ウイスキー、バーボン、それにスコッチやブランデーという名称を聞くと、どれも一緒という感覚があるのでは?ここではバーボンとウイスキーの違い、そしてスコッチやブランデーとの違いに触れて、洋酒の深い世界を知っていただく主旨でお送りいたします。

バーボンとウイスキーの違いは?スコッチやブランデーとの違いも調査

目次

  1. 最近ウイスキーは消費されている
  2. ウイスキーについての主な事情
  3. バーボンについての主な事情
  4. アルファベットの綴りが微妙に違う
  5. スコッチと他のウイスキーとの違いとは?
  6. スコッチについての主な事情
  7. スコッチ・ウイスキーに定められている内容
  8. スコッチとバーボンの樽の違い
  9. 日本のウイスキーはどんな種別?
  10. ブランデーについての主な事情
  11. バーボンやスコッチの違いを味わいながら嗜もう!

最近ウイスキーは消費されている

ウイスキーやバーボンを飲みやすくしている事情

居酒屋などに伺ってハイボールを注文される方が多い傾向です。グルメな方々も増え近年ウィスキーやバーボンの消費が目覚ましいとも言われています。ハイボールの一般化がウイスキー及びバーボンの敷居を低くしたとも言われています。

スコッチやバーボンの他にブランデーについても

そこでもう一歩深く、バーボンやウイスキーなどの蒸留酒の世界を覗いてみましょう。他にもスコッチ、ブランデーといったなかなか飲み慣れない他の洋酒とウィスキーやバーボンの比較をしていきます。グルメ志向な方もそうでもない方も、ちょっとした豆知識としてご覧ください。

世界5大ウイスキーと呼ばれる系譜がある

ウイスキーやバーボンなどの洋酒の蒸留及び生産は世界で5カ国が主要です。それはスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、そして日本もその一つとされています。通常飲まれる凡庸化されたウイスキーも然り、スコッチやバーボンなどはその土地柄が影響しています。

蒸留酒と醸造酒の違い

ウイスキー、バーボン、スコッチやブランデーも含め、世界のお酒は「蒸留酒」と「醸造酒」に大別されます。通常は果物や穀類などの原料を発酵させた段階で留める場合は「醸造酒」といいます。日本種は醸造酒の仲間です。

一方、発酵させたものをさらに蒸留し製造するものが蒸留酒と呼ばれます。これは別名「スピリッツ」とも呼ばれます。バーボンやスコッチを含めたウィスキー、ブランデーはすべてスピリッツと言えます。また日本の焼酎や泡盛もブランデーに近い製法として蒸留酒のカテゴリーに入ります。

ウイスキーについての主な事情

日常的にウイスキーもバーボンも、よく耳にする洋酒の種類ですが、相当なグルメではない限りウイスキーとバーボンとの違いを理解して嗜んでいる方は意外と少ないそうです。そこで簡単にウイスキー、バーボン双方の違いと特徴をご説明いたします。

ウイスキーの原料について

バーボンも含めたウイスキーを生成する原料は大麦、ライ麦、トウモロコシといった穀類です。これらを使用し蒸留して出来上がったお酒のこと指します。ウイスキーは特に原料による種別で大きく三つに分類できます。原料として大麦100%使用したものは「モルト・ウイスキー」と呼ばれます。

原料を大麦とトウモロコシで混合したウイスキーの場合は「グレイン・ウイスキー」と呼びます。なのでバーボンはグレイン・ウイスキーの一種と言えます。更にはこれら2つをミックスするものは「ブレンド・ウイスキー」と称されています。世の中に出回るウイスキーの8割近くはブレンド・ウイスキーだと言われています。ちなみにバーボンは生産地如何で違いがあります。

シングル・モルトとはどんなウイスキーのこと?

シングル・モルト・ウイスキーとは、とある一か所の蒸留所で生成されるモルト・ウイスキーのことを指します。多くのモルト・ウイスキーの場合、複数の蒸留所でできた原酒を混合して完成させるのですが、シングル・モルトは単体の原料からということで純粋なウイスキーが完成します。コクや薫りが一段と深くなるのが魅力で、グルメやお酒に通な方々に愛飲されています。

ちなみに複数の蒸留所で作られるモルト・ウイスキーのことを「ヴァテッドモルト・ウイスキー」と呼びます。モルト・ウイスキーの普及版は、どちらかといえばヴァテッドモルト・ウイスキーのほうが主流だと言えます。

グレイン・ウイスキーについて

モルト・ウイスキーは個性が強く独特な薫りがお酒好きやグルメに人気なウイスキーです。しかし蒸留工程には手間が掛かることで高価な洋酒の部類になります。そこでグレイン・ウイスキーが比較的に親しまれています。居酒屋などでよく飲まれるハイボールなどに利用するウイスキーは、むしろ癖がないグレイン・ウイスキーのほうです。

バーボンについての主な事情

バーボンという名称も頻繁に聞くと思いますが、ウイスキーとバーボンとの違いがあまり知られていないようです。実はバーボンはウイスキーという大きな括りの中の一種で、モルトウイスキーとは全く原料が違うのが最大の特徴と言えます。

バーボンの原料について

バーボンもグレイン・ウイスキーの一種と言えます。バーボンとして基準というのが公式にあり「バーボンとは、原料にトウモロコシを51%~80%のあいだで使用」更に「バーボンとは、アメリカ・ケンタッキー州を中心に製造される」というものです。この2つの決まりを通過したものが本格的なバーボンと認定されます。

その他のバーボンの定義

他にもバーボンの定義として「バーボンはアルコール度数は80度以下での蒸留する」「バーボンはホワイトオークで作った新樽にて62.5度以下で樽詰めする」「バーボンには水以外一切を加えず、アルコール度数40度以上でボトリング」等の条件を満たせば、ケンタッキー生まれではなくとも合衆国にてバーボンとして認められるそうです。

バーボンという名称の由来

ところでバーボンという名称は定着し親しまれていますが、なぜケンタッキー州で作られるものをバーボンと呼んでいるのでしょう?そもそもバーボンとはどんな意味があるのでしょうか?ここでは少しだけバーボンの歴史を紐解いていきます。

バーボンの歴史

バーボンという名前の由来は、フランスの王家「ブルボン朝」にあるそうです。独立戦争の際にアメリカ側に味方したことへのお礼の意味を込め、合衆国大統領となったトーマス・ジェファーソンがケンタッキー州に「バーボン郡」という場所を制定しました。そこから同地方で生産されるウイスキーが「バーボン」と呼ばれ定着していきました。

バーボンは合衆国公認のウイスキー

バーボンのほかに「コーン・ウイスキー」と呼ばれるものがあり、類似性及び混同を防ぐために原料と製法を見直し再定義されています。忠実にルールに則った蒸留をしたバーボンこそが、合衆国での公認されたバーボンそのものです。

ケンタッキー出身じゃなくてもバーボン扱い

例えば「ジャックダニエル」という有名ブランドのバーボンがありますが、これはケンタッキーではなくテネシー州で蒸留されるバーボンの一種です。産地違いながらもバーボンの公式な生産行程に当てはまり、伝統的な蒸留スタイルで作られるバーボンとして、今や合衆国を代表するバーボンの一つとしてグルメの間でも知られています。

バーボンはアメリカが発明したウイスキー

1964年の米国連邦議会に於いて、バーボンに特化し「バーボンこそ、アメリカ生まれのスピリッツ、偉大な発明品だ」という宣言がされました。欧州やアジア諸国と比べ、アメリカは歴史が新しい国なだけに伝統品が少ないという見解があります。そこでケンタッキーにて独自に作られるバーボンをプッシュし、バーボンこそがアメリカ特産品として世界にアピールしているのです。

アルファベットの綴りが微妙に違う

日本語表記ではバーボンでもスコッチでも「ウイスキー」の一種で統一します。しかし産地や種別によってアルファベット表記が微妙に変わってくるのがウイスキーの世界です。例えばスコッチ・ウイスキーは「Whisky」の表示、バーボンなら「Whiskey」という表記です。日本のウイスキーの場合は、スコッチの流れを汲んで「Whisky」の表記です。

スコッチと他のウイスキーとの違いとは?

ウイスキーの仲間には、バーボン以外でよく耳にするのは「スコッチ」ではないでしょうか?このスコッチについても、バーボンと似て分かっているようでいて意外と認識しないまま飲んでいることもあるようです。ここではバーボンや他のウイスキーと比べた上で、スコッチ・ウイスキーについての詳細を述べていきます。

スコッチについての主な事情

スコッチ・ウイスキーとは、英国スコットランドで製造されるウイスキーのことを呼びます。土地柄で区別する意味ではバーボンと同じです。スコッチはバーボン以上に厳格なルールがあります。

2009年に「スコッチ・ウイスキー規則」というものが定義されました。そこには「糖化から発酵、蒸留、熟成まで、一切の行程をスコットランド内で行われている」そんなウイスキーのことを特化して「スコッチ・ウイスキー」と認定しています。

スコッチ・ウイスキーに定められている内容

スコッチのルールは、アメリカのバーボン以上に厳格なルールがあり、主に「スコットランドの蒸留所にて水と大麦、穀類を使用し、麦芽酵素による糖化、酵母で発酵」「アルコール度94.8%以下の蒸留」「700ℓ以下の樽で、スコットランドの保税貯蔵庫内で3年以上貯蔵」「水と天然カラメルだけを使用し、アルコール40度以上でボトリング」「ラベルに熟成期間の短い年数を記載すること」などがあります。

スコッチとバーボンの樽の違い

バーボンを含めたウイスキーの熟成に使う樽は、種類により微妙な違いがあります。スコッチ・ウイスキーに使う樽は、ワインやビール、バーボンの使用済な樽をあえて使います。それが味わいに複雑さを増して芳醇にする効果があるからです。一方、バーボンの樽はホワイトオークを材料に、その内側をバーナーで焦がした新品を使います。これが独特なバーボンらしい味にします。

日本のウイスキーはどんな種別?

日本は世界でも名だたるウイスキー大国です。その製造方法については、バーボンではなくスコッチをお手本にしています。1870年より製造開され、1927年に販売開始に至りました。スコッチの蒸留技術をもとにして日本人が飲みやすい味に仕上げているのが特徴です。アメリカのバーボンではなく英国だったことは、日本史の経緯で関連性があるように伺えます。

ブランデーについての主な事情

ウイスキーやバーボンは飲んだことがあっても、ブランデーはよっぽどのグルメやマニアじゃなければ、普段から口にすることはないかもしれません。それだけにブランデーと他の洋酒との違いがよくわからない方も多いと聞きます。ここではブランデーについての蘊蓄を述べます。

ブランデーは果実酒を蒸留させたもの

ざっくりと簡単に述べてしまえば、ブランデーもウイスキーやバーボン、スコッチと同様に蒸留酒の仲間です。その違いは、バーボンに代表されるウイスキー類が大麦やトウモロコシなどの穀類を使用するのに対し、ブランデーはブドウやリンゴ、洋ナシなどの果物を原料にし、発酵させ更に蒸留したものです。

ブランデーで一番使われる果物

ブランデーに使用する果物はリンゴや洋ナシなどでですが、特に需要が多いのはブドウです。コニャックやアルマニャックといった高級ブランデーのほとんどは、ブドウを原料に発酵させ、さらに蒸留して作ります。

バーボンやスコッチの違いを味わいながら嗜もう!

グルメや食通の間では、おそらくウイスキー一つ選ぶにもバーボンかスコッチかにこだわるかもしれません。または時折気分でブランデーを飲んでみる機会もあると、いっそう洋酒の世界も趣が感じられます。自分がバーボン派か、スコッチ派かを極めるような、そんな大人の嗜み方をしてみたいものです。


評価 3.8/ 5(合計7人評価)

記事へのコメント

気軽にコメントしよう!

※コメントは承認後に公開されます。

アクセスランキング

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ