ダンベルローイングは、背中の筋トレとしてよく取り組まれているもの。その運動効果をより高めるためには、コツがあります。筋肉へ適度な負荷をかけるための重量や両手を使ったやり方、呼吸法などダンベルローイングのトレーニングについて解説します!

目次
背中のトレーニングは背筋運動しても足りない?
背中が逆三角形になっていて厚く引き締まっていると、ファッション的にも着こなしがしっかりしたものになります。このような背中をつくるためには、おもに広背筋をトレーニングすることが必要。広背筋は、背中の真ん中から双方の脇下へ向けて位置している筋肉です。
2017.7.8 岡崎
— 山嶺屋 (@B_ymn909) July 9, 2017
(広背筋) pic.twitter.com/9Cg4SwkBcl
この筋肉を発達させるには、腕を伸ばした状態から身体の側へ向けて引きつけるように動かす運動へ取り組むことによって効果が期待されます。背中をトレーニングすると言うと、うつぶせになって上半身を反らせる背筋運動などがおなじみ。ただ、そのようなトレーニングだけではなかなか広背筋が鍛えられません。

広背筋を鍛える上では片手や両手でダンベルを持ち、呼吸しながら上げ下げするダンベルローイングが適しています。同様にバーベルを使う場合もありますが、ダンベルはもっと身体を大きく動かすことができて初心者にも取り組みやすくなっています。
ダンベルローイングとは?
ダンベルローイングは、ダンベルを手にして呼吸しながら上げ下げするトレーニングです。ダンベルローイングへ取り組むことによって広背筋に加え、背中の脊柱起立筋や僧帽筋なども鍛えられます。「ローイング」という言葉には、「船漕ぎ」などの意味が。筋トレであるダンベルローイングでも、船をオールで漕ぐときのような動きが特徴となっています。
言ってみれば、船を漕ぐためのオールと重量があるダンベルを持ち換えて行う運動がダンベルローイングであるとも言うことができるかもしれません。ダンベルローイングの中でも、四つんばいの姿勢で片手にダンベルを持って上げるワンハンドダンベルローイングがよく知られています。
今日は背中と腹筋のトレーニングをしました。
— MBJ ASHURA(再始動) (@MbjAshura) June 10, 2017
背中のトレーニングはすぐに汗が出ます。
グッタリします。
ちょっと憂鬱だったけど元気だと信じて有酸素運動をぶち込みましたわ。
今日の一コマ。
ワンハンドダンベルローイング。 pic.twitter.com/Z2L1Ze269j
そのほか、うつぶせの姿勢で行うライイングダンベルローイングなどもあります。ただ、ダンベルローイングについて「基本形」とされているものはダンベルベントオーバーローイングです。
効果的なダンベルローイングをするとどうなる?
しっかり質の良いダンベルローイングをすることができれば、高い効果が得られることになります。ダンベルローイングをこなす上で気をつけるべきポイントはダンベルの重量やフォーム、呼吸など。すべてが適切であれば、ダンベルローイングもより効果的なものになります。
そして広背筋が刺激されることで、脇の部分からウエストまでのボディラインがシャープなものとなる効果がもたらされるでしょう。逆三角形となっている背中で言うと、下向きになっている三角形の頂点へ向かう二辺のラインです。ここがスマートになると、逆三角形もよりきれいなものに。
なお、ダンベルローイングによって鍛えられる脊柱起立筋は脊髄の周囲につく筋肉です。ダンベルローイングによって脊柱起立筋が発達すると、背筋を伸ばしやすくなり姿勢も良くなります。それに代謝が改善され、太りにくくなる効果も考えられます。
「両手」がポイント!ダンベルローイングのやり方
重量があるものを手で持つときなどには、広背筋が用いられています。ただ実際に広背筋が動いていても、自分でそれが感じられることはあまりありません。普段の生活となれば、ほぼ無意識で動かされている筋肉です。ダンベルローイングをするにしても、初心者ですと広背筋を意識したトレーニングということは簡単ではありません。
しかしながらそれが難しくても、しっかり身体へダンベルを近づけることはできます。それを心がけていれば、十分に広背筋は使われるのです。いろいろなダンベルローイングを行う上で、すべての原点となるダンベルベントオーバーローイングは両手の動かし方が重要。両手でそれぞれダンベルを持ち、下腹部へ向けて持ち上げるようにします。
ワンハンドダンベルローイング。
— OLYMPIA・YOSHI (@pumpyoshinori) June 6, 2015
肘から下はリラックス、斜めにダンベルを引き上げ肩甲骨を寄せて一旦停止、ネガティヴにダンベルを下げ反動は使わない、この繰り返し。 pic.twitter.com/SIDbfGqIaJ
このときには、両側の肩甲骨が寄っていくように意識します。ワンハンドダンベルローイングであっても、やはりダンベルを持っていない手も含めて両手をどのように使うかがカギ。ベンチに置く手で、身体のバランスが崩れないよう重心をとります。もう片手で、背中の筋肉が動いていることについて意識しつつダンベルを上げます。
運動効率を引き上げるダンベルローイングのコツ
ダンベルローイングの運動効率を引き上げるために、重量があるダンベルを用いることは間違いありません。また、単純にトレーニングメニューや回数を増やすという方法もあります。ただ、これは継続的にダンベルローイングへ取り組んでいて慣れから筋トレが楽になった場合の対策。筋肉がついたことで、それまでの内容では十分な負荷にならないケースもあるのです。
本格的にダンベルローイングを始めてみようという段階では、まずダンベルを握る手に力を入れすぎないことがコツ。あまり強い力でダンベルを握ると肩、腕にも余計な力が加わってしまいます。するとフォームもおかしくなってしまい、広背筋の引き締め効果も十分なものになりません。さらにダンベルを下ろすときは、特に意識的にゆっくり下ろすようにします。
つらいからと勢い良くダンベルを下げると、ダンベルを引き上げるために収縮した広背筋も急激にゆるむことに。広背筋が傷つきかねず、ケガのリスクもあります。そのほかダンベルローイングに関しては呼吸も重要であり、適切な呼吸法を身につける必要があります。
これも重要!呼吸を意識したダンベルローイング
効率的なダンベルローイングのためには、呼吸のことを意識することも大切。ダンベルを上げるタイミングに合わせて大きく息を吸い、胸を張るようにすれば大きく筋肉を動かすことができます。筋トレに関しては総じて、身体へ力を入れる瞬間に息を吐くもの。ですがダンベルローイングに限っては、逆の呼吸法となるのです。
つまりダンベルを下ろすときには、力を抜いていきながら息も吐くことになります。すでに別の筋トレをしていてダンベルローイングへ挑戦する場合、この呼吸法には慣れにくいかもしれません。
ダンベルローイングの正しいやり方を詳しく解説! https://t.co/FIWtds2g0D pic.twitter.com/z1nhFmUeHU
— Shin60 (@Shin60diet) March 26, 2017
もちろんトレーニングをする上で大切な要素ではありますが、呼吸へ意識が向きすぎてフォームへの配慮が不十分になってはいけません。まずは正しい姿勢でのダンベルローイングを自分のものとして、それから呼吸のことを考えていきましょう。
無理がないダンベルローイングの重量は?
ダンベルローイングという筋トレでは、言うまでもなくダンベルの重量が負荷となります。ですからより筋肉をつけていきたいとなれば、多少無理をしてでも重量のあるダンベルを使おうと考えがち。
ただ、重量を重いダンベルにすればよりダンベルローイングの効果が現れるという単純なものでもありません。無理をすることなく、それでいて軽すぎない重量のダンベルを使うことでダンベルローイングの効果はもっとも出やすいのです。とにかく下ろしきったところから上げきったところまで、一連の動きでキャパオーバーとなる負荷がかからないようにします。
あまりダンベルが重すぎると引き上げきることができず、一生懸命にダンベルを上げようとするあまりフォームも悪いものに。姿勢をキープしつつ、10回あまり上げることができる程度の重量がベストです。
気をつけるべきダンベルローイングのフォーム
ダンベルローイングのフォームが間違ったものであると、負荷のかかり方が適切なものではなくなるために身体を痛める懸念が。ダンベルは重量のあるものですから、しっかり全身を緊張させていなければフォームが崩れてしまいます。足は、肩幅に開くことが大前提。その上でベンチなどの上に片手、片足を乗せます。
ダンベルが上がるように力をこめるときは、肩を上げないこと。胸は張った状態で、首から腰までが一直線となるようにします。顔の向きも重要であり、視線を下へ落とさず斜め前方へ向くように意識。
前に描いたダンベルローイングの絵だけど、膝を揃えないといけないことに気がついた pic.twitter.com/GdOJMMT7WI
— りくACT3 (@sanmasanma64) May 20, 2017
身体を片腕だけで支えることは簡単ではありませんが、その腕に関して気をつけるべき点があります。手の向きは、前ではなく横へ向けることで身体が安定。腕は真下でなく、肩の少し前方へ置くようにします。
ベントオーバーローイングはダンベルでなくても良い?
ベントオーバーローイングを行うにあたっては、ダンベルを使うと取り組みやすいため初心者向けでもあります。ただ、本当の基本は両手でバーベルを持ってのトレーニング。ですから、絶対にダンベルを使わなければならないというものではありません。
ベースとなるフォームには共通するところがあり、バーベルでのベントオーバーローイングについても両足は肩幅と同程度に開きます。最初は、バーベルを置いて立った状態。そこから膝を曲げてしっかり腰を落とし、バーベルを握る手は順手で両手が肩幅より少し広い程度となるようにします。
バーベルはもちろんダンベルよりも重いものですから、上げるときはおへその上あたりまで。そこで少し止めてから、両手で最初のところまで下ろします。息は吐きながら持ち上げ、吸いながら下ろすリズムです。
取り組みやすい筋トレを
ダンベルを使用する筋トレは、自宅であっても気軽に実践することのできる点が魅力です。強い負荷をかけることではなく継続することが重要ですから、ダンベルローイングのメニューについては取り組みやすさを重視するようにしましょう。
重量を増やして負荷がかかるようにしても、そのためにメニューの回数が少なくなるようでは結果的にダンベルローイングの効果も得られません。無理をしては身体の故障にもつながりますから、効果的なトレーニングとするためにも両手をはじめとして正しいフォームで取り組むことが重要。
ワンハンド ダンベル ローイング(32.5kg)
— ☆ゆっきー☆ Yukky Rabbits (@0br2x403725441j) May 23, 2017
目標は 4〜5レップ(回)!!
やるか! pic.twitter.com/X2FKaAQ6K5
ただひとつ、ダンベルローイングに関しては呼吸法が力を入れる際に息を吸うというもの。そこは、多くの筋トレと比較しても特徴的です。トレーニングを習慣づける上でも、慣れるまでは取り組みやすい方法で臨みましょう。
評価 4.8/ 5(合計7人評価)
記事へのコメント
気軽にコメントしよう!
※コメントは承認後に公開されます。