スーツケースのキャスターを修理に出すと、意外になかなかの出費がかかるものです。スーツケースと言えば耐久性に優れているイメージですがキャスター、つまり車輪の部分は思いのほか壊れることが少なくありません。そこで、自分でもDIYで修理する方法をご紹介します!

目次
「旅行のおとも」の意外な弱点
スーツケースと言えば、旅行や出張などに広い用途で使うことのできるバッグ。たくさんの荷物を入れることができ、強化プラスチックなどが使われていることで耐久性にも優れています。

そして、その大きな特徴が底の部分についているキャスター。モデルによって2つの車輪がついているもの、4つのものとありますが主流になっているものは四輪タイプ。キャスターの存在によって、どれだけ重い物を入れたスーツケースであっても性別も年齢も問わず持ち運ぶことが苦にならないのです。
もう荷物は預けてしまったけど今回の旅行のお供はこのスーツケース。 pic.twitter.com/agJroFiekg
— ぽこマム (@pokomam) June 2, 2017
ただ、スーツケースに入っている重みを一手に引き受けるキャスターはスーツケースの「弱点」にもなり得るもの。引っ張って移動しているときには、キャスターだけが地面についている状態となるわけです。その負担たるや、いかばかりか?
スーツケースのキャスター修理を頼むと結構高い?
スーツケースのキャスターは、スーツケースの中に入れてある荷物の重みを一手に引き受けて地面を転がり続けるものです。時には溝に引っかかったり、段差を乗り越えたり。それだけに、スーツケースを構成しているパーツの中ではキャスターがもっとも壊れやすいものとなっています。
キャスターを覆っているゴムが取れてしまうと中の金属が露出し、移動させようとしてもスーツケースの動きが悪くなって大変なことに。金属音もひどく、キャスターひとつで使い勝手が大きく落ちてしまうのです。
ゼロ・ハリバートン:スーツケース
— 思い出よりモノ (@tamacocci) August 29, 2014
★★☆デザイン可、性能可、総合的におすすめ
アメリカ・1987年購入:キャスターは欠陥、華奢過ぎ。3度壊れ、3度目の修理でガードが付く。今のガード付きを条件におすすめ
ZERO HALLIBURTON pic.twitter.com/aDrakif9vV
そこで修理が必要となるわけですが、メーカーや専門業者へ修理に出すと意外に修理費用のかさむ可能性があります。修理は基本的にキャスターの交換ということになり、1個あたり2,000円前後といった修理代となることが一般的。4つで8,000円となれば、結構なお値段です。
自分でスーツケースのキャスターを修理する
スーツケースのキャスターは、自分がスーツケースを使えば使うほどに摩耗していきます。劣化が進んだキャスターにはこまかな穴が少しずつあいていき、そこに亀裂が広がって壊れてしまうわけです。
ただキャスターだけが壊れ、スーツケース本体はまだまだ使うことができるにもかかわらず買い替えるということも費用対効果が悪いもの。そこで、自分で修理してはどうかという話です。メーカー修理ではなく、自分で修理することができればもっと早くスーツケースのキャスター問題も解決します。
そもそも完全に修理しなければならなくなるよりも前に自分で異変を見つけ、自分でスーツケースのキャスターを補強しておけば修理の手間も軽減されます。メーカーが技術や素材にこだわって作ったものではありますが、自分の手で修理することは十分に可能です。
キャスターが壊れたスーツケースの修理に必要なもの
スーツケースのキャスターが完全に壊れてしまった場合の修理方法としては、壊れたキャスターをスーツケースから外して新しいキャスターへ交換するということになります。ですから、スーツケースに適合しているキャスターを用意しなければ話になりません。
スーツケースのキャスターのゴムが劣化して砕けてしまったので、グライダーで軸を切断して付け替えました。 pic.twitter.com/ySF6X479eC
— 常岡伸二 (@TsuneokaShinji) May 10, 2017
キャスターのゴムに亀裂が入っている場合の修理には、補修材が必要。ゴム製のシールやベルト、テープを巻くことである程度の修理効果はあります。もちろん、接着剤も用意する必要があります。また、靴のかかと部分を修理するときに使う補修材も活用することが可能です。
靴とスーツケースは関係しないようにも思われますが、これで車輪のまわりに厚みをつくれば使い勝手は改善されます。そのほか補修用のパテというものもあり、キャスターに小さな穴を見つけた時点で埋めていくと修理の手間も軽減されるでしょう。
便利なスーツケースのキャスター修理用キット
スーツケースのキャスターをDIYで修理したいと望む人は少なくなく、そのために修理用のキットというものもあります。スーツケースのキャスターを修理するために必要なものをいちいち探さなくても、まとめてそろえることができますからその点では便利。
実際にはスーツケースだけでなく、ショッピングカードなどさまざまなアイテムのキャスターに用いることのできるものとなっています。スーツケースに対応しているキャスターや車軸となるボルトのほかにネジ、レンチといったものがセット。
修理をしやすいキットですが、ひとつ注意しなければならないことがあります。ホイール部分のサイズについて正確に計測しておかなければ、大きさが合わないということになりかねません。DIYの技術があれば、使い勝手を微調整することも可能です。
難しくない?スーツケースのキャスターを修理する方法
スーツケースのキャスターを修理する方法については、キャスターがどれだけ消耗しているかという段階によって異なったものになります。キャスターのゴムが完全になくなってしまっているときは、交換してしまう方法がベストでしょう。
スーツケース(特大)のキャスターのゴムがなくなってしまったので自前で修理開始。やっと1個目が取れたところ。 pic.twitter.com/Z9CQrt5xBP
— toshi (@60ee3107) March 2, 2016
まずは持っているスーツケースのキャスターとできれば同じ大きさ、なければ限りなく近い大きさのキャスターを入手します。修理方法としては、キャスターがついている軸の部分をノコギリで切り落としてしまいます。この軸は鉄ですから、鉄を切るための歯が必要です。
あとはスペーサーを新しい車輪に通して取り付け、ワッシャーやゆるみ防止のナットもつければ修理は完了。ざっくりとした方法ですが、新品になるわけですから普通に取り付ければ使い勝手は間違いなく向上するはずです。
DIYで修理してもスーツケースのキャスターは大丈夫?
実はDIYでスーツケースのキャスターを修理している人は、少なくありません。作業としての工程はそこまで複雑なものではありませんから、DIYの初心者であっても不可能ということはないでしょう。

注意すべきは、調達した部品の大きさ。キャスターが大きすぎてスーツケースに合わない、小さすぎて回らないということになっては取り返しがつきません。それと、新しいキャスターを取り付ける場合にはしっかり固定することも重要です。
DIY作業ではよく、締めつけの甘さによって作ったものが後々分解されてしまうといったトラブルが「DIYあるある」として起こります。スーツケースのキャスターを修理する場合についても、ネジなりナットなりをしっかり締めることが重要です。そうそう取り外すものではありませんから、力いっぱい締めてしまって問題はありません。
静音性を改善!スーツケースのキャスター修理にひと手間
スーツケースのキャスターは、ずっと使っていてすり減ってくると表面が小さな凸凹になっていきます。そうすると、引っ張っていても少しずつガタガタという音が気になるように。そこで、キャスターを修理するにあたって静音性の改善を意識しても良いでしょう。
リモワのスーツケースを転がす大先輩方が「安いスーツケースはうるさいんだよ💢」と脅すので、リモワまで行かずともエースのプロテカをレンタルしてみた。
— チャーリーブラウン🙃 (@charly_bro_) September 2, 2016
プロテカ、まさかのリモワより静かだった✨✨笑 pic.twitter.com/brdXLH0ogv
スーツケースを引く音は、時に近くを行き交っている人にとって耳障りに感じられることもあるものです。そういう音を出していることもストレスになりますから、メーカーによっては静音性を重視して小さな音しか出ないスーツケースをラインナップしているケースもあります。
最近は、交換用のキャスターについても高い静音性を実現しているものが見られるようになりました。ひと手間こだわって探してみて、移動にともなう困りごとをひとつ余計に解消することも一手です。
自力でスーツケースのキャスターを修理すると結局安い?
自分でスーツケースのキャスターを修理するとなれば、必要な部品なり道具を安いものにこだわって選ぶことができます。それによって、突き詰めれば極限までコストを下げることが可能。工具などが元から家にあれば、必要なお金は材料費だけです。
普段からDIY関係の用品が安く販売されているホームセンターなどであればキャスターやスペーサー、ワッシャーなどを一通りそろえても1,000円台程度でおさまるでしょう。そう考えると、メーカーへ修理に出して1万円近い金額をかけるのであれば十分にコストパフォーマンスの良い選択です。
もちろんプロの手で修理してもらうことには信頼性や安心感といったものがありますから、どちらを取るかという話。コストの少なさにだけ注目して比較すれば、自分の手でDIYによってスーツケースのキャスターを修理する選択に分があります。
まずは挑戦してみるべし
そもそもDIYという作業には、趣味で行う「日曜大工」のようなイメージがあります。ですから、気軽に取り組んで良いもの。
せっかく買ったスーツケースを自分で何とかしようとして、ダメになってしまってはという心配もあるかもしれません。ですが、言ってみればキャスターは普通に使っているだけでもダメになっていくものです。どちらにしてもダメになるのであれば、自分で修理に挑戦してみても良いのではないでしょうか?
スーツケースのキャスターがボロボロになったのでDIY(`・ω・) pic.twitter.com/czXF9IYS06
— 毛呂 督 (@osamumoro) May 28, 2016
それでうまくいけば御の字、万が一ダメになってしまっても素人だから仕方がないと割り切れば良いのです。自分で修理する方法にそこまでお金はかかりませんから、うまくいかなければ改めてメーカーに修理を頼んでみても良いでしょう。まずは、自分自身でアクションを起こしてみましょう!
評価 4.6/ 5(合計14人評価)
記事へのコメント
気軽にコメントしよう!
※コメントは承認後に公開されます。