横浜高校の1年生ながらエースとして出場、3年生のときには決勝戦でも活躍しました。早稲田実業のエースであった荒木大輔に勝ったという伝説を残しています。ふたりとも、当時は甘いマスクから女子たちに人気でした。

しかしその一方、愛甲猛にはかなりやんちゃな面があったそうで、中学時代には酒やタバコにはじまり、万引きや暴走族など不良が一通り通る道を経験したり、高校時代には野球部の合宿所から逃げ出したりしたようです。そんなやんちゃをしても高校野球に出られたのはある意味伝説です。

不良伝説はこれだけにとどまらず、高校卒業が迫ったころ愛甲猛少年の暴行事件が発覚してしまいます。そのためこの事実が発覚した1981年の春の選抜高校野球には、謹慎のために横浜高校が出場できませんでした。

愛甲猛は1981年、ロッテオリオンズに入団します。そんな愛甲猛は甘いマスクの持ち主であったため、当時の女性たちはメロメロになっていたそうです。愛甲猛宛てにチョコが山のように送られてきたという伝説もあります。

愛甲猛ははじめ、地元のプロ野球の球団に入団希望だったそうで、ロッテオリオンズから1位指名されて、ドラフト会議後の会見で露骨に嫌な顔をしてしまったという伝説が残っています。ロッテオリオンズに進まなければ、社会人野球のほうで活躍するつもりだったようです。

愛甲猛はロッテ入団当初、高校時代に彼がつとめていたポジションである投手を任されていましたが、それでも1勝もできず成績が伸び悩んでいました。

その後、愛甲猛は1984年に野手に転向します。成績面で伸び悩んでいた愛甲猛は、当時のチームの先輩である落合満博に弟子入りします。弟子入りによって、愛甲猛は変わっていきます。

落合博満といえば今でこそ名采配で知られる監督です。そんな落合のもとに愛甲猛は弟子入りしてスパルタ教育を受けました。かなり厳しいスパルタ教育だったそうです。この時、妙なプライドも捨てられたとのことで、投手に転向したのち1986年までの3年間で、愛甲猛は出場試合数も増え得点も少しずつですが増えていきます。

1988年から3年間、愛甲猛は2桁の本塁打を打つまでになります。それまでが1桁の成績だったのでかなりの飛躍です。翌年1989年には打率成績が3割になり、その年のゴールデングラブ賞を受賞しました。

愛甲猛の連続試合出場も、1987年から1993年まで続いたそうです。しかし、1995年にロッテの監督がボビー・バレンタイン監督に変わってからというもの愛甲猛は成績不振に悩まされます。

愛甲猛は1995年のシーズンオフに、中日ドラゴンズに移籍することとなります。中日ドラゴンズでは代打として起用されることが多かったため、出場回数は徐々に減っていきます。すると成績も共にに落ち込んでいきました。

代打で出場することが多かった愛甲猛ですが、1999年には打率.387という成績を出しています(その年、中日ドラゴンズはリーグ優勝)。そして2000年に、数々の伝説を残しプロ野球選手を引退します。

プロ野球選手引退後、愛甲猛はVシネマに端役として出演するなどしていましたが、ここでも伝説を作っています。映画撮影中に失踪という都市伝説が出てしまったのです。実のところは小旅行に行っていたといいます。

愛甲猛が当時所属していた芸能事務所とトラブルを抱えていたために、このような伝説が出てしまったのだと本人が当時雑誌で語っていました。芸能事務所を離れてからは、実業家として会社経営をしています。それにしても、延々と伝説を作りだしてしまう男、愛甲猛。逮捕歴があるのは本当なのでしょうか。

不良学生だったことは初めのほうの見出しで触れましたが、愛甲猛は中学・高校時代に不良が一通り通る道を例にもれず通ったそうです。オンナであったり、万引きであったり、タバコであったり挙げたらきりがないことをしてきたようです。

横浜高校が優勝した後もホステスのいるお店で酒を飲んでいたというエピソードが残っています。高校生で飲み屋で打ち上げしていたとは、さすが伝説の男、愛甲猛ですね。今の世の中ならそのようなことをしてしまって世間にバレたら一発でネットや週刊誌に叩かれそうです。

さて、愛甲猛の薬物使用などによる逮捕歴の真相です。薬物を使っていたことは事実ですが、逮捕歴はないようです。野球選手としての現役時代に禁止薬物である、アンドロステンジオンというホルモン剤を使って体力の衰えをカバーしようとしていたと週刊誌で語っています。スポーツ選手につきもののドーピングというものです。

恐らく高校時代のやんちゃや、この薬物使用という点が逮捕歴があるようにとられてしまったのではないでしょうか。よって、愛甲猛の逮捕歴伝説は虚構のようです。それにしても薬物を使用した代償として、愛甲猛は引退後に副作用に悩まされてしまったようで、週刊誌のインタビューではたびたび読者に薬物の危険性について説いています。

愛甲猛は現在、息子の愛甲大樹が所属する社会人野球チーム「TOKYO METS」コーチを任されています。野球から離れていた愛甲猛、一周回ってまた野球に戻ってきたようです。愛甲猛の野球愛は本物なのでしょう。

2017年、夏の高校野球に広陵高校のナインとして出場した現在広島東洋カープの中村奨成選手。中学時代は多少やんちゃをしていたらしく、母親はほとほと手を焼いていたという伝説が残っています(愛甲猛ほどの不良伝説ではないですが)。しかし、広陵高校野球部の中井監督が中村奨成選手の素質を見出し、マナーなどを厳しく叩き込んだそうです。

北海道日本ハムファイターズの中田翔は過去にテレビ番組で、やんちゃ伝説を語ったそうです。なんと、高校時代に、気に入らない野球部の先輩の頭を乾燥機に突っ込んで見せたり、プロ入りしてからは他球団の選手と険悪なムードになり、怒鳴りあいの喧嘩で暴言を吐いて注意を受けたりしたと語っています。

読売ジャイアンツの坂本勇人選手も意外や意外、高校時代に伝説を残していたそうです。高校1年の時に監督と喧嘩して実家に戻り、学校に戻ってきたらピアスをつけていたという伝説です。そのピアス、実は鼻ピアスであったためさすがに監督に注意されたとのことです。いまの好青年な姿からは想像ができないエピソードです。

やはり、愛甲猛は学生時代から始まり選手時代に様々な伝説を残していたようです。逮捕歴はとりあえずなかったということで落ち着きましたが。今現在、愛甲猛はツイッターを利用しています。ツイートを見てみると結構おちゃめな一面も垣間見ることができます。絵文字の多用など、慣れている様子です。

体力をつけるために禁止薬物に手を出してしまった伝説を持つ愛甲猛のもとに、マムシエキス入りエナジードリンクが送られてきたそうですが、送り主である友達はウケ狙いでこのドリンクを送ったのでしょうか。愛甲猛の、友達に対するツッコミも選手時代のようにキレがあります。

伝説の男愛甲猛も今年56歳、誕生日は娘からプレゼントをもらったり、仲間たちからささやかなパーティーを開いてもらったりと、人望がないとこれほどの祝福はありません。体力の続く限り、愛甲猛には無理のない程度でどんな形でもいいので活躍してほしいものです。そして、伝説を作り続けて話題を提供してくれることを願っています。