大切な革靴にカビが生えてしまった際には正しい処置が必要です。このためここでは革靴に付着したカビの取り方の基本とカビを取る際のエタノールの使い方について、革靴のカビを防ぐために普段からやっておくと良い革靴の取り扱い方について紹介します。

革靴のカビの取り方まとめ!エタノールが効くって本当?注意点は?

目次

  1. なぜ革靴にカビが生えてしまうのか
  2. 革靴に生えたカビの取り方の基本とは
  3. 革靴のカビ取りに有効なエタノールとは
  4. カビ取りにはどのエタノールを選べばいい?
  5. 除菌スプレーをエタノールで代用するには
  6. 革靴のカビの取り方の疑問:水拭きしていいの?
  7. 革靴を水拭きをするカビの取り方での注意点
  8. 水拭きを取り入れた革靴のカビの取り方の準備
  9. 水拭きを取り入れたカビの取り方の本題
  10. 仕上げは靴クリームで革につやを戻す
  11. カビを防ぐための革靴の収納方法とは
  12. 革靴を入れる下駄箱に風を通す
  13. 革靴を収納する靴箱に穴を開ける
  14. 革靴を普段から湿気に当てないよう工夫する
  15. 革靴にカビを生やさないために普段からやっておくと良い基本のお手入れとは
  16. 毎日の汚れを落とす簡単靴磨き
  17. 長期間履かない革靴の収納方法
  18. 革靴のカビの取り方についてのまとめ

なぜ革靴にカビが生えてしまうのか

革靴のカビをそのままにしておくとどうなる?

カビの栄養分となる汚れ、高温、多湿の3つが揃うことでカビはどこにでも生えるため、革靴も例外ではありません。カビはそのままにしておいて時間が経ってしまうと革の繊維内部に入り込み根を張ります。きちんとしたお手入れが欠かせないという事ですね。

こうなると革靴のカビを取り除くことは困難になるため、カビを見つけたらすぐに取り除くようにする必要があります。このためここではまず革靴に生えたカビの取り方の基本とお手入れについて紹介します。コレを読めば正しいお手入れの方法がお分かり頂けます。

革靴に生えたカビの取り方の基本とは

革靴のカビを見つけた時の対処法

革靴のカビを見つけた時には、カビが定着してしまう前に早めの処置が大切です。そのお手入れ方法はまず、布でカビの付いた部分を重点的に拭き取り、革靴全体も布で拭きます。

次に革靴全体に除菌タイプの消臭スプレーをまんべんなくかけて一週間程度風通しの良い日陰においておきます。除菌タイプの消臭スプレーはエタノールでも代用できます。

革靴のカビ取りに有効なエタノールとは

そもそもエタノールがなぜいいのか

エタノールはアルコールの一種でお酒の主成分ですが、薬局やドラッグストアで販売されているものは殺菌や消毒用のものです。市販のアルコール除菌スプレーではカビの根絶や予防にはなりませんが、エタノールであればカビの根っこを分解するためカビ取りとカビ予防の両方に有効です。

カビ取りにはどのエタノールを選べばいい?

消毒用エタノールと無水エタノールを選ぶ時の注意点

消毒用エタノールとは無水エタノール70%と精製水30%を組合わせたもので、靴や衣類の除菌や消毒をはじめ風邪やノロウイルス対策にも有効です。このため革靴のカビ取りにはこの消毒用エタノールが適したものとなります。

一方で無水エタノールは水が入っていない分効果が強力なイメージがありますが除菌効果は無く、主にテレビやパソコンなどのクリーナーや塗装落としなどに用いられます。このため革靴のカビ取り用のエタノールを選ぶ注意点として、無水エタノールではなく、消毒用エタノールを用いるようにします。

また消毒用エタノールにはIKが付くものとそうでないものがありますが、これは添加物の違いによるもので効果や値段はあまり変わりありません。

消毒用エタノールでなければカビ取りに使えませんが、無水エタノールを購入した場合には水で80%の濃度に薄めることで消毒用エタノールとして革靴のカビ取りに用いることができます。

除菌スプレーをエタノールで代用するには

革靴のカビ取りをする際の、エタノールの具体的な使い方

エタノールはドラッグストアなどで購入し、スプレーするために100円ショップなどで売られているスプレーボトルに移し替えます。またエタノールは引火しやすいため台所など火気のある場所では取り扱わないようにします。

エタノールを使った革靴のカビの取り方は除菌スプレーの時と同様にカビを布で拭き取り、更に革靴全体の汚れも拭き取った後、靴全体にエタノールをスプレーして1週間ほど風通しの良い日陰に干すようにします。

革靴のカビの取り方の疑問:水拭きしていいの?

水拭きしないほうがいいという意見とした方がいいという意見があります

革靴をはじめ革製品のカビの取り方やお手入れでは、水拭きしないほうがいいという意見が一般的です。この一方で水拭きをしたほうがしっかりとカビ菌が取れる、革のつやが増すなどの意見もあります。

革靴はいきなり水拭きした後そのまますぐにしまってしまうと再びカビが繁殖してしまいますが、はじめに紹介した一旦乾拭きして除菌スプレーをかけて陰干しした後に水拭きし、再び良く乾かすことで水拭きでしっかりとカビ菌を除菌できるようになります。このためここでは革靴を水拭きする、革靴のカビの取り方について紹介します。

革靴を水拭きをするカビの取り方での注意点

注意点は水拭きの後、しっかりと乾かすこと

革靴に白いカビを見つけた時、濡れた布で拭くことで一時的にカビがすっきりと取れたように見えますが、この取り方では後から再びカビが発生します。

このため革靴を水拭きする場合には除菌スプレーをする他、しっかりと乾燥させるなど正しいカビの取り方の手順を踏むことが不可欠となります。

水拭きを取り入れた革靴のカビの取り方の準備

はじめは基本のカビの取り方を丁寧にやります

まずカビを吸い込まないようにマスクを着用し、風通しの良い場所で革靴のカビ取りを始めるようにします。カビの取り方の手順としては、はじめに乾いたいらない布でカビの白い粉を拭き取ります。この時の布はカビが付着してしまうため、使用後は捨てるようにします。

乾いた布での乾拭きが終わったら、靴全体に除菌消臭スプレーあるいは消毒用エタノールをスプレーします。この時、靴の表面だけでなく靴の内側にもカビが存在しているため、靴の中もつま先までしっかりとスプレーします。

カビが多く付いている場合には、更にこの後で除菌消臭スプレーや消毒用エタノールを付けた布で革靴の表面と内側両方を拭くようにします。

この後でカビを取った革靴を風通しの良い日陰に1週間ほど置いて干すようにします。ここまでは水拭きをしない基本的なやり方と同じです。

水拭きを取り入れたカビの取り方の本題

手間はかかるものの汚れがしっかりと落ちます

基本的な革靴のカビの取り方で1週間ほど革靴を陰干しした後、いよいよ水拭きをします。まず布を濡らし、通常の水拭きよりもややゆるめに絞ります。

この布でまず革靴の表面全体を水拭きし、カビ菌などの汚れを取り除きます。続いて靴の内側も丁寧に水拭きします。更につま先の内側も割り箸を使って奥まで丁寧に拭き、終わったら日陰で自然乾燥させます。

乾燥後、汚れが落ちていない所があれば革靴用クリーナーで表面を拭き、水拭きでは落とせなかった汚れを落とします。

仕上げは靴クリームで革につやを戻す

乾燥後は靴クリームできれいに仕上げる

竹ブラシに靴クリームを付け革靴全体に点々と乗せていき伸ばし、更に靴磨き用のブラシに持ち替えて伸ばします。縫い目に靴クリームがたまりやすいため、ブラシの先端でかき出すようにして広げます。

靴磨き用のブラシで靴クリームを伸ばした後は、布で余分に付いた分を拭き取り、革のつやを出すようにします。目安としては布に靴クリームが付かなくなるまで拭き取って出来上がりです。

カビを防ぐための革靴の収納方法とは

再びカビを発生させないためにも大切なことです

きれいにカビ取りをした後でも収納方法が以前と変わらなければ再びカビが発生する事につながります。このためここでは革靴のカビを防ぐための収納方法について紹介します。

革靴を入れる下駄箱に風を通す

普段使う下駄箱から革靴のカビを防ぐ

革靴のカビを防ぐためにまず、晴れた日に下駄箱の中の靴をすべて出して中をきれいに掃除し、扉を開け放って十分に風を通すようにしてよく乾燥させた後、靴を再び収納します。下駄箱を掃除する時間がない場合には、靴を収納したまま下駄箱の扉を開けておくだけでもカビ予防になります。

靴棚がプラスチック製の場合には

靴棚がプラスチック製の場合、吸湿性に欠けるためカビが発生しやすくなります。この場合には棚板に新聞紙など吸湿性のあるものを敷くようにします。また、雨で水濡れした場合にはそのまましまわずに水分をよくとってから収納します。

革靴を収納する靴箱に穴を開ける

季節ものの革靴を収納する際のカビ予防

季節ものの革靴を靴箱に収納する場合、靴箱に穴を開けておくことで通気性が良くなるためカビ予防になります。更に直接革靴を靴箱に入れず、薄紙で包むか布製の袋に入れることで紙や布が湿気を吸い取ってくれます。

革靴を普段から湿気に当てないよう工夫する

日常において革靴を湿気から守る方法とは?

革靴の中に乾燥剤を入れて収納する、履いた後は中敷きを外して外気に触れさせてよく乾かす、付属のシューズバッグに入れて風通しの良い所に吊るす、3ヶ月に1度は陰干しにして外の風を当てるといったことが革靴のカビを防ぐために日常生活の中でできることとなります。

革靴にカビを生やさないために普段からやっておくと良い基本のお手入れとは

日々のメンテナンスで革靴を長く愛用できるようになります

正しいカビの取り方で革靴はきれいになりますが、一日中履いた革靴はその日の内に汚れを落とすことで汚れの成分の浸透を防ぎ、カビや傷みを防げるようになります。

帰宅後であればブラシと布で軽く汚れを落とすだけでもいいですが、ここではカビを防ぐことにつながる普段からの正しい靴の磨き方について紹介します。

正しい靴磨きのための基本アイテムとは

靴磨きには専用のアイテムがいくつかあります。ここではどのようなアイテムがあるのかと、それぞれのアイテムの使い方を紹介します。

靴磨きで様々な役割を果たすクロス

革靴を磨く際の基本アイテムとしてまず、汚れを拭き取る、磨く、クリームを塗りこむなど様々な用途があるクロスが挙げられます。専用のものを用意してもよいですが、カビを取る場合などはすぐに捨ててしまうため使い古した下着やTシャツなどいらない布を活用するという方法もあります。

靴磨きで役割の異なる竹ブラシと靴磨き用ブラシ

竹ブラシは容器から靴クリームをすくい取り、革靴全体につけて伸ばす時に使います。一方で靴磨き用の大ぶりのブラシは毛先が柔らかくホコリや汚れを落とす時に使うものと、毛にコシがあり革靴に靴クリームをなじませる時に使うものがあります。

靴クリーナー、靴クリーム、防水スプレーそれぞれの役割とは

靴クリーナーは靴の表面についた汚れを浮かせて落とすアイテムで、靴クリームは革靴に輝きとうるおい、栄養分を与えることで革靴を長持ちさせるアイテムです。また防水スプレーはカビのもととなる水分だけでなく、汚れからも靴を守る役割があります。

普段から行う正しい靴磨きの基本

まず毛の柔らかい靴磨き用ブラシで表面についたホコリや汚れを落とします。靴底の外周や靴紐のある部分など細かい部分もつやが出るよう念入りにブラッシングします。

ブラッシングの次にクリーナーを円を描くように塗布し、布で均一に伸ばして革靴全体の汚れを落とします。汚れが落ちたら今度は米粒2、3粒程度の量の靴クリームを布に付け、革靴全体にむらなく伸ばします。

靴クリームを革靴全体に伸ばしたら、今度はクリームをなじませるため革靴全体をブラッシングします。今度は柔らかいブラシではなく毛にコシのあるタイプのブラシを使い、ムラが出ないよう素早くブラシをかけます。

更につやを出すために布で磨きをかけます。この時、一部分だけに力がかからないよう指の背を使って軽いタッチで磨いていきます。

仕上げに汚れ防止効果のある防水スプレーを革靴全体にかけて完成です。この時、革靴にシミができないようスプレーは革靴から極力離してかけるようにします。

革靴のカビや汚れによる傷みを防ぎ、長持ちさせるためにはこのような靴磨きを1ヶ月に1度を目安に行うようにします。加えて一度履いたら2日ほど革靴を休ませることも靴を傷めないためのポイントとなり、シューキーパーを中に入れることで型崩れを防げるようになります。

毎日の汚れを落とす簡単靴磨き

シンプルな手順で一日の汚れをきれいにします

その日に履いた革靴の汚れはその日の内に落とすことが革靴のカビ予防になる他、汚れが落ちにくくなることを防げるようにもなります。このためここでは日々の習慣に取り入れやすいシンプルな手順の簡単靴磨きのやり方を紹介します。

簡単靴磨きで必要なアイテム

簡単靴磨きでは靴クリームとホコリや汚れを落とすブラシとつやだしブラシ、布と靴底の外周向けのコバ用ブラシを用意します。コバ用ブラシは専用のものがない場合には、使用済みの歯ブラシでも代用できます。

簡単靴磨きのやり方とは

まず毛の柔らかいブラシでホコリや汚れを落とし、革靴のアッパーを包み込むように布を当て、力を込めて乾拭きします。次に靴クリームを靴底の外周からつま先、アッパーにかけてコバ用ブラシを使って塗りこみます。

靴クリームを塗ったら毛にコシのあるブラシで力を入れながら均一にクリームを伸ばします。最後に再びアッパーを布で包むように力を込めて乾拭きします。

長期間履かない革靴の収納方法

カビ予防になる他、次に履く時に気持ちよく履けるようになります

カビを防ぎ革靴を長持ちさせるためには収納する際、靴箱に穴を開けることで通気性が良くなることを紹介しました。これに加えて長期間履かない革靴をきちんとお手入れしておくことで、更に次に履く時に気持ちよく履けるようになります。

このためここでは長期間履かない革靴のお手入れと収納方法について詳しく紹介します。まずは基本のお手入れを済ませ、除菌消臭スプレーあるいは消毒用エタノールを革靴の表面、中、底の順にスプレーします。

収納する前に革靴を自然の風に当てて乾燥させ、箱に収納する場合には箱の中にも除菌消臭スプレーをかけます。更に購入した時にあった薄紙や布袋で包んでから靴箱に収納します。更にカビを防ぐためには乾燥剤を一緒に入れておきます。

革靴を入れる布袋がある場合には一足ずつ布袋に入れ、風通しの良い場所にフックで吊るすことで通気性が良くなり、カビの繁殖を防げるようになります。

革靴を入れる布袋は市販のものや、はぎれなどを使って手作りしたものでも使えます。このような布袋があると、旅行などの際、持ち運びにも便利です。

3ヶ月に1度は革靴を外の風に当てるようにする

基本のお手入れをして除菌消臭スプレーをかけて風通しの良い所に保管するというように保管環境を完璧にした場合でも、3ヶ月に1度は外の風に当てるようにすることで革靴が長持ちします。この時、革靴を直射日光当てると傷む原因となるため、湿度が低い晴れた日に陰干しするようにします。

革靴のカビの取り方についてのまとめ

カビ取りもカビ予防も十分な乾燥が大切です

革靴にカビを見つけたら早めの処置できれいになる他、カビの定着も防げます。更にカビを防ぐには下駄箱、靴箱、革靴そのものを常に乾燥した状態にしておくことも大切です。また保管環境を完璧にしても、3ヶ月に1度を目安に外の風に当てて陰干しにすることでカビを防ぎ、革靴が長持ちします。

革靴のカビの取り方と、カビを防ぐための収納方法や基本のお手入れは以上となりますが、カビの取り方以外の革靴に関するトラブル対処法についてはこの他にも以下のリンクを参考にすると便利です。

革靴が臭いときの対策方法・臭いの消し方まとめ!重曹が効くって本当? | MensModern[メンズモダン]
革靴の雨対策とは?雨に濡れた・雨染みができたときのお手入れ方法! | MensModern[メンズモダン]

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