北海道富良野を舞台に21年にわたり放送された名作ドラマ「北の国から」。ドラマ開始当初は小学校2年生だった蛍も、紆余曲折を経て最終編「北の国から2002遺言」では母となります。結局蛍の息子の父親は誰なのか?正吉と結婚する経緯や結末などをまとめました。

目次
不朽の名作!ドラマ「北の国から」

北海道富良野を舞台に1981年に連続ドラマからスタートし、その後スペシャルドラマとして続編が2002年まで放送され、多くの人々に感動を与えたドラマ「北の国から」。広大な北海道の大地と共に描かれる主人公黒板五郎とその子供達、純と蛍の家族愛とその周りの人々が織りなす様々な人間ドラマが魅力の感動の名作です。
「北の国から」シリーズは、21年という長期にわたって放送されていたことから、誰でも一度は目にしたことがあるはず。様々な名場面、名台詞も生み出しました。でも、なんとなく話は分かっているけど、ちゃんと観ていないから細かいところまで知らない、という人のために、今回は主人公黒板五郎の娘である蛍の結婚、妊娠、そして息子について詳しく解説!最終編の結末までご紹介します。
「北の国から」最終編~2002遺言で登場する蛍の息子の父親は?
北の国から最終編となる「2002遺言」では蛍の息子が登場します。名前は快(かい)。演じているのはなんと、蛍役中嶋朋子さんの実の息子さんだそうです!
蛍は前作の「北の国から'98時代」で、純の同級生で幼馴染の笠松正吉と結婚するのですが、快は正吉の息子ではありません。蛍の不倫相手であった黒木光彦という男の息子です。ちなみに、劇中に登場するのは名前だけで黒木本人は登場しません。
不倫の末駆け落ちまでした蛍でしたが、結局黒木とは別れてしまいます。しかしそのとき蛍は黒木の子を妊娠していました。ひとりで子供を産む決意をした蛍でしたが、正吉の熱意あるプロポーズにより、二人の子供として産むこととなるのです。
「北の国から’98時代」で蛍が正吉と結婚に至る経緯とは?

「北の国から'98時代」で、蛍は表向きは正吉とできちゃった結婚という形で結婚することになります。ではなぜそういうことになったのか。カギは「草太(そうた)兄ちゃん」です!
きっかけを作ったのは草太兄ちゃん
「北の国から'98時代」で、別れた不倫相手の子供の妊娠を知った蛍はこの先どうするか迷いながら、富良野に帰ってきます。そのとき、子供の頃から兄と慕う草太兄ちゃん(演じているのは岩城滉一さん)に妊娠していることとひとりで産む決意を打ち明けます。するとその決意を聞いた草太兄ちゃんは後日正吉を呼び出し「蛍と結婚しろ」と切り出すのです。
黒板家と蛍に特別な感情を抱いていた正吉は…
草太兄ちゃんからの突然の話に戸惑う正吉でしたが、子供の頃から特別な存在であった蛍と父親同然に慕う五郎のことを思い、草太兄ちゃんの提案を受け入れます。そして、妊娠中でありながら札幌で清掃業に従事する蛍のもとを訪ね、プロポーズするのです。
草太「オマエ何のために自衛隊にいた?国を守るために自衛隊にいたンだべ?国を守るっちゅうことは、家族を守るっちゅうことだ。お前にとって黒板家は家族だ。」
— 北の国からbot (@Kuroita_Family) June 3, 2017
草太兄ちゃんが正吉を説得する際に、以前自衛官として働いていた正吉に対して言う「国を守るってことは家族を守るってことだ。黒板家はお前にとって家族だ」という台詞は心に残ります。
最初は拒否するが、正吉の熱意を受け止める
正吉から突然のプロポーズに「妊娠しているのに応えられるわけがない」と突っぱねる蛍でしたが、正吉の「俺たち二人の子供にすればいい」という言葉と、何度断っても諦めない熱意に押され、プロポーズを受け入れます。
そうして蛍と正吉はできちゃった結婚をするということで純や五郎にもそのように報告をします。その時、妊娠中の子供が正吉の子でないという事実を知っているのは、蛍と正吉、草太兄ちゃんだけということになります…。
「北の国から’98時代」で正吉が蛍に行ったプロポーズが一途で男らしすぎる!
しかし正吉の蛍へのプロポーズは本当に一途で男らしく、あんな風にされたら大体の人は落ちてしまうんではないでしょうか!?まず別の相手の子を妊娠している女性に対しプロポーズをするという時点で男らしさがにじみ出ていますが、その方法がまた熱意の伝わるものでした。
子供の頃からの想いを吐露
蛍に断られる覚悟でプロポーズを申し入れる正吉ですが、案の定断られます。でも「蛍のことは特別で、いつも心の中にあった」と子供の頃から蛍のことを特別に想っていたことを伝えます。男の人にはこういう大事過ぎて手を出せない特別な存在というのがあるといいますよね。正吉にとって蛍は正にそれだっと言えます。
100万本の花を贈り、とにかく押しまくる
みどり「ほれた女に町中のバラをさ、百万本贈って口説いたっちゅう見上げた男を唄った歌さ」
— 北の国からbot (@Kuroita_Family) June 12, 2017
プロポーズを断られてから札幌でスナックを経営している母みどりのもとを訪れ「身を固めたい相手がいるが説得が難しい」と相談すると、愛する人に百万本の花を贈ったという『百万本のバラ』という曲を引き合いに出し「男はそれくらい強引に行かないと!」とアドバイスされます。バラは高額なので手が出ませんでしたが、富良野中に咲いている雑草の花を百万本数えて蛍に贈ります。

実際に雑草の花100万本送られたら困るかもしれないですけど、情熱は伝わりますよね。結果、蛍はプロポーズを受け入れることとなります。
純や五郎への報告も男らしい
正吉「オヤジさん。螢ちゃんをぼくにください」
— 北の国からbot (@Kuroita_Family) April 28, 2017
蛍にプロポーズを受け入れてもらい、蛍の兄である純や父親の五郎に結婚の報告をするわけですが、お腹の子供は自分の子でありすべては自分の責任と報告し、純や母親のみどりに責めれても事実を隠し、全てを受け止めていく姿は本当に男らしいです。

草太兄ちゃんが口を滑らせたことで、蛍のお腹の子が正吉の子ではないのではないかという疑惑が五郎と純の心の中に駆け巡ったとき、純が蛍に「正吉のこと、本当に好きなのか?」との問いかけに「好きよ。だって正ちゃん、大きいんだもん」という蛍の答えが全てを物語っていると言えます。
蛍と正吉の子供時代~成人まで
北の国からの連続ドラマ時代の正吉は、悪ガキ的存在で黒板家とそこまで深い関りはなかったようですが、五郎とみどりが幼馴染だったということもあり、当初から家族ぐるみの付き合いはありました。
「北の国から」’83冬~’84夏で共に暮らすことに
正吉は「北の国から'83冬」では水商売をしている母親と旭川で暮らしていましたが、だらしのない母親に反発し家出をします。そこでしばらく黒板家に居候することになります。
黒板家で正月を迎えた正吉に年賀状が届かないことをかわいそうに思った蛍は、正吉宛てに年賀状を書きます。プロポーズの際正吉も言っていますが、この頃から正吉の中で蛍が特別な存在へと変わっていったようです。

ちなみに「北の国から'83冬」では、みどりがギャンブルで膨らました借金を返せなくなり、連帯保証人となっていた五郎にその借金が降りかかってきます。町のみんなの助けを借りてなんとか全てを失わずに済んだ五郎でしたが、みどりを悪く言うようなことは一度もありませんでした。
五郎「疲れたらいつでも帰って来い…。息が詰まったらいつでも帰って来い…。故郷に帰ることは恥ずかしいことじゃない…。」
— 北の国からbot (@Kuroita_Family) June 4, 2017
それどころか、富良野にいられなくなったみどりに正吉をしばらく預かるから故郷を捨てるなと諫めるのです。そうした様々な背景もあり、正吉は五郎や黒板家を家族のように慕うようになります。
’92巣立ちで再会
「北の国から'84夏」でまた母親のもとへ戻った正吉ですが、「北の国から'92巣立ち」では自衛官となり、帯広の恋人のもとから旭川へ帰宅途中の蛍と再会します。その頃蛍は恋人と会う時間が惜しくて五郎の住む富良野を通り過ぎ、長いこと富良野に戻っていませんでした。
ここで会ったことを五郎に言わないでほしいと頼まれた正吉は、富良野にひとりで暮らす五郎のことを思い複雑な気持ちになりながらも、後日五郎と一緒にいる蛍と会った時に「蛍ちゃん、しばらく」と言うのでした。
その後も黒板家と蛍を案じ続ける
その後も、家族のように五郎や純そして蛍を案じ続けます。純と蛍が五郎のもとに帰ってないことを知ると、ひとりで暮らしている五郎のことを思い訪ねて行くようになったり、蛍が不倫騒動で行方不明のときも、純と一緒に懸命に蛍のことを思い、守ろうとします。
「北の国から」で蛍のそれまでの恋愛とは?
ここで「北の国から」シリーズにおける蛍のそれまでの恋愛について整理してみましょう。子供の頃はしっかり者で優しいというイメージの強い蛍ちゃんですが、形は違えど母親と同じ不倫という道をたどってしまうというのは何とも皮肉な話です。
初恋は同じ電車に乗り合わせる浪人生
「北の国から'89帰郷」で、蛍は昼間は旭川の病院で働き、夜は看護学校へ通うという生活を送っていました。そこでいつも同じ電車に乗り合わせる浪人生、和久井勇次(わくいゆうじ、演じているのは緒方直人さん)に淡い恋心を抱きます。その後痔を患った勇次が偶然蛍の働く肛門科に訪れたことをきっかけに交際へと発展します。
恋人を優先して父を疎かにしてしまう蛍
その後家を出て旭川で寮暮らしを始めた蛍は、無事受験に合格し帯広の大学に通う勇次のもとへ通うようになります。勇次と会う為帯広へ向かう電車の道中、富良野を通り過ぎる度に長らく会いに帰っていない父のことを思い胸を痛めながらも恋人を優先してしまう自分に罪悪感を抱きます。

看護学校を卒業後、五郎は蛍が富良野に戻り地元の病院で准看護師として働くことを楽しみにしていましたが、勇次に正看護師になるために札幌の病院に勤めることを勧められ、五郎の望みに反した道を選ぶことになります。
札幌の病院で不倫の末駆け落ち
しかし勇次との関係は終わり「北の国から'95秘密」では勤め先である札幌の病院の医師黒木光彦と不倫、同病院に勤める看護師長である黒木の妻の知ることとなり、病院を辞め根室に駆け落ちしてしまいます。根室で黒木医師と共に、診療所で看護師として従事していましたが「北の国から'98時代」でその関係も終わり、全てを受け入れてくれた正吉と結婚することとなるのです。
「北の国から2002遺言」で黒板家と正吉・蛍一家を襲った悲劇
「北の国から'98時代」の後半で、草太兄ちゃんは事故によりこの世を去ってしまいます。そこで草太と兄弟のような間柄であった純と正吉は草太の牧場を継ぐよう周りに押し立てられ、結局継ぐこととなってしまいます。しかしその時点で牧場の経営状況はかなり厳しい状態にありました。
結局牧場は破綻し、一家離散状態に
ほどなくして牧場は破綻することとなり、純と正吉は多額の借金を背負い富良野を追われることとなります。純は五郎と蛍にだけ居場所を教えていましたが、正吉は迷惑をかけまいと蛍にさえ居場所を伝えず、音信不通状態に。しかし毎月の借金返済と蛍への送金は必ずしていました。
連絡をよこさない正吉に不安を感じる蛍
蛍は息子の快と共に富良野のアパートで看護師として働きながら暮らしていました。蛍は正吉が連絡をよこさないのはもう自分たちと暮らす気がないからではないか、快が正吉の息子ではないからではないかと不安を募らせます。
「北の国から2002遺言」での正吉・蛍一家の最終結末は?
「北の国から2002遺言」の最後でついに正吉から蛍へ手紙が届きます。連絡をよこさなかったのは自分の弱さからだということ、これからは居場所を伝えるということ、岐阜の現場での作業を終え、栃木の現場に移ることが記されていました。
そこで蛍は富良野を離れ、快を連れて正吉のもとへ行く決意をします。快のことをとてつもなく可愛がっていた五郎のことを思うと胸は痛みましたが…。家族にとってそれが一番いいと判断したのです。
「北の国から」最終編~2002遺言の結末とは?
「北の国から2002遺言」では、身体の不調から死を意識するようになる五郎。そして友人の勧めで遺言を書き始めることにします。最後はその遺言でこの物語は締めくくられます。物語の最後にふさわしい内容の遺言となっています。
純は結婚して富良野に戻る
純は、出稼ぎ先の知床半島の町で知り合った女性、結(ゆい)と結婚し、牧場破綻の際に純の負債を引き受けてくれた三沢のおじいさんを介護することで恩を返しながら、富良野で暮らしていく事となります。
感動!!正吉のもとへ向かう蛍たちを見送る五郎
純「あなたのそういうみっともないとこ、昔の僕なら軽蔑したでしょう、でもいま僕は素敵だと思います。人の目も何も一切気にせず、ただひた向きに家族を愛すること、思えば父さんのそういう生き方が僕や蛍をここまで育ててくれたんだと思います。」
— 北の国からbot (@Kuroita_Family) May 29, 2017
最後、富良野を離れ正吉のもとへ向かう蛍と快を見送る五郎の姿は涙なしでは観られません!あのなりふり構わず別れを悲しむ姿には胸を打たれます。
「北の国から」シリーズのまとめ
広大な北海道の自然を愛でながら感動の家族愛に涙腺ゆるみっぱなしの「北の国から」。子供達の成長と様々な登場人物が描かれているので、世代や時代を超えて何かしらに感情移入できてしまうそんな素敵なドラマです。人生の教訓となるような名言名シーンも多数あるので、もう一度きちんと視聴し直してみると新たな発見があるかもしれません。
評価 4.0/ 5(合計11人評価)
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