s600guardはダイムラー開発のベンツの防弾車です。世界中でテロが頻発する中、車中の人物を守る為に開発された車ですがその外観は市販のものと何らかわりがなく一見しただけでは分かりません。防弾車s600guardの驚きの耐久性について検証してみる事にします。

目次
- メルセデス・ベンツの防弾車両は80年以上の歴史を誇る!
- ダイムラーからメルセデス・ベンツ「s600guard」が新発表!
- s600guardは防弾性能規格「VR9」をクリア!
- s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:①ガラス部分の耐久性
- s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:②ボディー部分の耐久性
- s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:③床下部分の耐久性
- s600guard(ガード)の安全装備:①ランフラットタイヤ
- s600guard(ガード)の安全装備:②自動消火システム
- s600guard(ガード)の安全装備:③緊急アラームと空調システム
- s600guard(ガード)のスペック
- s600guard(ガード)のインテリア
- s600guard(ガード)の価格
- 防弾車s600guard(ガード)のまとめ
メルセデス・ベンツの防弾車両は80年以上の歴史を誇る!
メルセデス・ベンツの防弾車両は「MB-Guard」ブランドとして各国の要人を守り続けて80年以上の歴史があります。世界各地で頻発するテロ等の攻撃から乗員を守る為に製作している防弾車両はドイツでは市販モデルとして用意されています。
ドイツの防弾車両はメルセデス・ベンツの「MB-Guard」のみならず他にもBMWの「BMW Security」、アウディの「Audi Security」等が市販モデルとして販売されています。
s600guardはダイムラー開発のベンツの防弾車です。世界中でテロが頻発する中、車中の人物を守る為に開発された車ですがその外観は市販のものと何らかわりがなく一見しただけでは分かりません。防弾車s600guardの驚きの耐久性について検証してみる事にします。
ダイムラーからメルセデス・ベンツ「s600guard」が新発表!
メルセデス・ベンツ「s600guard」はダイムラーが2014年8月5日に発表した防弾仕様の車両です。ダイムラー社は、他にも「Eクラス」「Mクラス」「Gクラス」に防弾仕様の車両を設定していますが、「Sクラス」の「s600guard」はラインナップ中、最高峰の防弾車両となります。
「s600guard」は一般モデルのs600と比べてもその外観からは防弾仕様車とは判らない様に設計されています。防弾仕様車に求められるのは一目で「防弾車」と判らない外観である事がとても重要なのです。
その理由は防弾仕様車だと解かってしまうとVIPが乗っていると推測され、かえって標的になり易いことや、その車両の防弾能力を超えた強力な武器による攻撃を受ける可能性が有るからです。その為、「s600guard」のように防弾仕様車の装甲はボディー内部に施すのが一般的です。
s600guardは防弾性能規格「VR9」をクリア!
防弾仕様車s600guardのボディーにはかなりの手が加えられています。例えばボディパネルと車体構造の間には特殊なスチール素材を入れて強化し、全ての窓ガラスには特殊ポリカーボネート加工を施した防弾ガラスを導入する等、その他にもいくつかの防弾仕様や安全装置が最高レベルに於いて施されています。
ベース車のs600に様々な防弾仕様が施されたs600guardはドイツ国内の防弾性能規格で最高レベルの「VR9」を達成しています。ドイツで総合的に「VR9」レベルが認められた防弾仕様車はs600guardが初めてとのことであり、その耐久性の高さを証明しています。
s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:①ガラス部分の耐久性
s600guardのガラス部分に於いては、車両前後のガラスやドアガラスの内部にポリカーボネート樹脂がラミネートされ、適切な厚みを持たせることで、視認性と防弾性能とを両立させており、重くなったドアガラスの昇降は通常のモーターから油圧駆動式に変更されています。
s600guardの防弾ガラスは、軍隊のライフル攻撃や手榴弾攻撃にも耐えられるだけの高度な耐久性能が施されており、ドイツ国内に於ける防弾性能規格で最高レベルの「VR9」を達成している事を証明しています。
s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:②ボディー部分の耐久性
s600guardのボディシェル(骨格)には工場での製造段階で装甲対策が施されている。具体的にはボディの外板と内板の空洞部分に防弾用特殊鋼を組み込むことで耐久性を強化し、更には特殊なアラミド繊維などを使用する事で銃弾破片の断裂も防いでいます。
s600guardに於ける統合的ボディ内の装甲は直接車体に結合されており、最大限の安全性が提供されています。ボディ構造も補強され、ドア・ヒンジ、ドア・ロック、その他多数の付属部品が強化されています。
s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様:③床下部分の耐久性
s600guardの床下部分(アンダーボディ)についても爆発物から乗員を守る為の耐久性能が確保されています。対爆発物性能 については2010年に設定された爆発性車両の基準を満たす為の要件である「ERV2010」を民間用途で初めて適合する装甲が施されています。
s600guard(ガード)の安全装備:①ランフラットタイヤ
s600guardはガラス部分、ボディー部分の防弾仕様は勿論の事、攻撃を受けた際にタイヤ部分に損傷を受けたとしてもその場から脱出可能なタイヤを装備しています。
s600guardに装着されているタイヤは、空気圧モニター付きミシュランPAXランフラットタイヤが装備され、もしもタイヤに損傷を受けてもその場の危険区域から30kmの範囲までの迅速な脱出を可能にしています。
s600guard(ガード)の安全装備:②自動消火システム
s600guardは凄すぎる防弾仕様とは別に乗員を守る為の安全装備も充実しています。本来であればドリンクホルダーがあるはずのフロントコンソール部分には安全装置を作動させるためのボタンが並んでいて、まるで007に登場するカスタムカーを思い起こさせます。
s600guardはこれらの機能を用いると車の周辺に火気を探知した場合には自動的に消火器が作動します。また手動でも消火器を作動させることができます。
s600guard(ガード)の安全装備:③緊急アラームと空調システム
s600guardは全座席から小さな黒いボタンが押せるようになっており、これを押すと緊急アラームが作動し大音量の警報が鳴り出します。またセンターコンソール部分にある機能スイッチを使用すれば、室内の空気を排出して空気を車外と隔絶することができ、化学兵器による攻撃を受けた際にも安心出来る機能として装備されています。
s600guard(ガード)のスペック
s600guardのスペックをチェックすると気になるのが装甲部分です。これだけの装甲が施されていれば当然のように車両重量が大幅に増します。ベース車のS600は約2300kgですが、そこに装甲を追加するとおよそ4200kgになります。
ベース車のs600と比べてs600guardは車重の増加に耐えられるようにサスペンションやブレーキも強化されています。フロントエアサスペンションには強化スプリングが取り付けられ、リアサスペンションには支持用のスプリングが追加されていますしブレーキはフロントが6ピストンとなり、リアも強化されています。
さらにs600guardは車重の増加にあわせてスタビリティコントロールやABSのプログラムも調整されています。エアサスペンションにはセルフレベリング機構が備わっていて車重はかなり増加していても乗り心地や走行性能はベース車のs600と比べても損傷のないように最大限の工夫がされています。
s600guardはベース車のs600に搭載されているエンジンに変更は無く、V12 6.0Lツインターボで最高出力530ps、最大トルク84.6kgmを発生しますので危険区域からの迅速な脱出には十分な威力を発揮しています。また最高速度は車両重量を考慮して210km/hでリミッターが作動するように設定されています。
s600guardはこの様に車重が重くなっていてもベース車のs600と比べて乗り心地や走行性能は損なわれないように最大限の工夫がされている事は紹介しましたが、それ以上に装甲性能が施されている分ベース車のs600と比べると静粛性が更にアップしています。
s600guard(ガード)のインテリア
s600guardの内装の贅沢さはベース車のs600と何ら変わりません。シートはとても素晴らしく、ヘッドレストは非常にソフトで心地よく質感や仕上がりはこれ以上は望むべくもない程のレベルになっています。s600guardはまさに豪華装備満載のファーストクラス仕様となっています。
s600guardの内装をよく見てみるとベース車のs600との違いもあります。パワーウインドウにはオート機能が存在せず、同様に挟み込み防止機能もありません。つまり、窓が開いている状態で車外から攻撃を受けた際にはウインドウスイッチをひたすら上げ続ける必要があるという事です。
s600guard(ガード)の価格
凄すぎる防弾性能を装備したs600guardの気になる値段はというと、32万4300ユーロ(約4,280万円。2月19日現在)になります。ベース車両のS600の車両本体価格が2,250万円ですので、およそ2台分に相当します。
防弾車s600guard(ガード)のまとめ
防弾仕様車s600guard(ガード)の凄すぎる防弾仕様は、全世界の要人を守り続けて80年以上の歴史を持つメルセデス・ベンツの防弾車両として最高峰だと言っていいでしょう。驚きの装甲性能はまるで戦車を思わせる程の耐久性に優れています。
常人には必要のない防弾仕様車両ではありますが、今回紹介した防弾車s600guardのみならずメルセデス・ベンツをはじめとしてその他各社の防弾車両が今後も全世界の要人を守り続けて行くことは確かであり、今後も更なる装甲性能を装備しながら今以上の耐久性能を発揮していくであろう事に注目していきたいと思います。
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