筋肉増強をおこす筋トレホルモンはアルコールでほんとに減少する?筋トレする人は是非知っておきたい筋トレとアルコールの関係を、ホルモン、分解速度、オススメできるアルコールなどの観点から詳しく解説します。また、喫煙と筋トレの関係も明らかにします。

筋トレ後のアルコールは危険?筋トレの効果を邪魔しない飲酒方法とは?

目次

  1. 筋トレとアルコールの相性は本当に最悪?
  2. アルコールが及ぼす筋トレ関連ホルモンへの影響
  3. テストステロンの低下が筋トレを無駄にする?
  4. コルチゾールの上昇は筋トレの大敵?
  5. 筋トレの大敵、アルコールでの肥満を注意するべき!
  6. 筋トレをする人にもオススメできるアルコール飲料は?
  7. 一方喫煙と筋トレの相性は?
  8. 新しい喫煙、ICOS&電子タバコと筋トレの相性は?
  9. 百薬の長としてのアルコール
  10. 筋トレ中のアルコールはやっぱり適度に
  11. 筋トレとアルコールのまとめ

筋トレとアルコールの相性は本当に最悪?

筋トレで汗を目一杯かいたあとに飲むビールは最高…、でもちょっと待ってください。アルコールが筋力に及ぼす影響をあなたはきちんと理解していますか?アルコールが筋トレ後のあなたの筋肉にどう作用するのかを知って効率よく筋トレしましょう。

アルコールが及ぼす筋トレ関連ホルモンへの影響

ホルモンとは

ホルモンとは人の体内で情報を伝達する物質です。例えば糖尿病で有名なインスリンホルモンは、ごはんを食べて体内の血糖値が上昇した際に脳からの命令で膵臓から放出されるホルモンです。インスリンは上昇した血糖値を下げる働きをします。

筋トレ関連ホルモン

ここでは筋トレに関連するホルモンとして、テストステロンとコルチゾールがあります。これらのホルモンは、筋力の増大や脂肪の減少など、筋トレの効率と深く関わってきます。

テストステロンの低下が筋トレを無駄にする?

筋トレホルモン、テストステロンの作用は筋力増大

テストステロンは男性ホルモンであり、筋力増大、骨格の発達など外見の"男らしさ"を強化する作用を持ちます。テストステロンは20代をピークに減少し、勃起障害や性欲減退と関わってきます。またテストステロンは社会的パフォーマンスに直結するホルモンとも考えられており、うつ病の診断にテストステロンの量を計測することがあります。

最新のアルコールと筋トレホルモン、テストステロンの関係は良好です

筋トレによってテストステロンは上昇し筋力増大へと向かいます。昔はアルコールは筋トレで上昇したテストステロンの値を下げると言われていました。しかし最新の研究では、今では適量の飲酒は逆にテストステロンを上げる作用があると言われています。そのため適量の飲酒範囲では、テストステロンと筋トレの悪影響を考えなくて良いでしょう。

コルチゾールの上昇は筋トレの大敵?

血糖コントロールホルモン、コルチゾール

コルチゾールは腎臓の上にくっついている副腎から放出されるホルモンです。主な作用は、血圧や血糖値を上昇させることです。健康とも密接に結びついており、血液中のコルチゾールが適正な範囲内でないと様々な病気になります。

適量のアルコールでコルチゾールは上昇しない

コルチゾールは上昇すると血糖値が上昇し、結果的に肥満となってしまいます。過度のアルコールはコルチゾールを上昇させるため、お酒の過度な飲み過ぎは肥満へとつながります。しかしこちらも適量の飲酒ならばあまり影響はないと言われています。

筋トレの大敵、アルコールでの肥満を注意するべき!

アルコールでのテストステロン減少よりも、むしろ注意したい要素は飲み過ぎでの肥満です。適正なカロリーのコントロールができていないで、適量を超えた飲酒を続けていると、カロリーの消費よりも蓄積が上回り脂肪が増えてしまいます。せっかく筋トレで鍛えようとしても、脂肪が増えてしまったら筋トレの効果が薄くなってしまいます。

脂肪の増加は筋トレの効率を低下させます。なぜなら太っている状態で筋トレをして筋肉をつけること、つまり更に体重を増やすことは難しいからです。

筋トレをする人にもオススメできるアルコール飲料は?

ビールの大量摂取は筋トレホルモンに悪影響

適度な飲酒は筋トレホルモン、テストステロンに影響を与えないと書きましたが、筋トレ後のビールの大量摂取はかなり危険です。ビールには原料のホップが含むナリンゲニンがテストステロンの分泌を阻害するのです。せっかく筋トレで放出した筋トレホルモンであるテストステロンが、低下してしまったら苦労も水の泡になってしまします。基準としてはビールロング缶3本以上は飲み過ぎです。

筋トレを無駄にしないために、糖質の少ないものを

適度な飲酒ならば筋トレホルモンに影響はない、ならば注意すべきは筋トレを無駄にする肥満であるとはもうおわかりかと思います。そこでオススメできるアルコールは、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカなどの蒸留酒です。これらは糖質が入っていないため、比較的低カロリーで筋トレ中でもオススメです。

一方ビール、日本酒、ワインなどの醸造酒はアルコールの他に糖質が含まれているお酒であり、かなりのカロリーを摂取してしまうことになるので、筋トレ中はできれば避けてください。

一方喫煙と筋トレの相性は?

確かに筋トレで疲れきったあとの一服は気持ちがいいかもしれません。しかし、最初に言いますと喫煙と筋トレの相性は最悪です。理由としては喫煙は体内の循環器系の機能を低下させ、筋トレでパワーを十分に出せなくなったり、筋力の回復が遅くなったりと筋トレの効率を落とすからです。喫煙で有害な要素は、発がん物質、一酸化炭素、そしてニコチンです。

発がん物質が筋トレで使える酸素を少なくする

タバコ中に含まれるタールなどの発がん物質は、肺の中の空気の交換の場所である肺胞の細胞を殺してしまいます。そのため、肺胞が減ってしまい、肺全体の酸素吸収機能が低下して、一回で吸える酸素の量が減ってしまいます。吸える酸素の量は、筋トレで使えるエネルギー量と直結するので、酸素の量が減ってしまうと高負荷な筋トレができなくなります。

血液中の一酸化炭素の上昇が筋トレで使う酸素を邪魔する

タバコを燃やした際に出る一酸化炭素もまた酸素の供給量を減らしてしまいます。肺では余分な気体が入らないような仕組みがありますが、一酸化炭素はそのままどんどん血液の中に入っていってしまいます。そうして血液中の一酸化炭素の上昇が起こり、一酸化炭素は血液中の酸素を邪魔してしまいます。結果として酸素が全身にいきわたらなくなり、筋トレで使える筋力が低下します。

ニコチンは血管を閉じてしまい、筋トレの回復を遅らせる

ニコチンは血管を閉じてしまう機能があります。血管が閉じると、血流量が減ってしまい、酸素の供給量が減ってしまいます。筋トレ後の筋力の回復時に十分量の酸素が供給されないと、回復が遅れてしまうこととなります。また、慢性的な喫煙は、激しい筋トレ時に動脈硬化を引きおこして、入院することになってしまうかもしれません。

新しい喫煙、ICOS&電子タバコと筋トレの相性は?

最近の社会の嫌煙の風潮の中、愛煙家で筋トレ中の方々もICOSや電子タバコに切り替えた人も多いでしょう。そこでICOS&電子タバコと筋トレの相性も検証していきます。

ICOSは筋トレと相性があまり良くない

煙の出ない新しいタバコICOSは最近町中で見る機会も増えてきました。ICOSの強い特徴としてはタバコを燃やさないので、発がん物質であるタールを吸うことがないことです。しかし、ICOSにはしっかりとニコチンが含まれているため、ICOSを吸うことで血管を閉じてしまい、筋トレ中に酸素が全身に回らなくなります。そのため酸素を大量に使う筋トレと相性はあまり良くないです。

電子タバコと筋トレの相性は良くも悪くもない

リキッドと言われる液体を煙にして吸う電子タバコ。健康には良いと言われますが、医学的にまだあまり研究されておらず、筋トレとの相性はなんとも言えないのが実情です。成分を考えてみると、タールや一酸化炭素は含まれないので筋トレしながら吸ってもおそらく大丈夫でしょう。もちろんニコチン入りのリキッドを使ってしまったら、筋トレとの相性は最悪になってしまいます。

百薬の長としてのアルコール

アルコールは昔から「百薬の長」と言われてきました。適量のお酒を飲むことで、ストレスを抑えたり食欲増進が起きることが研究でわかっています。また、適量の飲酒をしている人は、お酒を全く飲まない人とと比べて、死亡率が低いことがわかっています。しかし飲酒の量が適量を超えて飲み過ぎ人ると死亡率が急激に上がるので、適量を守るようにしましょう。

筋トレ中のアルコールはやっぱり適度に

アルコールは筋トレしてても意外と飲んでも良いということはわかったと思いますが、筋トレ中の飲み過ぎは厳禁です。ビールに限らず、アルコールの慢性的な大量の飲酒は筋トレホルモン、テストステロンを減少させる事となります。飲酒によって取り込まれるエタノールは、筋トレホルモンであるテストステロンを作る精巣、つまり睾丸を傷害してしまいます。

また皆さんも知ってのとおり、アルコールは肝臓も悪くします。肝臓はエネルギーの工場であり、筋トレ中に使われるエネルギーも作られています。そのため肝臓を悪くすると筋トレの効率も低下してしまいます。

分解時間から考えるアルコールの適量は?

適量が大事と何度も言ってきましたが、果たして分解時間から考えた適量とはどれほどなのでしょうか。アルコール健康医学協会では適量の目安を日本酒180-350mlとしています。しかしこれは、お酒に強い男性の場合です。体重60kgの人が1時間に処理できるアルコールの量は7gです。

3時間で処理できるアルコール量を適量と考えたときの酒類別の目安をまとめてみました。[日本酒,180ml]、[焼酎,100ml]、[ビール,500ml]、[ウイスキー,60ml]、[ワイン,200ml]となっております。また、お酒を飲むときの体調によっても適量は変わるので注意してください。度数が高いお酒はストレートより水割りや炭酸割りにして時間をかけて飲むようにしましょう。

筋トレとアルコールのまとめ

アルコールは筋トレをしていても飲んで大丈夫です。気にする人は筋トレとの時間を開けましょう。注意するべきは糖質と飲み過ぎです。糖質の少ないアルコールである蒸留酒がおすすめです。またあなたの適量を守るようにしましょう。60kgの人が1時間で処理できる量は7gです。3時間で処理できる量を考えたとしたら、ビールロング缶500mlが適量となります。


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