スーツやベストのボタンの留め方にはマナーがあります。3ピーススーツの時のベストのボタンの留め方、スーツスタイルの時のボタンの留め方、ボタンを留める数にはなにか意味があるのでしょうか。どこまで留めれば良いのか、ボタンの数で変化するマナーをご紹介します。

目次
3つボタンスーツと2つボタンスーツのボタンの留め方
基本的にスーツの一番下のボタンは留めない!などスーツを着る際にどこまでボタンを留めれば良いか?スーツのボタンの数には理由があった?気を付けておきたいボタンの留め方(マナー)などを紹介いたします。
3ピーススーツスタイルとはスーツにベストをプラスした、フォーマル度が高めなスタイルです。ベストと言ったりジレと言ったりしますが、ここではベストと呼ぶことにします。3ピーススーツを着こなす上で必要になってくるのが、ボタンの留め方です。「全部のボタンを留めたほうが誠実な印象になるのでは?」と思われる方、多いと思います。しかしそこには落とし穴が・・・。
スーツを着る上で無視できないアンボタンマナーとは?
スーツを着る上でのマナーとして、ボタンを留めてはいけないボタンは一番下のボタンです。ヘタにボタンを留めてしまうとシワがより、スーツシルエットが台無しになります。通常の服装とは違い、スーツは「正装」であることを念頭に置くとお分かりいただけると思います。
こちらのように、一番下のボタンは外しておきましょう。そうすれば「こなれ感」が出てきて、スーツに「着られる」ということは避けられます。日本人の民族性として服装の「ボタンはキチッと」という意味合いで留められる方、いらっしゃると思います。しかしそれはマナーに反しています。アンボタンマナーと言う服のボタンを留めるうえでのマナーがあることを意識して下さい。
アンボタンマナーで留めるボタン数を制限するのはなぜ?
上記しましたように、2つボタンスーツは下のボタンを留めないでいるのが正解です。そうすることで服装独特のシルエットがカッコよくきまります。どこまで留めるかで、メンズスーツのボタンの配置は「男らしく」映るように配置されています、肩幅が広く、胸板ががっちりしている逆三角形なシルエットを生み出します。
2つボタンは胸板を強調するシルエットが魅力的
2つボタンスーツの長所はVゾーンが広く、胸板がたくましく強調されるというものがあります。基本的にスーツジャケットはXシルエットが美しいとされており、服のボタンを2つとも留めてしまってYシルエットになってしまうと「着られている」感が出来てしまうので、記憶しておいたほうが良いかもしれません。ぜひ念頭にとどめてください。
残念ながら全てのボタンを留めてしまっている
スーツ自体は非常に魅力的なのですが、コーデをされたスーツは全部ボタンが留められており、カジュアルテイストのある、いまどき服装なのですが魅力が半減してしまっています。商品であるスーツがかわいそうになってきますよね。こちらの服装をご覧になられて違和感を感じていらっしゃる方はアンボタンマナーを理解していることになります。
3つボタンスーツどこまで留めれば良いか?留める数は?
3つボタンスーツはクラシックな佇まいが魅力で、2つボタンが主流の今でも3つボタンスーツを着ておられる方を見かけます。そこで3つボタンスーツはどこまでボタンを留めれば良いか、マナーを見ていきましょう。
3つボタンスーツの基本も、やはり一番下のボタンを留めない(2つだけ留める)ことがマナーになっています。3つボタンスーツはそのシルエットから、ややクラシックな印象を受けます。しかし最近の流行として「段返りボタン」として3ボタンスーツが見直されているのも事実ですので、以下では「段返りボタン」の留め方をご紹介します。
段返りスーツのボタンの位置と数とシルエット
段返りボタンのスーツで、最も特徴的なのはロールされているラペルにボタンとボタンホールがあしらわれている点でしょうか。ぱっと見、2つボタンスーツと変わらないように見えますが、3つボタンスーツです。ゆえに着こなしもマナーがあります、見ていきましょう。
3つボタンスーツでありながら、シルエット的にはVゾーンが深くサイジングされえており、さらにゆったりとしたジャケットが多いです。ゆえにコーデを間違えると歳をとって見られるので、シャツやネクタイのコーデには若々しいアイテムを数点を中心にコーデしておきたいものです。ボタンの留め方は下記から解説いたします。
段返りボタンスーツのアンボタンマナーとは?
ベストをINするときは、ベストのトップボタンをあえて留めず、Vゾーンにヌケ感を創る方も居て、TPOに合わせて段返り3ピーススーツを楽しまれているようです。こちらですと、ベストはトップと、一番下を開けていて、3つボタンを留めています。ラフな着こなしで威圧感は感じられず、話しかけやすくなるかもしれません。
真ん中のボタンだけ留めておきましょう
3つボタンスーツよりもVゾーンが広く、2ボタンスーツとあまりシルエット的な変化はありませんが、特徴的な「隠されたボタン」がカッコいいとされており、20代からも支持を得ています。どこまでボタンを留めるか、こちらのスーツですと、一番上のボタンと、一番下のボタンは開けて下さい、真ん中の1つだけ留めます
カジュアルでも活躍中の3ボタンスーツの留めるボタン数に注目
昨年ほどからにわかに注目を集めてきた3ボタン段返りスーツ、カジュアルシーンでも十分魅力的なプロダクトがリリースされています。ストレッチ素材で、セットアップスーツが基本。インナーはカットソーが典型的で、挿し色的にシューズの色を目立たせたりするコーデが一般的です。ボタンは同じく真ん中の1つだけ留めます。
1つボタンスーツにアンボタンマナーはあるのか?
1つボタンのスーツにはアンボタンマナーは適用されません。ナローラペルで全体的にタイトに作られているものが多く、ドレッシーな印象からビジネスには不向きとされています。どのような時に1つボタンのスーツを着られるかを解説します。
こちらはタキシードタイプでボタンの数は1つボタンです、3ピース仕様なのでドレス度を上げていてカッコいいデザイン。かなりタイトに造られていて、着る人をある程度選んでしまいます。また、パーティーなどに呼ばれた際にはこのようにボタンを「留めて」参加したいですね。タキシードでボタンを留めずに着用というのはあまり無いです。
30代と40代のパーティースーツ
1つボタンで白スーツ、ある程度余裕のあるサイジングになっていて、30代、40代にもうれしいデザイン。20代にはない「風格」をまとえるでしょう。アクセは嫌味にならない程度に付けて、落ち着きをPRしてください。この際、ネクタイとチーフ、ラペルピンのカラーは統一すると一層ドレス度が上がり、オトコマエになります。
スリーピーススーツもボタンの留め方に関するマナーあり
とてもフォーマル度が高いため、結構カッコよく着こなせるのではないでしょうか。ベストとジャケットとパンツの「3ピース」で構築されたスーツスタイルは、ビジネスはもとより、気崩すことによりデートシーンでも活躍が期待されます。そのような3ピーススーツのボタンに関するマナーを見てみましょう。
ベストを着たらジャケットのボタンは留めなくていい?
3ピーススーツの場合、ジャケットのボタンを留めなくても様になりますし、もし誰かと会う際にも失礼にはならないという利点があります。ベストだけでもかなりドレスアップできますので、ジャケットのボタンを留めないとしてもキチンと感はキープできます。
最近の3ピーススーツはボタンを留めない人が多い
3ピースのスーツは、ボタンを留めてしまうと独特のドレッシーさが失われ「硬く」なりがちです。すこし話しかけづらくなりますし、スーツの本場でも3ピーススーツを着ているほとんどの方がジャケットのボタンを留めていません。むしろ、ボタンを留めている人を見つけることの方が難しいでしょう。
ベストのボタンの留め方をボタン数に応じて取得!
3ピーススーツのベストのボタンをどこまで留めれば良いのか、結構みなさん悩まれている点だと思います。そう言った悩みの解決をしていきましょう、なぜそうなのか、ベストのみのコーデの場合はどうなのか。なども見ていきます。
基本的にスーツスタイルのボタンの留め方と同じ、一番下は留めないというアンボタンマナーがあります。写真のようにボタンとボタンホールが離れた構造になっている場合は自然と留められないようになっていますが、そうでない場合も一番下のボタンは留めるべきではありません。
ジャケットONでも一番下のボタンは留めない
スリーピーススーツのベストの一番下のボタンは前述しているように、留めるべきではありません。それは上にジャケットを羽織る場面でも同様で、最低限のマナーとして守っていくようにすれば異性から「なんかチガウ」とか、同僚などから「野暮ったい」などというマイナス査定を受けることは避けられます。
ベストのボタンの数とベストの種類とアンボタンマナー
3ピーススーツのベストは基本的に6つとされています、というのも歴史の中でスーツの中に着るベストは軍服の名残りで、そのデザインが今にいたるまで継承されているためです。また、ジャケットのVゾーンから覗くベストのVゾーンの面積が狭ければよりフォーマルな印象になります。一番下のボタンは前述したように留めません。中には一番上も留めない方が居ます。
3ピーススーツのベストを変えるとボタン数も変化する!
3ピーススーツで遊ぶことも可能です。ベストだけ別素材、別色にするだけで雰囲気はガラっとかわります。多くはダークカラーのスーツに、ライトカラーのベストをINするのが受け入れられています。その時にライトカラーにするとしても「同系色」であれば統一感が生まれ、こなれ感が得られるでしょう。ボタン数も変化してきますので、マナーを応用するとなお良いです。
ボタンの数が少ないベストもアリ
こちらのベストは4つボタン、結構タイトな造りになっています。3ピーススーツ入門編として、4つボタンをセレクトされる方もいらっしゃいます。このようなベストだとVゾーン面積が結構広めにとれることから、20代を中心に受け入れられています。ベスト単体で買われるのであればスーツのVゾーンよりベストのVゾーンが低い(広い)と非常にアンバランスです、注意が必要です。
ベストで創るクラシックかつアグレッシブなVゾーン
3ピーススーツの最高峰がこちら・・・、ですが一番下のボタンを留めてしまっています。カッコよく写っているだけに惜しい。ベストの構築するVゾーンは狭ければ風格が出ますし、ネクタイとの相性もありますが、アグレッシブなVゾーンにすることも可能です。ご覧のようにベストにシワがあることが分かると思います、こうならないようにアンボタンマナーを守ってください。
ダブルのベストの場合のアンボタンマナー
ここ最近になって注目を浴びているのが、こちらのような「ダブルのベスト」です。ラペル(襟)がついていて、文字通りダブル仕様になっているのが最大の特徴です。ボタンは左右に4つ並んで、8つのボタンが付いています。この手のベストも同じようにフレアさせるためにも、一番下のボタンは留めません。
最後にスーツのボタンの数について
一般的にスーツは3つボタンか2つボタンです、もともと軍服が発祥のスーツ。ボタンが多いのは詰襟をひっくり返した際にフロントボタンとなる数が3つのほうが一番カッコよく、目立ったのでそれがトレンドとして長く定着してきたのです。
1つボタンスーツは以外にも歴史あり?
2つボタンスーツはどちらかというと歴史が浅いです、ここ10年で目立って出てきたシルエットでしょう。また、1つボタンは意外にも、モーニングなどで採用されていたこともあり、意外にも歴史が深くフォーマルの代名詞となっています。
同性・異性からカッコよくみられるために
このように、スーツのボタンにも歴史があり、アンボタンマナーが存在するのは「一番カッコよく着られる」指針であると思えば「マナー」という言葉に否定的なイメージを持たずに済むかもしれません。決して安い買い物ではないので、これらの知識を持ってカッコよくスーツを着こなしたいですよね。
評価 4.5/ 5(合計6人評価)
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