風邪をひいたときにカレーを食べたくなったことはありませんか?どことなく風邪に悪そうと避けてしまいがちですが、カレーは実は風邪をひいた時に食べるのに適したものなのです。今回はこの風邪の時になぜカレーがいいのか、スパイスの効果やお手軽なレシピをご紹介していきます。

目次
風邪をひいた時にカレーを食べる?
風邪をひいたときにどんなものを食べたくなったり、あるいは食べたりしますか?おかゆだったり、みかんなどの柑橘系の果物だったりといろいろなものがあるとされています。しかしカレーと聞いた場合は「風邪なのにカレー?」と疑問に思ったり、「のどが痛い時に悪そう」という考えの人もいるのではないでしょうか。
しかしカレーは様々な具材が入っている料理で、特にカレーの中で大きなウェイトを占めるスパイスの中には風邪に対して強い効果を持つものもあるのです。まずはカレーに使われる代表的なスパイスとその効果についてご紹介していきます。
風邪の時に効果的なカレーのスパイス1 ターメリック
ターメリックと聞くとあまりピン、とこない人もいるとされていますが、この言い方を「ウコン」に変えると途端に知っている人が増えるスパイスではないでしょうか。カレーの色として多く知られている黄色はこのターメリックの色であり、カレーを作る際には欠かせないスパイスの1つとされています。
ではなぜターメリックが風邪にいいのかというと、ターメリックはスパイスとしてだけでなく、その効果から生薬として認められているものです。特にクルクミンという成分は免疫を強くしたり、内臓の働きを活性化させるという効果があります。中にはアルコールの友として売られている商品を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
クルクミンはポリフェノールの一種
クルクミンはポリフェノールの一種とされ、ターメリックの色素成分です。従ってターメリックが黄色いのはクルクミンによるものということができます。クルクミンには上でご紹介した効果に加え、抗炎症作用や消化不良を改善する作用などもあり、このことからクルクミンが含まれるターメリックをスパイスとして使うカレーが、風邪に有効といえるものです。
また風邪をひいた場合は身体がクルクミンを欲することもあり、これが脳へと情報として伝達した結果として、風邪を引いた時にカレーを食べたくなるという人もいるとされています。
風邪の時に効果的なカレーのスパイス2 カルダモン
カルダモンもカレーを作るときに必須とされるスパイスの一種で、海外では体臭や口臭などを消すスパイスとしても使われています。また風邪の時にはのどの痛みや咳を抑えてくれたり、滋養強壮の効果や精神を落ち着かせるといった事もいわれているので、これも風邪の時に有効です。
風邪どころかインフルエンザにも効果あり?なカレーのスパイス スターアニス
スターアニスは別名を「八角」といい、カレーはもちろん中華料理などでもよく使われるスパイスの1種です。風邪の症状である咳や頭痛、おう吐などに効果があるスターアニスですが、あまりにも香りが強いので1粒まるごとをカレーに使うのは厳しいとされています。実はこのスターアニス、インフルエンザの治療薬として有名な「タミフル」にも使われているものです。
インフルエンザにすら効くのですから、風邪にも効果があると考えやすいといえます。風邪の時にカレーを食べる際には、ルーやレトルトカレーの材料にこのスターアニスが使われているものを調べて食べるのも効果的です。
風邪はもちろん多くの場面で使われるカレーのスパイス シナモン
シナモンはカレーのスパイスをはじめ、スイーツやシナモンティーなど様々な場面で使われています。ニッキとも呼ばれますが、正確には「木の種類が異なる」ため違うものです。効果としては高い殺菌作用を持ち、もともとが木の樹皮であるために食物繊維も多いので、腸内環境を整えることにも適しているのです。このためカレーのスパイスとして風邪にも有効とされています。
カレーの香りのもとは風邪にも効果あり! クミン
クミンはカレーの香りの素とも言われるもので、ターメリックなどと同じくほとんどのカレーに使われるスパイスです。カレー以外にもソーセージやドレッシングなどにも使われていることがあります。このクミンには消化能力を上げる効果があり、食欲を増進させてくれるだけでなく、お腹や胃などの痛みも緩和してくれるのです。
ターメリックのクルクミンと同じように、クミンも抗酸化作用がとても強く免疫力を上げてくれる効果もあるので、風邪を引いたときにカレーを食べる際には重要に考えたいスパイスの1つと言えます。
カレーが風邪に対していい理由
風邪をひいたときにはなるべく汗をかきたいです。しかしただ辛いものではのどに悪影響があることも多く、カレーも含めて疎遠する傾向があります。しかしスパイスには上記でご紹介したように風邪の症状に効果があるものも多く、しかもしっかりと体温も上がるので汗をかくこともできて、栄養もあるので1石3鳥と言えることができるのです。このことから風邪の時にカレーがいいと言われています。
風邪にも効くカレーのスパイスは実は漢方薬?
ここまではカレーに効果的とされるスパイスの一部をご紹介していますが、ターメリック(ウコン)やスターアニス(八角)のように別名があることに気づく人もいるのではないでしょうか。実はインドなどで使われるカレーのスパイスは、漢方で薬として使われているものもとても多いとされています。シナモンも「桂皮」、クミンも「孜然(じらん)」という名前がついています。
どうしてこうなっているかというと、カレーはもともと今のような料理ではなく、「スパイスを混ぜ合わせた汁」というもので当時は唐辛子はもちろん、生姜もコショウもインドには存在していなかったものなのです。そしてこの「スパイスを混ぜ合わせた汁」という考え方は、あの有名な「アーユルヴェーダ」をはじめとした医学的見地によって見出されていました。
中国料理が「医食同源」ならカレーを筆頭にしたインド料理は「薬食同源」
このことから、カレーの本場インドでは日本のように「カレー粉」や「カレールウ」という概念はなく、家庭ごとにスパイスが常備されていて、その日の体調に合わせた調合をしてカレーを作っています。このためインド料理は「薬食同源」であるとも言えるのです。
そしてこの考えほどではありませんが、日本におけるカレーはスパイスによる身体への効果に加え、肉や野菜、魚介類などの栄養も考えたもので、ある意味「完全食」と言ってもいいほど多くの栄養が取れる料理になっています。しかも「辛さ」が目立つため、砂糖や塩をそんなに入れなくても満足感が味わえるので、風邪はもちろん、血圧などにも配慮ができる料理とされているのです。
風邪に効くカレーのレシピ!
実際に風邪をひいてしまうと、なかなかカレーがいいと思っていても作るのが面倒になってしまいます。そんな時に簡単に出来て栄養価も高いカレーのレシピがあれば、助かるのではないでしょうか。ここからはそんな手軽で栄養もあるカレーのレシピをご紹介していきます。
風邪に効くお手軽キーマカレー
一般的にカレーの具として牛肉や鶏肉などが使われることが多いですが、ここでは簡単に作れるものとしてキーマカレーのお手軽なレシピをご紹介します。材料はおおよそ2人分で、ひき肉50g、たまねぎ1/2個、にんじん1/3本、ケチャップ大さじ2、ソースと酒が大さじ1杯半、コンソメ小さじ2、カレー粉(もしくはカレールウ)大さじ1、こしょう適量です。
野菜はみじん切りにして、耐熱容器に野菜とひき肉、すべての調味料を入れて混ぜたらラップをして電子レンジに入れ、600wで5分間加熱します。終わったら一度取り出して混ぜて、再度30秒加熱するだけで出来上がりです。水も使わず電子レンジがあれば作ることが出来て栄養もあるので、風邪をひいてしまいしっかりと料理ができない時にもおすすめです。またチーズなどのトッピングを加えても栄養価が上がり、おいしく食べられます。
このレシピはさまざまな応用も可能
またこのレシピでは今回ご紹介した以外の野菜でももちろん大丈夫ですし、野菜をみじん切りにしていますが、ミキサーにかけたものを使用しても栄養価は変わらず、手軽に作ることができます。この場合はひき肉以外でも対応することができますが、加熱時間を増やす必要があるのと水分が足りなくなる可能性が高いので少量でも水を入れることがおすすめです。
また市販のカレールウなどを使うのもいいですが、風邪で症状がひどいものがある場合などは上記でご紹介した対応するスパイスを個別に買って、粉にして混ぜたりすると効果を高めることができますし、その人の風邪にあったものになるので、こちらもぜひ試してみてください。
カレーは風邪をひいた時に食べるのもおすすめ!
今回は風邪の時にこそ食べたいカレーについて、スパイスの効果やお手軽で栄養もあるレシピなども一緒にご紹介しました。国民食として愛されるカレーですが、風邪をひいたときに食べるのも有効なのがお分かりいただけたはずです。ぜひ風邪をひいたときにはカレーを食べて、早く風邪から元気になりましょう!
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