食パンの袋についている留め具には、バッククロージャーという名前がついているのをご存知でしょうか?実はこのバッククロージャーには、あっと驚くような利用法や、生活に役立つ様々な使い道があるのです。何気なく捨てていたバッククロージャーの、新たな可能性をご紹介します。

目次
食パン袋の留め具の正式名称とは?
食パンの袋についているプラスチックでできた留め具。よく目にするけどなんていうのかわからないため、「食パン袋の留め具」「食パン袋のアレ」なんて曖昧に呼んでしまうことが多いのではないのでしょうか。食パン袋の留め具でおなじみのアレには、実はちゃんとした正式名称がついています。その正式名称とは、なんと言うのでしょうか?
正式名称は「バッククロージャー」
食パン袋の留め具の正式名称はズバリ「バッククロージャー」と言います。青い色がもっともポピュラーですが、他にも白や赤、黄色など、日本国内では主に7色存在します。英語圏では「ブレッドクリップ」「ブレッドバッククリップ」と呼ばれています。
かっこいい名前とは裏腹に、当たり前すぎる存在であるために、何気なく捨ててしまいがちなバッククロージャーですが、どのような誕生の歴史があったのでしょうか。
バッククロージャー誕生の秘密とは
バッククロージャーの生みの親は、アメリカのクイック・ロック社の創業者フロイド・パクストン氏です。1952年、顧客であるリンゴ生産者から「リンゴを袋を簡単に止める方法はないか」という相談を受けます。
この相談をきっかけにパクストン氏は、プラスチックの破片を使ってアイデアを形に起こしました。これがバッククロージャーの原型となったのです。
世界規模で使用されるバッククロージャー
バッククロージャーはその後製品化され、数多くのリンゴの生産者に取り入れられました。その頃、製パン業界がパンの包装をオーバーラップから製袋フィルム方式に切り替え、簡単に包装することができるバッククロージャーが導入されました。バッククロージャーは新たな市場で使用されるようになったのです。
その後、バッククロージャーと連動する自動結束機も開発され、注文が殺到。この躍進により、バッククロージャーは世界中に知られることになりました。バッククロージャーは、シンプルなアイデアから生まれた、革新的な発明だったのです。
バッククロージャーを日本国内で生産しているのは一社のみ
食パンの袋を閉じる四角い留め具「バッグクロージャー」は埼玉県川口市の企業が製造販売しています。/食パン袋の留め具、埼玉産 国内で唯一、年間30億個 - 読んで見フォト - 産経フォト https://t.co/bCLcLiuime pic.twitter.com/fWMtuhnm1n
— じゃぱん編集部 (@japan_bread) June 28, 2016
日本でも当たり前のように見かけるバッククロージャーですが、日本で生産しているのは埼玉県川口市にあるクイック・ロック・ジャパン株式会社一社のみで製造されているのです。年間30億個を生産しており、国内の大手パンメーカーや袋詰め菓子、加工食品にも使われています。
バッククロージャーの使い道
小さいけれど、実はバッククロージャーはすごい発明品だったのです。とは言ったものの、食パン袋に必ず付いてくるので捨ててしまいがちですが、実はちょっとしたアイデアで様々な使い道があるのです。次に、幅広いバッククロージャーの使い道をご紹介します。
色々なものをまとめる
バッククロージャーの形状を生かして、様々なものをまとめるという使い道があります。写真のように、バッグの中でぐちゃぐちゃになりがちなイヤホンのコードも、すっきりまとめることができます。ビビットな赤や白など、イヤホンの色に合わせると、グッとおしゃれに見えます。
縛るのが難しい袋や、生ゴミを捨てるときには、バッククロージャーで袋の口をまとめると、臭いが漏れることなく衛生的です。普段からバッククロージャーをまとめて置いておくと、すぐに使うことができます。
電化製品のプラグのラベルとして使用する
テレビやパソコン、ゲーム機周りなど、複数のプラグがあると、どれがどのプラグなのかわからなくなってしまいます。バッククロージャーの余白部分に電化製品の名前を書いて付けておくと、どのプラグなのかが一目瞭然になります。色別に分けておくとよりわかりやすく、インテリアとしてもカラフルでおしゃれです。
"@IwataSatoshi: 食パンの袋とめるやつ、便利! pic.twitter.com/qJt0kokGy3"
— ゆづりん@固ツイ新動画 (@yuzurutac) March 18, 2016
感心してもたww
ちなみに、「バッグクロージャー」と言います。笑
謝って違うプラグを抜いてしまってデータが飛んでしまった、のような事故防止にもなります。また、使用していない電化製品のプラグを抜くことで、節電にもつながります。
覚えておくと便利?ちょっと変わった使い道
グレープフルーツやオレンジなど、皮が分厚い果物の皮をむくときにもバッククロージャーが活躍します。やり方は簡単、バッグクロージャーを二つに切り、尖った部分で果物全体に切れ目を入れていきます。果物全体に切れ目を入れ終わったら、切れ目から指を入れて皮をむきます。力を入れてむくのが苦手な人も、簡単にむくことができます。
ガムテープやダクトテープなどの端どめに使うこともできます。いざ使おうと思ったときに、べったりテープがくっついてしまっていてイライラすることなく、すぐに使うことができます。
ビーチサンダルの鼻緒部分が取れてしまったときに、バッククロージャーで修理することができます。お祭りや海などで、急に鼻緒が取れてしまった場合の応急処置として便利です。
たくさん人が集まって食事をするときなどには、グラスマーカーとしても使うという方法もあります。余白に名前や可愛いイラストを書いておけば、一目瞭然で誰のグラスかわかります。
ギターを弾くときにピックが手元になくても、バッククロージャーで代用することができます。とは言っても、ギターのピックに比べれば複雑な形をしているので、楽器を傷つけないようにしましょう。「えっ、それで弾くの?」と、思わず周りの人はびっくりするでしょう。
これもバッククロージャー!?自由に色々なものを作る
バッククロージャーのシンプルでミニマルなデザインを生かし、自分なりのアイデアを形にして、色々なものを作って楽しむこともできます。アクセサリーからインテリアまで、アイデア次第で可能性は無限大に広がります。
バッククロージャーを使って、自分だけのオリジナルアクセサリーを作る人も増えています。ネックレスやピアス、ブレスレット、ブローチなど、フォルムを生かしたり、バッククロージャーに模様や絵を描いたり、様々なバリエーションのアクセサリーができます。
モザイク画のようなこちらのアート作品は、実はバッククロージャーを使って描かれています。モノトーンで描かれたダースベイダーがとてもかっこよく、モダンなインテリアにもよく似合っています。
こちらも、バッククロージャーを並べて作られたアート作品です。膨大な数のバッククロージャーが使用されています。絨毯のような繊細で色鮮やかな作品です。
こちらはなんと、バッククロージャーを使って作った鳥の巣箱です。プラスチックなので軽くて劣化しにくく、張り合わせれば耐久性も出るので、こうした大きな作品を作ることもアイデア次第では可能です。屋根の煙突から出る煙まで、バッククロージャーで表現しています。
「バッククロージャーにゃんこ」とは?
バッククロージャーのアレンジで最も有名なのが、その名も「バッククロージャーにゃんこ」。愛嬌のある姿と、手軽に作ることができるので、じわじわと増殖しています。作り方はとても簡単。バッククロージャーを半分に折り、顔とヒゲを描いたら完成です。
シンプルにマジックのみで仕上げるのも可愛いですが、カラーで色付けをして、より個性豊かなにゃんこ作るのもおすすめです。色々な表情や模様など、自分だけのバッククロージャーにゃんこをたくさん作って、インテリアとして並べておくと、ふと目にした瞬間に和むこと間違いなしです。
バッククロージャーにゃんこは、箸置きにもなります。四つ足のゆるいフォルムと、のほほんとした表情が食卓を愛嬌いっぱいに彩ってくれます
バッククロージャーモチーフのあれこれ
バッククロージャーはほぼ形を変えることなく、世界中で使用されています。そんなバッククロージャーのシンプルな形に惹かれるファンも多く、最近はバッククロージャーをモチーフにしたグッズも増えています。ファッションアイテムやユニークなものまで、様々なところで登場しています。
こちらは銅で作ったバッククロージャー型の指輪です。大きさもほぼ原寸大で、実物にとても忠実に作られています。見慣れた形でも、素材が変わると印象が違って見えます。
耳に挟んで使うイヤーカフというアクセサリーにも、バッククロージャーが登場しています。イヤーカフは耳の軟骨部分に挟んで使用します。挟んだりまとめたりする用途で使用されるバッククロージャーは、イヤーカフに最適なデザインと言えます。男女問わず使えそうな、ミニマルでモードな雰囲気がとてもかっこいいです。
バッグクロージャーを有効的に使ってみよう
今回は、バッククロージャーの様々な使い道をご紹介しました。食パン袋の留め具としてとても身近な存在のバッククロージャーは、生活を便利にしたり、インテリアとして活用したり、創作のアイデアを形にしたりと、様々な方面で利用することができます。捨ててしまう前にバッククロージャーを有効活用し、生活に役立ててください。
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