フェザースティックの簡単な作り方をまとめました。作るのに必要な道具や、着火のコツなどをご紹介いたします。キャンプや野外でのイベントでささっと作れるとかっこいいのがフェザースティックです。今回は、いざ本番になって作れないと不安、作り方がわからない、あるいはキャンプに行って作ってみたい、といった方にフェザースティックの簡単な作り方をご紹介いたします。特にキャンプ未経験の方や初心者の方におすすめの簡単な方法をご紹介いたしますので、参考までにご覧ください。

キャンプで便利なフェザースティック

キャンプと言えば、一人でのソロキャンプを趣味にする方から、家族や友人と一緒に楽しむ方まで、色々な楽しみ方があります。今回は、そんなキャンプ中に使えるテクニックの一つ、「フェザースティック」についてご紹介いたします。主にたき火や火を必要とする野外での調理などで、着火する際に活用できるフェザースティックですが、いざという時に手際よく用意できると、家族や友人からの評価も上がるかもしれません。
フェザースティックとは?
キャンプなどのアウトドア、さらに緊急時や災害時にも役立つのがフェザースティックです。木の枝や薪の細くカットしたものを薄く削って着火剤にする方法を指し、 木に羽が生えたように薄く削ることから「フェザースティック」と呼ばれます。 木の枝をフェザースティックにすることによって、そのまま使用するより格段に火付きが良くなり、たとえ着火剤がなくともナイフ一本あれば火を起こすことが出来るのです。
日本は地震などの自然災害に常に見舞われています。不慮の事態で屋外で過ごさなくていけなくなったり、避難所で生活することになることもあります。特に冬に外で長時間過ごすのはとても大変で、暖をとらないといけません。そこで活躍するのがフェザースティックです。簡単に焚き火を起こすことが出来るフェザースティックは、防災グッズとしても優秀なのです。
フェザースティックの簡単な作り方
それでは、フェザースティックの基本的な作り方を練習しましょう。最初から薪を使うのではなく、割り箸などを使って練習するとよいです。羽毛のように薄く削るにはある程度練習が必要なので、練習用のアイテムとして一般的な杉やアスペン材の割り箸を使うと良いでしょう。本項では、必要な道具からフェザースティックの簡単な作り方やコツをご紹介いたします。
まずは割箸をナイフで削って練習!
割り箸でフェザースティックの練習
— TaskyズボラキャンパーND (@hosan_ossan) August 18, 2018
モーラは結構薄く削れる pic.twitter.com/8DXVl4lHUd
最初から薪で練習するのではなく、割り箸で練習しましょう。割り箸なら屋内で練習しても片づけるのが簡単なのでおすすめです。削るのに必要な道具としてナイフを用意しますが、色々な素材や目的のナイフが存在し、どれを選べばいいのかわからない!という方もいらっしゃると思います。クラフト用のナイフで初心者に一番おすすめなのは、「モーラナイフ」というナイフです。
モーラナイフはスウェーデンで作られた伝統的で実用的なナイフです。単純で非常に丈夫な構造、小刃がないので研ぎやすく、木が削りやすいのが特徴です。ラバーハンドルは手に馴染みやすく濡れた手でも滑りにくいので扱いやすいと、ナイフ初心者にも扱いやすいのでおすすめです。安価で質も高いため、木材を使用したクラフトをする方にはとても人気のナイフとなっています。
薪は削るのに適したものを使いましょう

本番に移る前に使用する薪を用意しましょう。キャンプで火おこしをする場合、着火は細くて乾いた状態のものを利用し、火を持続させ、火力を上げて薪で火を安定させることがコツです。フェザースティックは着火するときから火を持続させるところまで使う必要があるため、杉やヒノキなど針葉樹がおすすめです。ホームセンターやキャンプ用品店などでキャンプ用の薪を販売していますので、そちらの薪で練習しましょう。
手斧は使いやすいものを選びましょう
薪をフェザースティックにするには、まずは手ごろな大きさに加工しなければなりません。そこで必要な道具が手斧です。手斧も目的に合わせた色々な種類がありますが、初心者の方は、オールパーパス用やキャンプアックスと呼ばれるものがおすすめです。これらは多目的用途で、様々な場面で使える万能斧です。手斧は40cmから80cm前後程度と、大きさにもある程度の幅があります。
おすすめのサイズは、自分の肘から手首までの長さで、ヘッドの重量が400g前後の物です。斧は基本的にはヘッドの重量を活かして切断するため、あまりにも小さすぎても、軽すぎても使いづらいのです。
用意した道具で薪を加工しましょう

それでは早速、フェザースティックを作っていきましょう。用意した薪は、そのままナイフで削るには大きすぎることがほとんどです。まずは薪を手ごろな大きさに加工する必要があります。本項では、ナイフを使用した場合と手斧を使用する場合の2種類の方法をご紹介いたします。
手斧を使用する方法
まずは、手斧と薪を一緒に持って、割りたい箇所に刃を当てて振り下ろします。薪に斧を振り下ろすのではなく、あくまで一緒に持ったまま、二つ同時に振り下ろすのがコツです。そして刃が薪に刺さったら、時計の針のような動きで刃をひねると、簡単に薪を割ることが出来ます。ナイフを使うより安全性が高く、手早く割れるのが特徴です。
上記の動画では、本項で紹介した薪割の方法以外にも、様々な手斧の使い方を解説してくれています。全て使いこなせるようになれば、キャンプでは大活躍出来ることでしょう。
ナイフを使用する方法
手斧等が無い時に便利なのが、ナイフを使った方法です。まずは薪の短辺にナイフの刃を押し当て、ナイフの背を別の薪でコンコンと叩き、刃を薪に食い込ませていきます。薪がナイフに食い込んで来たら、さらに強くナイフの背を垂直に叩いていきます。乾燥した割れやすい薪であれば、この段階で割れることもあります。
ナイフの刃全体が薪に食い込んだら、薪から突き出た刃の先端部分を叩いていきます。先端ばかりが食い込まないよう、ナイフの水平さを保つように調整します。割れる瞬間に、ナイフの刃が近くの石や岩などにぶつからないよう、決して大振りにはせずに、最後まで慎重に叩きましょう。ここでご紹介したナイフと棒を使って薪を割ったり切り込んだりする技術を「バトニング」と呼び、キャンプでは様々な場面で活躍する技術です。
薪を削って作ろう
薪を手ごろな大きさに加工したら、早速ナイフで削っていきましょう。まずは角から細く長めのカールを入れていきます。この時、薪本体からカールを落とさないようにするのがコツです。カールをいくつも重ねていくことで、着火だけでなく焚き火を一気に成長させることも出来ます。やりにくくなってきたら、別の角から再びカールを入れていきます。薪はだんだん細くなるので、折ったりしないように慎重に作業しましょう。
きちんとメンテナンスされた手斧であれば、ナイフでなくともフェザースティックを作ることが出来ます。薪の頭の部分を持ち、上から斧の刃で削ぐようにカールを入れていきます。ただし、ナイフよりも力加減が難しく、慣れてないと折れてしまうことが多いため、ある程度上級者向けの方法といえます。
上記の動画では、フェザースティックの作り方を、初心者でも一から分かるように解説を入れながら実践してくれています。ナイフを使った薪の割り方も解説しているので、フェザースティック初心者の方にはおすすめの動画です。
フェザースティックの着火のコツ
ようやっと作ったフェザースティックは、見栄えもよければ部屋に飾るのもよいかもしれません。しかし、やはり焚き火などの火起こしに使用してこそ、その真価を発揮します。本項では、誰でも簡単に出来るフェザースティックの着火方法をご紹介いたします。
着火に必要な道具
まずは着火に必要な道具を用意しましょう。ここでは、あらゆる状況で使用可能なファイヤースターターを使用します。ファイヤースターターとは、マグネシウムの塊と棒状の火打ち石がセットになっているもので、ライターなどと違い水に濡れても拭けば使用できるし、水気のある場所でも使用できるという利点があります。ファイヤースターターも色々なメーカーのものがありますが、どれも原理は一緒なので、大きな性能差はありません。自分が使いやすそうなものを選びましょう。
もう一つ必要な道具が焚き火台です。今はどのキャンプ場も直火は禁止となっているところがほとんどですし、焚き火台を使えば周囲に火が移る心配もないですし、片づけも簡単なので非常に便利です。折り畳みかつ軽量の焚き火台はどこでも使用でき、女性でも楽に持ち運べるのでおすすめです。
準備が出来たら早速実践!
準備が出来たら、早速焚き火台に置いたフェザースティックに着火しましょう。フェザースティックのカールが薄く、ふわふわになっていないと着火しづらいので注意です。火が大きくなってきたら、新聞紙や木の枝でさらに火を大きくさせ、最後は薪を使用して安定した火を確保しましょう。慣れないうちはファイヤースターターを何度も擦る必要がありますが、コツをつかめば一回で着火させることも出来るようになります。
どうしてもファイヤースターターがうまく使えない、火がつかない、という場合は仕方ありません。素直にライターを使いましょう。野外は風で着火しづらいため、バーナーライターやターボライターなどを使用すると安定して着火することが出来ます。
フェザースティックの簡単な作り方まとめ
今回はフェザースティックの簡単な作り方をご紹介してきました。本格的なアウトドアや、災害時、緊急時に役立つ技術がフェザースティックです。いざという時のために作り方を覚えておいて損はありませんし、これからキャンプなどの趣味を始めようと思っている方にもおすすめ出来る技術です。こうした技術を覚えておけば、キャンプやアウトドアがさらに楽しめるようになるでしょう。
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