日本を代表する時計メーカーのセイコーが所有する高級腕時計ブランド、グランドセイコー。グランドセイコーといえばスプリングドライブと連想させますよね。今回は、そんな魅力溢れるスプリングドライブ式とクォーツ式や機械式の違いに迫ります。

目次
スプリングドライブの技術を生んだグランドセイコー、その歩み
グランドセイコーとは、日本の老舗時計メーカー、セイコーが所有する腕時計の高級ブランドです。販売開始の1960年以来、実用時計の最高峰として高く評価されていました。
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初代グランドセイコーリミテッドコレクション2017「現代デザイン」
初代モデルのDNAを受け継ぎつつ、実用性を高めた限定モデル。ケースには新素材ブリリアントハードチタンを採用しています。
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当時、高級時計と言えはスイス製と言われていましたが、グランドセイコーの誕生はスイスのメーカーへの挑戦ともいえる出来事だったのです。
1.グランドセイコーが、スプリングドライブに行きつくまでの歴史
グランドセイコーは1905年のセイコーの創業以来、数々の技術を得て、1960年に諏訪精工舎(現セイコーエプソン)が初代モデルの「ロードマベール」を誕生させました。
初代モデル誕生後も数々の作品を生み出し、1975年にはクォーツの普及により、高級実用機の使命を一旦は終えますが、1988年には高級クォーツとしてグランドセイコーが生まれ変わりを見せたのです。
2004年にグランドセイコー独自の技術、スプリングドライブ式が誕生し、現在も変わらない人気を集め、話題を呼んでいます。
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ブラックセラミックスコレクションに、セラミックス×チタンを組み合わせたブレスレットモデルが登場。写真はグランドセイコーブルーを使用した限定モデルです💡
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2.グランドセイコーの技術・スプリングドライブ式への挑戦
販売以来基本的なデザインを踏襲しながらも、最高の技術を取り入れており、フォーマルなスタイルにもカジュアルなスタイルにも似合う、数々のモデルを生んできました。
セイコーが生んだ独自の製法、機械式、クォーツは27年もの歳月をかけて完成させたといわれています。そのあとに続くスプリングドライブは、グランドセイコーの革新的な技術を採用することになります。
時計メーカーでも、機械式、クォーツ、スプリングドライブの3つの駆動装置を制作することができるのは、セイコーだけです。
スプリングドライブの前身~機械式の魅力~
1960年のグランドセイコーの誕生以来、「最高の普通」というコンセプトを掲げ、高い技術力を兼ね備えながらも、デザインや機能がとてもシンプルなのが特徴です。
発売から8年後の1968年には、クロノメーター検定に提出した100戸のうち73個がテストにクリアをし、グランドセイコーの機械式時計は、徐々に世界に肩を並べる位に成長を成し遂げていきます。
機械式のシンプルさが魅力の1つであり、それが高く評価された結果だったのかもしれませんね。
しかし、1970年代のクォーツの普及により機械式時計の需要が低下し、グランドセイコーとしての機械式の時計生産は一旦は終了しました。これは、グランドセイコーの長年にわたる、クォーツの研究により、1日0.2秒の誤差を生み出した事によるものでした。
機械式の復活は1998年、新設計の「9S系ムーブメント」が開発され、販売当初は8振動の「キャリバー9R65」、2009年には10振動のモデル「キャリバー9S85」が販売されました。
スプリングドライブの前身~クォーツの魅力~
1988年になると、姿を消していたグランドセイコーブランドが「クォーツ時計」として復活を果たします。
1993年には、キャリーバー9F系のモデルが誕生しました。秒針の震えをなくし、キレのある秒針の動きと、クォーツには前例のなかったカレンダーの素早い切り替えを実現させました。カレンダーの切り替えが2000分の1秒という速さというから、驚きですよね。
グランドセイコーの代名詞「スプリングドライブ」の魅力
グランドセイコーがスプリングドライブの発表をしたのは、機械式の復帰と時を同じくして1998年ですが、自動巻機構や72時間のパワーリザーブの研究を重ねて2004年に「キャリバー9R65」のモデルを誕生させました。
グランドセイコーはその後もスプリングドライブの研究を重ねて、高密度なぜんまい駆動のクロノフモデル「キャリバー9R86」を2007年に発表、これにより平均月差±15秒差を実現させたのです。2009年には、10振動ムーブメントモデル「キャリバー9S85」が誕生し、2010年に海外進出を果たします。
日本が誇る世界のグランドセイコースプリングドライブ、クォーツや機械式との違いは?
機械式のもつ主な特徴は、主ぜんまいであること、クォーツの主な特徴は、水晶の規則正しい振動を利用していることにありますが、スプリングドライブは、その機械式の持つ特徴と、クォーツの持つ特徴の両方を兼ね備えたモデルと言えます。
機械式のモデルは、トルクは大きいものの、標準的なもので日に10秒~30秒程度誤差が生じ、クォーツよりも精度に欠ける部分があります。また、クォーツモデルは月に15秒ほどの誤差であるものの、機械式よりもトルクの大きさに欠けてしまうのです。
スプリングドライブは、そのそれぞれの特徴を起用したまさに「良いとこ取り」で機械式のモデルと、クォーツのモデルとの違いはここにあります。スプリングドライブは、まさにグランドセイコーが生んだ機械式とクォーツの歴史と魅力が盛り込まれた一品なんですね。
進化するスプリングドライブに今後も期待
今回はグランドセイコーの歴史と、独自の技術、スプリングドライブと機械式、クォーツの違いについてご紹介いたしました。
こうしてみると、グランドセイコーの技術がいかに高いかがわかりますよね。スプリングドライブの技術は、機械式の生産とクォーツの生産があったからこそ生まれた技術だと思います。日本が世界に誇れるグランドセイコーの自慢の技術ですね。
しかし、機械式にもクォーツも、スプリングドライブ式に負けない、それぞれの魅力を感じ、今なおそのファンが多いのもうなずけます。日本が誇る世界のグランドセイコーが生み出したスプリングドライブの技術の研究に今後も期待したいと思います。
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