夏といえばビール!国内でも各メーカーが色々なビールを発売していますが、日本のビールはほとんど1種類しかないって知っていますか?海外にはまだ見ぬ魅力的なビールがいっぱい。今回は、グルメな人必見、海外でよく飲まれているビールを中心にいくつかの種類をご紹介します。

目次
世界中のグルメ達に愛されるビール
産業革命が起こったのはビールのおかげだと言われるくらい、世界に愛される飲み物、ビール。特にこれからの季節は、仕事帰りやお風呂上がりにキンキンに冷えたビールを一杯!なんて方も多いのではないでしょうか。でも、日本のスーパーやコンビニで主に売られているビールは、無数にある中のほんの数種類なんです。もちろん美味しいですが、それしか知らないのは勿体無いです!
ビールは製法・色・材料などで様々な種類がある
日本で主に人気の種類はラガー
ビールが美味しい季節はキリンシティでビアパーティ!
— キリンシティ / Kirin-City (@KirinCity_beer) June 25, 2017
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多種多様な種類があるビールの中で、アサヒやキリン、サントリーなど大手各社の主力はピルスナーと呼ばれるタイプのビール。日本では特にビールの「喉越し」が重視される傾向にあるので、冷やした時にすっきりとした喉越しを味わいやすいピルスナーが人気なのです。
日本でも食の好みの細分化が進み、最近では各社も新製品に力を入れるようになってきました。グルメ番組や地域のイベントでB級グルメや地ビールが取り上げられたり、写真の「抹茶ビール」のような変わり種も。こだわりの銘柄を持つ人も少なくありませんが、今回はおすすめの銘柄の前にまずは大まかなビールの種類の違いを見てみましょう。
ビールの種類ー色による分類
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— かくさ (@ryuka93nodoame) June 25, 2017
ビールの名前覚えてないけどそれぞれ味違くて美味しかった! pic.twitter.com/QXqzT36jwz
ビールと言われて多くの方が想像するのは、綺麗な黄金色のビールではないでしょうか。しかし世界には様々な色のビールがあり、ほとんど白に近いものから馴染み深い金色、茶色や黒ビールと言われるものまで細かく分類するとキリがありませんが、大きく3つに分けられます。
淡色ビール
色々焦ってるのに、関係なくビールが旨い、ダメな奴ですよ(^^; pic.twitter.com/Zf0VgO5jDj
— キース (@kuroutostone) June 25, 2017
私たち日本人に最も馴染み深い、黄金色のビール。代表的なピルスナーは、大手メーカーの主力商品なので、日本ではビールといったらまずこれを思い浮かべる人が多いでしょう。お店などで飲む生ビールは、特別な表示や種類でない限りほとんどこの淡色のピルスナーに分類されます。
濃色ビール
よく言われる、「黒ビール」はこちらに分類されます。原料の大麦を黒くなるまで焙煎して作られるスタウトと呼ばれる種類が代表的な濃色ビール。日本でも、各地の地ビールなどはスタウト系の銘柄も多く作られています。淡色のものより焙煎をしっかり行うので、味や香りが強いものが多いのが特徴です。特にグルメな人々やビール通に支持率の高いおすすめのビールです。
中濃色ビール
淡色ビールと濃色ビールの中間、茶色っぽい色のものがこの中濃色ビールに分類されます。エール系のビールが有名ですが、日本でも割と知られている銘柄は「ペールエール」。フルーティな香りを楽しむため、あまり冷やさず室温で飲むのが良いとされています。
ビールの色は焙煎の度合いと原材料によって決まる
ビールの主原料は発芽させた大麦です。この発芽を止めるためにどのくらいの「焙煎」をするかにより、大麦の焦げ色、そしてビールの色が決まります。スタウトなどの黒ビールは100℃を超える温度で焙煎され、ほぼ真っ黒になるためビールの色も黒く、より香ばしい香りがするようになるのです。
一般的なビールの多くは麦芽を主原料としていますが、小麦を使用したヴァイス(白)ビール、果汁入りのフルーツビール、スパイスやハーブを漬け込んで作られるスパイスビールなどがあり、混入されたものの色に影響されます。また、アメリカンビールは原料に米やライ麦、コーンなどを多く混ぜているためにビールの水色が変わる場合があります。
ビールの種類ー製法による分類
ビールの種類分けで一番よく使われるのが醸造方法によるものです。現在では上面発酵ビールの代表的なものがエール、下面発酵ビールの代表がラガーと言われています。ジンジャーエールのエールやキリンラガーのラガーは原料や製品としての名前ではなく、醸造方法の名称だったのですね。それでは各ビールの特徴とおすすめポイントを紹介していきます。
上面発酵のビールの種類〜エール〜
たくさんの種類があるエール
ラガーが普及する以前は、ビールといえばエールを指すほど一般的な醸造方法だった上面発酵ビール。水を沸騰させてから冷やさず常温で発酵させることにより、酵母が短時間で樽の上面に層を作ることから上面発酵と呼ばれています。泡が少なく旨みやコクが強いのが特徴で、イギリスやアイルランドでは今でもビール=エールというほど人々に親しまれています。
バーでも大人気!何種類もあるペール・エール
アメリカ、ニュージーランド
— BEER VOLTA (@BEER_VOLTA) June 24, 2017
ビールの入荷情報
バラストポイント
・スカルピン IPA
・グルニオン ペールエール
イースティボーイズ
・グンナマッタ
・xeRRex#クラフトビール #びあぼ #黒磯 pic.twitter.com/aaDGClp4FA
イギリス発祥のペール・エールは、ハーブのような香りと軽い口当たりが特徴。かつての大英帝国の影響からか世界中に広がっており、日本でもコンビニなどで買える銘柄「よなよなエール」(アメリカン・エール)、一部で大人気の「IPA」(インディアン・ペールエール)など、各地で独自の発展を遂げています。独特の香りを立たせるため、10~13℃くらいが適温と言われています。
ポーター/スタウト
アイルランドの有名な銘柄ギネスビールに代表されるスタウト。日本の黒ビールに分類されるのもほぼこのスタウトです。元々はポーター(荷運びの人。滋養に富み彼らに好まれたことから)というブラウン・エールの古いものと新しいもの、ホップを混ぜて作られたエールでしたが、このポーターのアルコールを強化して作られたのがスタウトです。
上面発酵のスタウト、下面発酵のシュバルツ
実はビールはスタウトが好きなおっちゃん
— ちゃろ (@masayumi5) June 16, 2017
一番絞りスタウトは初めて
ん〜やっぱギネスだな(笑) pic.twitter.com/JGLKbeRHuO
先にご紹介した通り、スタウトはエールに分類される黒ビール。スタウト(強い)の名が表す通り、濃厚で強い苦味と酸味がありますが、ピルスナーなどのホップの苦味よりはローストされた大麦の香ばしい苦味であり、深いコクがあるためビールの苦さが苦手でもスタウトなら飲めるということもあります。それこそコーヒーのように、ぬるめでじっくり味わうタイプのビールです。
対してシュバルツですが、こちらはドイツ語で「黒い」という意味ながらラガーの製法で作られるビール。冷やして喉越しを味わう飲み方が一般的です。スタウトもシュバルツも「濃色のビール」であり、日本では混同されがちですが、水の代わりに製造されたピルスナー(ラガー)とワインの代わりに製造されたエールでは由来も製法も全く異なります。
下面発酵のビールの種類〜ラガー〜
常温、短時間発酵のエールに対してラガーは低温&長時間発酵で製造するビール。長時間じっくり発酵させることによって酵母が下の方に沈殿していくため、下面発酵と呼ばれます。元々はドイツのバイエルン地方(*寒い)において、冬の間氷とともに仕込んでいた地ビールでしたが、冷蔵庫の発達により通年、しかも安定した品質のビールを大量に作れることから一気に広まりました。
日本の【超定番】ピルスナー
世界中で最も多く製造されているのが、チェコノピルゼン地方発祥のこのピルスナーに分類されるビール。日本の大手メーカーの定番ビールはほとんどこのピルスナーです。日本の主流はジャーマンスタイル・ピルスナーですが、発祥地であるチェコのボヘミアンスタイル・ピルスナーは苦味がマイルドで、味わいが深いです。特に「ピルスナーウルケル」という銘柄がおすすめ。
ヘレス
南ドイツ、特にバイエルン地方や、バーデン・ヴュルテンベルク州で多く製造されているビールで、ドイツで好まれる他のビールに比べて淡い色が特徴です。ピルスナーに比べると苦味が少なく、麦の香りがしっかりしている軽めでまろやかなビールです。
メルツェン
メルツェンとはドイツ語で3月のこと。冷蔵庫が発明される以前は、低温熟成させるラガービールは秋から春にかけての間しか作れなかったため、夏のためのビールの最終調整を行うのが3月だったことからこの名がついているそう。オクトーバーフェストでふるまわれることで有名なメルツェンはオーストリア産麦芽100%。赤褐色で飲みやすいビールと言われています。
自然発酵のビール・ランビック
現在ではビールはビール酵母によって発酵させて作るのは当たり前ですが、ビール酵母が発見される前は自然発酵によって作られていました。今でもベルギーなどの一部地域では、昔ながらの自然発酵によるビール作りが行われています。乳酸菌発酵による酸味の強いもの、ワイン並みの長期発酵による独特な風味を持つものもありますので、海外旅行で出会ったらぜひ試してみましょう。
ビールが苦手でも飲みやすい!苦味の少ないビール
主にドイツで作られるヴァイツェン(ドイツ語で白いものの意)は、大麦と小麦を混ぜて上面発酵で作られる白ビールとして大変有名です。バナナのようなフルーティな香りと驚くほどの苦味の少なさは、ビールが苦手な人にも飲みやすくとても注目を集めています。名前の通り白く濁ったヘーフェ・ヴァイツェンとスタウトのように黒いデュンケル・ヴァイツェンがあります。
種類別ビールの美味しい飲み方
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— The Barley Mow (@The_Barley_Mow) June 15, 2017
日本で好まれるピルスナーは喉越し重視のビールなので、暑い夏にキンキンに冷やして飲むには相性抜群です。ただ、種類によっては冷えすぎない方が美味しいものもあります。エールは香りを楽しむため13℃くらいが適温と言われていますし、スタウトなどの黒ビールやスパイス、フルーツ系のビールは秋冬などにホットビールにして飲むのもおすすめです。
ビール純粋令を定めた国!おすすめドイツビール
ビットブルガー「プレミアムピルス」
ドイツで初めてピルスナーに分類されるビールを製造したことで知られています。芳醇なモルトの風味と、ホップの華やかな香り。100年以上続く名門製造所だからこそ出せる、バランスのとれた炭酸のキレと濃厚な味わいは、世界中で愛され一流レストランの指定銘柄にもなるほど。ドイツを代表するおすすめのビールです。
ヴェルテンブルガー「ヘーフェ・ヴェイスビア・ドゥンケル」
Weltenburger Kloster pic.twitter.com/tTwN9UUehN
— M.Tristram (@tristao78) June 2, 2017
ドイツビールを語る上で絶対外せないのが、ヴェルテンブルガーの「ヘーフェ・ヴェイスビア・ドゥンケル」。世界最古の修道院ビールであり、ドイツでどのビールを飲もうか迷っている人におすすめの一品です。チョコレートとスパイスが合わさったような香りと、非常にクリーミーでまろやかな舌触りが人気。各国のグルメたち・評論家も絶賛するほどの味わいをご堪能あれ。
ケストリッツァー「シュヴァルツビア」
有名な詩人、ゲーテが愛したビールとして、ドイツ国内でも非常に有名なビールです。ピルスナーと同じくラガーに分類される製法で製造されているため、見た目よりキリッと爽やかな喉越しです。しっかりローストされた春摘み大麦の香ばしい香りは、ゲーテゆかりの品ということもありグルメ雑誌や機内雑誌などでも取り上げられています。
飲みやすく種類豊富なベルギーのビール
デュベルモルトガット「デュベル」
チョコレートやワッフルなど、グルメの国ベルギーで「悪魔」と名のついたこのビール。ホップやアプリコットの芳醇なアロマがあまりにも魅惑的すぎて、まるで悪魔のようだということから名付けられました。香りのわりには辛口で、アルコール度数も8.5%と高め。元々はビクトリーエールという銘柄でエールに分類されるこのビールは、日本人の好みにもぴったりでおすすめ度No.1。
オルヴァル「オルヴァル トラピスト エール」
ベルギーを代表するオルヴァルのトラピストビール。強めの苦味と、フルーティな香りの余韻が後をひき、ビール愛好家や各国グルメ界の重鎮達に修道院ビールの最高峰と呼ばれる人気ビールです。オルヴァル修道院では2種類のビールを製造していますが、片方は院内でしか飲めないということなので、ベルギーに旅行する機会があればぜひ訪れて貴重なビールを飲んでみましょう。
カンティヨン「カンティヨンクリーク」
まるでロゼのような綺麗な朱色。グルメとワインの国フランスと繋がりが強いベルギーですが、あまり良質な葡萄やホップが採れなかったことから、自然発酵+フルーツやスパイスを漬け込んだ独自のビールが発展しました2年もの間自然発酵させたビールにサワーチェリーを数ヶ月漬け込んだ後、瓶の中で2時発酵させるという、ワインに負けない手間と時間をかけて作られています。
ローデンバッハ「クラシック」
フランダースの犬で有名なフランドル地方で作られるレッドビール。熟成させたビールと若いビールを混ぜるというベルギー独自の方法で作られています。オーク樽を使い乳酸菌発酵させることで、甘酸っぱい後味を作り出しています。独特なビールの多いベルギービールの中でも特に飲みやすい、初心者にもおすすめのビールです。
世界で愛される日本のビール
うまし!!
— つよぽん (@tdht1204tys) June 25, 2017
#アサヒスーパードライ
#KARAKUCHI pic.twitter.com/2hBoPajzlu
海外でもそれほど探さずに買える日本の有名ブランド、アサヒスーパードライ。キリンラガーやサッポロ黒ラベルも人気ですが、やはり知名度はこちらが一番です。日本のピルスナーはジャーマンスタイル・ピルスナーと言われるドイツの製法をお手本にしており、キリッとした苦味と爽快な喉越しが特徴。通年美味しく味わえるビールです。
遠く離れた国のプールサイドやビーチで、海外のリカーショップで、よく見慣れた銘柄のラベルを見つけるとなんとも不思議な気分になります。ビール好きに国境はないのですね。海外へ旅行に行った時は、パブやバーで地元の人とおすすめのお酒を教えあう、なんていうのも素敵ですね。
いろんな種類のビールが!日本でも買える海外のビール
仕事あがりのひととき。
— まっつん™Classic (@ma_tune) June 21, 2017
ハイネケンとクリープハイプ。#LiveYourMusic #beer pic.twitter.com/hWH92WDnJg
日本でもビールグルメな人達からはかなり有名な銘柄となったハイネケン。ちょっとプレミアムな気分に浸りたいときに最適ですが、実は一般に販売されているハイネケンはキリンビールが製造しているため、海外のものとは香りやホップの効き、後味などがかなり違うとか。日本人好みの味に変えているのでしょうか?一度海外からの輸入ものと飲み比べをしてみるのも面白そうです。
アマゾンや楽天市場、各地のオクトーバーフェストでも購入できますが、最近は海外ビール輸入専門の通販ショップも増えています。「ビアハウスケン」はアジアも含めた世界中の銘柄を扱っています。特にドイツビールなら「bier.jp」がおすすめ。ランビックなどベルギーの変わったビールも取り扱っている「ベルギービールJAPAN」では、レッドビールなども購入可能です。
庶民じゃ手が出ない!?世界の超高級ビール
オーストラリアにあるネイル・ブリューイング社製造のペールエール。オークションで500ml6万4千円から始まり、最高額14万5千円がついたという世界最高級のビールです。なんと南極の氷山の氷を溶かして製造されたビールで、世界30本の限定発売だったそうです。ヴィンテージワインやウイスキーほどの高額ではないとはいえ、中々手が出せないお値段ですね。
海外の様々なビールの種類まとめ
海外グルメと同じくらい現地の文化やコミュニケーションに欠かせないビール。ビールなしに今日の世界の発展はないと言っても過言ではないくらい人々の日常に溶け込んでいるビールですが、美味しいからと言ってあまり飲みすぎてしまうと、歳を重ねてから悲惨なことになってしまう可能性も・・・ビールも麦からできている炭水化物であることを忘れず、ほどほどに楽しみましょう!
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