洗濯洗剤は何を使っていますか?粉石鹼派、液体洗剤派と分かれるかもしれませんが、洗濯機にポンと1粒入れるだけのジェルボールという選択肢もあります。今回は、最近良く耳にするジェルボールについて洗浄力や種類、利点欠点などの解説していきます。

目次
洗濯洗剤は何を使っていますか?
洗濯時にどんな洗剤を使っていますか?粉石けんを使うという方もいれば液体洗剤を使う方も多いと思います。ですが、数年前から第3の洗剤として、フィルムに洗剤が封入されている「ジェルボール」というものがもう1つの選択肢として増えました。今回は、ジェルボールとはどんなものなのか、洗浄力はどのくらいあるのかなどをご紹介していきます。
簡単1粒!ジェルボールとは?
ジェルボールとは、洗濯時に1粒だけ入れて洗濯すればOKという簡単で便利な洗剤です。汚れがあまり落ちないというイメージがありますが、最近は改良されて洗浄力がアップしているので液体洗剤と同じくらいの洗浄力が期待できます。簡単で便利なジェルボールですが、どのような種類やメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ジェルボールにはどんな種類がある?
現在、日本で販売されているジェルボールはアリエールとボールドでどちらもP&Gジャパンの商品です。その他、コストコではアメリカ製のウルトラクリーンという洗剤が売られています。これら3種類しか今のところはありませんが、洗剤を計量しないで簡単に洗濯できる便利な手段として使われています。
ジェルボールのメリットは?
計量不要の手軽さが便利
ジェルボールのメリットで一番大きいところは、面倒な計量をせずに洗濯が出来るということです。液体洗剤によって水に対して入れる量が変わってきますし、液だれして容器が汚れてしまうこともあります。ジェルボールの場合、1粒につき30~65Lの洗濯に適応しています。この水量の範囲であれば1個で十分に洗濯が出来ます。
汚れ落ちは液体洗剤と同等!
もう1つのメリットは、ジェルボールの洗浄力は液体洗剤とほとんど変わらないということです。一番洗浄力が強いと言われているのが粉末石鹸ですが、溶け残って洋服に洗剤が残ってしまうことがありました。しかし、ジェルボールは水中の金属イオンを遮断してくれる金属封鎖剤を入れたことによって洗浄力を上げることが出来たそうです。
柔軟剤入りで便利
さらに、ジェルボールは柔軟剤も一緒に入っているので別で柔軟剤を入れる必要もないので便利です。洗浄に特化しているジェルボールもありますが、香りの方に特化しているジェルボールもあります。ジェルボールの状態では香りがキツいと感じるかもしれませんが、洗濯が終わるとそれほど感じることもないので男性にも使いやすい洗剤です。
ジェルボールのデメリットは?
洗剤の量が調節できない
洗剤の量は、ジェルボールのメリットでもありデメリットにもなる部分です。メリットでは30~65Lまでの量の洗濯が出来ると述べましたが、逆を言えば30Lより少ない量の洗濯には向いていないということになってしまいます。30Lというと洗濯物の量は2㎏程度なので、一人暮らしの男性の1日分には満たない量になると思います。
洗濯物の目安としては、ワイシャツと肌着、トランクス、タオル、靴下、パジャマで大体1㎏ぐらいなので、毎日きちんと洗濯したい方にはジェルボールは不向きです。洗濯機がいっぱいになってしまうほどの洗濯物が出る4~5人家族ならジェルボールの方が便利ですね。
1回の洗濯にかかる洗剤のコストも多少高くなるのもデメリットです。粉末や液体洗剤に比べると1度に使う量で異なりますが、大体4円くらいの差が出るそうです。ちなみに、ジェルボール1個につき大体25円程度になります。格安のお店で購入すれば1個22~23円程度の単価になるでしょう。
そして、洗剤が包まれているフィルムが水に弱いので、湿気でくっついたり破けたり、小さいお子さんが遊んでしまうという危険もあります。このことについては後ほど解説しますので、そちらをご覧ください。
アリエールのジェルボールについて
①パワージェルボール
アリエールのパワージェルボールは、部分洗いなしでも汚れが落ちて抗菌作用もあるのが売りの洗剤です。香りはシトラスグリーンで、すすぎ1回の簡単洗剤です。洗濯物の量が2.6㎏の場合、1発で汚れを落として今までの洗剤の50倍の抗菌力を発揮してくれるのがパワージェルボールです。生乾きでもニオイが出にくくなって衣類にカビが生えてしまうこともなくなります。
こちらのジェルボールは柔軟剤は特に入っていないようなので、ごわつきが気になるようであれば柔軟剤は別で入れましょう。このジェルボール自体の香りもあるので、この香りと混ざって強い香りにならないように微香や無香の柔軟剤を使用した方が良いでしょう。ちなみに、柔軟剤なしでも洗濯物を取り込む時にバサバサとさばくだけでも繊維を立ち上げられます。
②リビングドライジェルボール
リビングドライジェルボールは、部屋干しに適した洗剤です。クリーンフレッシュの香りで、それ以外はパワージェルボールと変わりません。生乾き臭がほとんどしませんので、夜に洗濯をして家の中に干しておいてもあのイヤなニオイがしないのは良いですよね。梅雨時期の場合には、リビングドライジェルボールに酸素系漂白剤と部屋干し用柔軟剤を併用すると生乾き臭対策になります。
ジェルボールの使い方ですが、液体洗剤のように洗濯物を入れた状態からジェルボールを投入するのではなく、洗濯槽の底にジェルボールを置いてから洗濯物を入れて水を入れましょう。洗剤投入口に入れるとフィルムが溶け切らずに詰まる可能性があるので、必ず洗濯槽に入れて下さい。ドラム式にも縦型洗濯機にも対応しています。
ボールドのジェルボールについて
香りに特化したジェルボール
ボールドのジェルボールは、香りの方を重視している洗剤です。ボールドは、プラチナホワイトリーフの香りとプラチナブロッサム&ピオニーの香りと2種類あります。香りに特化していると言っても、白く洗い上げる洗浄力もあるので皮脂汚れも落ちやすくなっています。まとめ洗いをする場合には、液体洗剤より多めの回数で洗濯出来るのでお得です。
すすぎは1回でOKなので節水にもなります。少ない量の洗濯をするときには乾燥後も香りが残るそうですが、多めの量を洗濯すると水の量が増えて薄まってしまうので香りがあまり残らなくなります。柔軟剤を追加して洗濯するとふんわり感と香りが出ますので適宜使用してみて下さい。使い方はアリエールと同じく簡単。洗濯槽の一番下になるように入れて洗濯しましょう。
コストコのジェルボールについて
アメリカ製のジェルボール
コストコで売られているジェルボール型の洗剤「ウルトラクリーンランドリーパック洗濯洗剤」は、アメリカ製のジェルボールです。販売時の値段にもよりますが、1回の洗濯あたり18円程度と高コスパです。コストコは大容量のものを取り扱っているので、単価が安くなる傾向にありますね。1粒あたり24ml程度の洗剤が入っているので、大体30Lからの洗濯に向いているようです。
汚れの落ち具合も同じメーカーの液体洗剤とほとんど変わらないそうですよ。こちらのジェルボールも、初めに洗濯槽に入れてから洗濯ものを入れて洗濯するだけなのでとても簡単です。海外の洗剤は香りがキツいイメージがありますが、このジェルボールはそれほど強くはないようなので柔軟剤を追加しても問題ありません。ちなみに、柔軟剤は入っていません。
色柄ものの洗濯は避けたほうが無難
ジェルボールには蛍光増白剤が入っている
蛍光増白剤とは、白いものを白く見せるためのいわば添加物です。白いシャツなどは、白さを保つために初めから蛍光剤が使われていますが、洗っている内に蛍光剤も落ちて白さがなくなってしまいます。この蛍光増白剤は、白や生成、淡い色物の場合にはとても有効なものなのですが、色の濃い服の場合には色合いが変わってしまうことがあります。
ジェルボールの場合は溶け残りがないので色ムラになってしまうことはあまり考えられませんが、元々の色合いを変えずに洗濯をしたい場合には蛍光増白剤が入っていない洗剤で別洗いをすると良いでしょう。ジェルボールは便利ですが、気を付けたい点もあるので洗濯する前に洋服の洗濯表示を良く見てから洗濯しましょう。
ニオイが気になるなら漂白剤を使って
ニオイ戻りを防いで爽やかに
しっかり洗剤を使って洗浄しても、繊維の奥の方に蓄積された汚れは落ちにくいものです。衣類が濡れた時にニオイが戻るのを防いでくれるのが、衣類用の酸素系漂白剤です。酸素系漂白剤を使うと、消臭効果や除菌・抗菌効果も発揮してくれて、白いものは白く洗いあげてくれます。
酸素系漂白剤には、花王のワイドハイターEXやライオンのブライトW、シャボン玉石けんの酸素系漂白剤、ミツエイの衣類の漂白剤などがあります。洗濯洗剤と同じタイミングで洗濯機に入れて洗えば、すっきりと衣類を洗い上げられます。汗をかく夏場には特におすすめですよ。
ジェルボールと柔軟剤、合わせてもOK?
ジェルボールを使うなら香りの少ない柔軟剤で
ジェルボールには柔軟剤も入っていますが、その柔軟剤だけではちょっと…という場合には、他の柔軟剤を使っても問題ありません。ただ、これ1つで簡単に汚れが落ちて柔軟剤も入れなくて済んで便利ですよ、というのが売りなので柔軟剤を入れる必要はないとも言えます。
ジェルボールに入っている柔軟剤の香り自体がキツいと感じる方もいらっしゃるので、入れるのであればそれほど香りのキツくないタイプの柔軟剤を使いましょう。香りが強いと人によってはスメハラ(スメルハラスメント)になってしまうのでほどほどにしておきましょう。香りが弱い柔軟剤は、ハミングネオやソフラン、さらさなどがあります。
小さいお子さんがいる家庭は要注意
ジェルボールは濡れると中身が出る
ジェルボールの表面は水に触れると溶ける特殊なフィルムに覆われています。そのため、少しでも水に濡れるとフィルムが溶けて中の洗剤が出てきてしまいます。海外では小さいお子さんが口に入れてしまったために死亡したという例もあり、手の届かない場所に置いておく注意書きが大きく書かれています。お子様が絶対に触れられないところに保管しましょう。
水気に弱いので、湿気っぽい場所に置いておくのも良くありません。お互いがくっついてしまうこともあるので、使用後は必ず蓋をしめて、窓際などの高温になるところには置かないのがポイントです。蓋が取れてうっかり洗濯機の中に落としてしまうと全て使えなくなってしまうので、取り出す時はジェルボールのケースのボディを持って蓋を開けましょう。
<おまけ>部屋干しの正しいやり方は?
お勤めしている方だと、どうしても洗濯物は部屋干しになってしまうと思います。生乾きのあのイヤなニオイは避けたいものですよね。生乾きの状態が続くと洋服に菌がどんどん増えていってしまうので、カビが生える原因にもなって健康に害を及ぼします。そうならない為にも、上手な干し方をして清潔に保ちましょう。
正しい部屋干しの仕方は、風通しの良いところで干し、窓際には干さないことです。洋服の水分をいかに早く飛ばすかが問題になるので、ベストな場所は部屋の中央あたりで、扇風機を回して風を当てるか、洗濯物の下に除湿器を置いてその風で乾かすと乾きやすい環境を作ることが出来ます。除湿器の場合は一緒に除湿も出来るので、梅雨時期にはおすすめの干し方です。
また、少し手間ですがアイロンを使って水分を飛ばす方法もあります。完全に乾かすわけではなく、軽くアイロンをかけて少し乾いた状態にしてから干すとより早く乾かすことが出来ます。ワイシャツは濡れた状態からアイロンをかけてしまえば手早くシワが伸びますので、ワイシャツに関してはしっかりとアイロンをかけてしまっても良いでしょう。
【番外編】ドラム式洗濯機と縦型洗濯機、何が違う?
違いは洗浄がメインかどうか
ドラム式洗濯機と縦型洗濯機の違いは、洗い方の違いと乾燥機として機能するかどうかの違いがあります。昔はドラム式洗濯機は洗浄力が弱いという風に言われていましたが、今はそれほど差はありません。ただドラム式洗濯機の場合、洗浄より乾燥の方に特化しているので、洗ってそのまま乾かしたい方はドラム式洗濯機を選ぶようです。
縦型洗濯機の洗浄方法は、主にもみ洗いになります。大量の水を使って洗うので、どうしても節水するのは難しくなります。ただ、ドラム式洗濯機のようなたたき洗いと違って泥汚れなどには洗浄力を発揮します。強い遠心力で脱水するので衣類が絡みやすくなるのが欠点でもあります。小さいお子さんがいるお家の場合は使い慣れた縦型洗濯機を選ぶと良いでしょう。
簡単便利なジェルボールで汚れをすっきり!
今回は、ジェルボールの簡単で便利な点をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。第3の洗剤であるジェルボールは、忙しいママだけでなくバリバリ働く男性にもおすすめしたい洗剤です。洗濯機に1粒ポンと入れるだけの簡単な洗濯方法なので、面倒に感じる洗濯も楽に済ませることが出来ます。
気になる洗浄力も液体洗剤と同等なので、洗剤の計量を煩わしく感じている方は是非ジェルボールを試してみて下さい。手軽に買うならアリエールやボールド、コスパが良いものを買いたいならコストコのジェルボールを選ぶと良いでしょう。組み合わせる柔軟剤にも気を付けながら簡単に洗濯を行って下さいね。干し方にも注意して綺麗で清潔な衣類を身に着けましょう!
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