みなさんはスバルのトレジアという車をご存知ですか?「えっ何その車?」という方も多いはずです。それもそのはず、トレジアとはOEM供給でトヨタのラクティスと姉妹車なのです。今回はスバルトレジアとトヨタラクティスの違いや実燃費や評価をお届け致します。

目次
スバルトレジアってどんな車?
そもそもスバルトレジアってどんな車かご存知ですか?「トレジア?知らないな」という方も多いとは思いますが、実はトヨタのラクティスとOEM供給されている車なのです。OEM供給とは、他社ブランドの製品を製造すること、またはそのブランドを製造する企業のことをさします。日本語では、相手先や委託者のことをさす場合もあります。
スバルトレジアも同様で、トヨタでトレジアを製造して、スバルが販売していたとのことです。もちろんラクティスとは姉妹車なのです。では、ここから具体的にスバルトレジアの特徴を見ていきます。スバルトレジアが誕生した背景には、2008年にスバルがトヨタとその傘下のダイハツ工業との間における提携関係を結びました。
この関係性のあるおかげで、ダイハツが製造し同社が販売しているクーのOEM車種のデックスのあとに、このトレジアがOEM第2弾として投入されました。実は、このトレジアは日本国内のみならず、欧州にもジャスティと言って、初代ブーンのOEM、同じく初代パッソ姉妹モデルと入れ替わりに、順次投入されました。
当時は、スバルのインプレッサが、3ナンバーサイズになって以降のため、スバルの普通車の中では唯一の5ナンバーサイズでした。トヨタが製造してきた車種とはいえ、スバルが全く関与していないわけではなく、実は、開発段階でスバル側も技術者をおくりこみ、商品化していた為に、スバル独自路線も維持できた車が、スバルトレジアと言えます。
トレジア(2010/12~2014/5)
— SUBARUbot@総選挙終了 (@SUBARU_bot_jb23) June 16, 2017
探しにいける、あらゆるシーンで本物の自分らしさを pic.twitter.com/X5PqiU55Fy
ですので、全くラクティスと同じなのかと言われれば、そうではないというあたりにスバルの姿勢が伺えます。5ドアのトールワゴンとして、家族でも使い回せるコンパクトカーとして売り出されておりました。エンジンはラクティスと同様に、1.3lエンジンと1.5lエンジンが用意されておりました。しかし、欧州車のみに1.4lディーゼルターボエンジンが用意されております。
トヨタラクティスってどんな車?
スバルトレジアとトヨタラクティスの本格的な違いに入る前に、トヨタラクティスとはどんな車なのかをご紹介していきましょう。ラクティスは、もともとトヨタ車のファンカーゴの後継者として、2005年にデビューしました。軽快な走りと、広大なスペースを要しているのが特徴です。
「トヨタ ラクティス レピス」
— きど@MTほしい (@YBRV515) July 10, 2016
一応、女性ユーザーを狙ったようですが、失敗みたいですね(・・;)
久しぶりの純ガソリン4気筒でトルクあるし、本革ハンドルはやっぱさいこーでした。#トヨタ車そんな車あったな選手権 pic.twitter.com/loRbsLWTl7
エンジンは1.3lと1.5lのエンジンを搭載し、居住性が豊かでかつ燃費性も18.6km/l(10/15モード)もあり、当時としては、コンパクトカーの人気の筆頭役であった車である。その後、2代目ラクティス(スバルトレジア)が2010年にフルモデルチェンジでデビューしました。先代とは異なり、「ヴァーソ」として欧州でも販売されております。
先代と同じ5ナンバーサイズを維持しつつも、室内幅を40mmも拡大し、室内空間をより広げました。その他にも全席のシートを薄くして足元スペースを拡大したり、走行安定性を高める為に、全高を先代よりも50mm以上落としたことで、室内高も低くなりました。スバルトレジアはスバルの技術者が100名規模で参加した初の共同開発車で知られています。
このラクティスは、テレビCMでも新垣結衣さんを登場させて、「いまどき家族」をテーマに、家族でもコンパクトカーはありだよというテーマを軸に販売していきました。
また、六本木ヒルズで行われた巨大UFOキャッチャーのイベントのCMは歌手の大橋トリオさんの曲に乗せて、ラクティスのメインキャラクターの「ラクマくん」もイベントに登場し、とても大きなプロジェクトになりました。
有名女優さんを採用し、大規模イベントも実施し、完全に家族をブランドテーマに販売していきましたが、2016年6月に2代11年の歴史に幕を下ろし、生産終了をしました。ラクティスは隠れた人気車としても知られており、トヨタがかがげる販売台数の目標値も大きく上回ることもありました。
そのくらい人気の車でしたし、アイドリングストップ等の燃費を意識した機能もついていて、実燃費で18km/lを叩きだす実力もある車であり、居住スペースも広く大人4人と海外用のトランクを人数分積める車はそう多くはないでしょう。
しかし、その後トヨタでは、一代ブームを巻き起こしたトヨタアクアが2代目ラクティス登場後に、デビューをしハイブリット車でありながら、非常に価格が安く、家計にも優しいことから、ユーザーをトヨタアクアやホンダフィットに奪われる形で販売台数も低下してしまいました。
とはいえ、このような大容量なスペースがあり、かつハイブリットもないけれど、低燃費を実現していることは、多くのユーザーに好かれた理由であり、2016年の生産終了に至るまで、一定の販売台数を誇ったことは、トヨタの人気車であった証でしょう。
スバルトレジアとの違い「フロントフェイス」
ではここで、スバルトレジアとトヨタラクティスとの違いを詳しくご紹介していきます。まずは、「フロントフェイス」です。フロントフェイスには大きな違いがあるので、すぐにお判りになるでしょう。まず、スバルトレジアの場合はフロントグリルからヘッドライトにかけての流動的に流れており、ヘッドライト自体も非常に優しい印象です。
その一方で、ラクティスの場合にはフロントグリルとヘッドライトは繋がっておらず、独立しています。また、ヘッドライトは2代目ラクティスが非常につり目になっていて、力強さを感じます。
これは完全に好みですが、スバルトレジアの方が優しい目線で女性的な印象を受けます。トヨタラクティスの方は、つり目になっていますので、こちらの方が男性的な印象を受けます。どちらの車ももともとは同じ作りなのですが、スバルなのかトヨタなのかで、見た目に違いがあり、ユーザーも好みで選べるのがとても良いですね。
スバルトレジアとの違い「インテリア」
続いて、スバルトレジアとの違いですが、「インテリア」です。このインテリアですが、スバルトレジアとトヨタラクティスは同じ作りになっているので、インテリアに関しても同じ作りです。ですので、内装は一緒と思ってみて良いでしょう。
ただ、運転席でトヨタラクティスとは少し異なる部分として、ハンドルの「テレスコピックステアリング」という装備として、ハンドルの前後位置調整機能がついているので、ドライバーの体型に合わせてハンドルを調整することができます。トヨタラクティスの場合は、ハンドルの位置を前後に調整する機能はついておらず、上下にだけ位置を調整することができます。
スバルトレジアは前後と上下を調整できるので、ドライバーにとってはとても便利な機能と言えます。その他にも、ラクティスに設定されているハンドルのオーディオのステアリングスイッチは、スバルトレジアには設定されていません。また、ボディカラーの設定もラクティスよりも2色少ない設定となっておりました。
スバルトレジアの実燃費は?
続いてのスバルトレジアの実燃費について見ていきましょう。まず実燃費の前にスバルトレジアのカタログ燃費についてです。カタログ値では、1.3lエンジンFFで21.8km/l、1.5lエンジンFFで20.6km/l、1.5lエンジン4WDで16.6km/lになっております。
スバル トレジアいけてるなぁ pic.twitter.com/AYJGnQETSo
— ぱわふる (@fact_1228) January 18, 2017
エンジンの違いでみると、トヨタラクティスとは違い、スバルトレジアではFF車全車で、アイドリングストップ機能がついている為に、やや燃費が良い印象です。では、スバルトレジアの実燃費について見ていきましょう。では、ユーザーの生の声を見ていきます。
市街地でリッター15弱。満足度高い。
このように、実燃費ではハイブリット車ではないので、高い数値ではないものの、通常のガソリン車でこの数値であれば満足だという方が多いようです。ガソリンはレギュラーで燃料タンク容量は、42ℓですのでそこまですぐ給油のタイミングがくるわけではないので、都会でも非常にコンパクトで取り回しもしやすいですし、通勤には適する車であるとも言えます。
普段は片道13km程の通勤で使っているのでエンジンが暖まった状態で走る時間があまりないのでリッター14キロ程ですが、休みの時に乗り回すときにはリッター17キロくらい走ってくれますね。ワゴンR(2006年式)は四駆でリッター9~10位だったので比べるとかなり満足です。
昨日のスバルTREZIAのCARエステ完了写真! pic.twitter.com/NfvyowxkZf
— 美村SELECTION (@mimuraselection) November 15, 2016
また、週末の旅行でも、ラゲッジスペースが非常に大きいので、荷物も楽々詰めてしまいます。この点でコンパクトカーをお探しの方は、このトレジアでも十分候補に入ると思われます。
スバルトレジアの評価について
では、ここでスバル トレジアユーザーの評価をお届けします。やはり、実際に乗っている人の意見を聞くとリアルな情報が入ってきますから、今後購入を検討している方はぜひ、ユーザーの生の声に耳を傾けて見てください。
・全長の割りには室内が広く、天井も高いので圧迫感がない。
・大きく見やすい3連メーターとすっきりとしたダッシュ周り。
・シート座面が高めなので乗り降りが楽。(上下60ミリ調整あり)
・回せばそれなりに唸りますが、以外に静かなエンジン音。
・16インチタイヤのせいか、ライバル車に比べて乗り心地が良い。
・パドルシフトが付いているので高速からのエンジンブレーキに便利。
・造りがしっかりしているので、どんな場面でも安心感がある。(さすがトヨタ?)
基本的には、ユーザーから聞かれる意見としては、やはり「思ったよりも室内空間が広く使い勝手が良い」や「他のトヨタ車にあるような、ハンドルにぐらつきがないので、楽」という意見、「家族で使うにも十分な広さがある」という意見があり、都会でも、そして週末のロングドライブでも使えるコンパクトカーの印象です。
スバル トレジアの燃費や評価、中古価格について⇨https://t.co/KiYsou6DrP #スバル #トレジア #中古車 #スバル・トレジア pic.twitter.com/0ktBi2lTKC
— CarMeカーミー|クルマ情報マガジン (@carme_jp) June 20, 2016
最大の特徴は他のコンパクトカーにはない室内空間の広さではないでしょうか。大人4人が楽に乗り込むことができて、なおかつ人数分の海外旅行用のトランクが積めてしますので、とても重宝しますよね。
それ以外のトレジアを購入されたユーザーの評価としては、「ラクティスは走っている姿を見るけれど、このトレジアは街中でなかなか見かけないレア感が良い」という評価も聞かれています。やはり、他の人が多く乗っている車ではないだけに、レアな車としての見方が強く、購入を決める方もいらっしゃるようです。
スバルトレジアを買うなら中古車で!
ここまでご紹介してきたスバルトレジアですが、他のコンパクトカーにはない大きいラゲッジスペースがある、ハンドルがふわふわしていないので、高速道路での走行が楽などの好印象があるにも関わらず、2016年に生産終了になりました。ですので、スバルトレジアを今後新車で購入することができなくなりました。
スバルのトレジア納車完了~ pic.twitter.com/7ZVTVXWVKE
— UMA (@umanyami2) June 11, 2016
とはいえ、2016年に生産を終了したばかりですので、まだ中古車市場も状態の良いものが入荷されておりますので、ぜひ中古車市場で評価の高いトレジアを選ばれると良いでしょう。新車でもなかなか街中を走っている姿が見れなかったトレジアですから、中古車で購入しても、なかなか希少価値は高いのではないでしょうか。
スバルトレジアの後継車とは?
スバルトレジアは前述でお伝えした通り、2016年に生産が終了しました。ですので今後新車で購入をしたい方は後継者である「スバル ジャスティ」をおすすめします。今回発売されたスバルジャスティは2016年の11月21日に発売されて、ダイハツ工業からのOEM供給で販売されているモデルになります。
スバルトレジアとは後継と言いつつも、全く違う車に仕上がっておりますが、テーマは家族や仲間で荷物をたくさん積んで出かけられる室内空間を誇っており、後継車にふさわしい内容になっております。
ジャスティのタイプは「ジャスティ」と「ジャスティカスタム」の2タイプが用意されており、ジャスティが152万8200円〜190万4040円で、ジャスティカスタムが194万1840円〜207万1440円になっております。車体は5ナンバーサイズに抑えつつ、最小回転半径を4.6mとするなど、非常に取り回しの良いモデルになっております。
エンジンは1.0l自然吸気エンジンと、新開発の直列3気筒1.0lターボエンジンを用意しています。アイドリングストップは全車標準装備をしており、自然吸気エンジンの2WDの燃費はJC08モードで24.6km/lを達成しているので、非常に家計に優しいモデルになっております。
その他にもダイハツ製のスマートアシストⅡという、安全装備も備わっている為に、衝突安全性も高まりました。このような最新装備も搭載し、総合的に進化した後継車種と言えます。もし、ご興味のある方はぜひ一度試乗されることをおすすめいたします。
スバルトレジアのおすすめ!パドルシフトモデル
スバルトレジアを中古車市場で購入されるなら、ぜひパドルシフトを装着したモデルをおすすめします。普段は家族の送迎や週末のお出かけに使用するのに、とても重宝する車なのですが、時には走る喜びを感じて運転もしたいものです。
そんな、車を操る喜びを感じたい方は、ぜひパドルシフトが搭載されているモデルを購入しましょう。MT車のように、自分で車を操る感覚を味わうことができます。たまには、車を楽しんで運転したい方には最適なモデルになりますので、ぜひご検討ください。
スバルのトレジアとラクティスの違いまとめ!
スバルトレジアとトヨタラクティスの違いをご紹介してきました。機能や仕組みのほとんどが、トレジアとラクティスは一緒でありますが、エクステリアにやや違いがあったり、ハンドル周りの仕組みなどが一部異なる点で、全く同じではなかったという印象です。
また、街でみかけることの少ないスバルトレジアはよりレア度が高いという方も多く、ラクティスよりも好印象という方もいらっしゃいました。今後は新車で販売されることはありませんので、やや寂しく感じるモデルですが、まだまだ中古車市場は、評価の高いトレジアを購入することができますので、ぜひ検討してみてください。
評価 3.8/ 5(合計10人評価)
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