パイロットのコクーンは、字を書きやすいとして評判になっている万年筆です。パイロットのコクーンは、極端に高級品であるわけではありません。それでいて高性能であるということは、コストパフォーマンスに優れた製品ということになります。

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筆記用具にこだわりたい
このところ、書類を手書きするという機会は減ってきているかもしれません。とは言っても文字を書くときには、ボールペンを使うことが手軽である印象です。万年筆となると、元から字の上手な人がそのうまさを活かすの筆記用具といったイメージもあるでしょう。それにどこか高級感があり、特別な文字を書くときに使うといった感もあります。

そういったことから敬遠されがちですが、実は万年筆は書きやすい筆記用具であって字の上手下手にかかわらずおすすめです。販売価格はほかの筆記用具と比較して高額ですが、長く使うことができますからコストパフォーマンスが良いのです。ボトルインクを使うことで、一般的なボールペンと比べ物にならないほどの「寿命」となります。
とても久しぶりに持った万年筆の滲みに趣を感じながら書きました#深夜のゆる書写60分一本勝負 pic.twitter.com/sltUxU0Po0
— 宵闇明月 (@yoiyamimeruna) November 1, 2017
万年筆を毎日のように使っているとしても、1年は心配ありません。ペン先がやわらかですから、趣のある字を書くことができます。使っているうちにすり減っていくペン先も、文字を書くときの味となるでしょう。そんな万年筆のメーカーとして、パイロットはよく知られています。パイロットの万年筆である「コクーン」は、高性能ながらそこまで値段も高額ではありません。
パイロットのコクーンとは?
パイロットは万年筆メーカーとして有名ですが、それに限らずパイロットの製品はボールペンや消しゴムなどさまざまなものが用いられています。世界的に見ても、その評判はいいものです。総じてパイロットの万年筆は、相応にリーズナブルな値段ながらクオリティには定評があります。パイロットは、初心者にも使いやすい万年筆を提供していると言うことができるでしょう。
私、無意識にパイロットさんの製品を好んでるみたい。このシャーペンもたまたまパイロット製品。本体が細いかと思いきやグリップ部分が良い感じの太さになってて、グリップの安定感が良い。芯先が尖ってるから書いてる字がよく見えて好き。 pic.twitter.com/aWY8qpSsMJ
— マイキー (@HanamaiTweet) March 28, 2016
コクーンはそのパイロットから展開されている筆記用具のシリーズであり、万年筆もラインナップされています。パイロット製の万年筆で見ても、コクーンはもっとも販売価格が安いものです。その理由は使用されている素材であり、標準的な万年筆はペン先に金を使用しています。それがコクーンについては、ステンレスが使われているのです。
それでいて評判は良く、コクーンの書き味が悪いということもありません。コクーンのペン先には細字の「F」、太字の「M」があり普通に文字を書くのであればFが良いでしょう。Mは、デザインなどの作業に適しています。
コクーンはパイロットの万年筆としてどうなの?
パイロットでは、コクーン以外にも万年筆を手がけています。そのひとつであるパイロットの「カスタム742」も、コクーンと変わらず高い品質を誇っています。コクーンとの違いは、ペン先の太さについてたくさんの種類がラインナップされている点です。そのペン先は素材が金をですから、コクーンより価格が高額であるところはやむを得ないでしょう。
もちろん、万年筆はパイロット製品のような日本製のものだけではありません。ドイツの万年筆メーカーであるLamyの「ステュディオパラジュームコート」は、近代的なフォルムが特徴的です。パイロットのコクーンは、デザインの面でこの万年筆と比較すると劣るかもしれません。
また、フランスの万年筆メーカーであるWatermanの「エキスパートデラックス」も、目を惹かれるデザインの万年筆です。海外メーカーによる万年筆は、総じてパイロットなどの日本製品よりもペン先が太くなっています。例えば、ステュディオパラジュームコートの「極細」でも、コクーンの「太字」程度です。
イメージは高級?パイロットのコクーンを持つステータス
パイロットと言えば、万年筆のメーカーとして国内で名を馳せています。そして万年筆自体、高級なイメージもあるのですがパイロットのコクーンは5千円もあれば手に入れることができます。コクーンに関して、そこまで手が出にくいということもないでしょう。書きやすく仕事にも使いやすいとして、実用性に優れている万年筆であると評判です。
高級な万年筆を求めていけば、たとえばモンブランの「マイスターシュテュック」は「万年筆の王様」とまで称されて評判になっています。ペリカンの「スーベレーンM800」にしてもおしゃれなデザインに定評があり、3万円以上にもなる高級品の万年筆です。
久し振りの更新!
— けーさん (@keyamachigun) October 28, 2017
祖父からいただいた万年筆。
今は形見になってしまったけど、大切に使っていきます。
【Mont Blanc マイスターシュテュック プラチナライン ル・グラン P146 ブラック】 pic.twitter.com/4EKLLGUkfB
確かに高級な万年筆は多いのですが、コクーンは高級路線を追求しているのではなくあくまで実用的な万年筆であることを重視しているでしょう。中には知らずにコクーンを使っていて、良い万年筆を選ぶ感性に狂いはなかったとステータスに感じているユーザーもいるほどです。
実際の書き心地は?パイロットのコクーンで書く文字
パイロットのコクーンは、安価である割に書き心地が良いとして評判になっています。いかに高級感がないとしても万年筆である以上、それだけでボールペンを使うときに比較すればどことなく緊張感があるものです。
実際に文字を書いてみたときには、字がかすれるようなこともありません。しっかりとした書き味があり、普段から万年筆を使う習慣がない人にとってはその書きやすさが意外にも感じられるかもしれません。感覚としては、コクーンを紙の上で滑らせていくだけで書くことができてしまうといった具合です。
同じ万年筆でも種類によっては書き心地が硬く、引っかかるように感じられるものもあるのですがコクーンにそのようなことはありません。コクーンは、気持ち良く文字を書くことのできる万年筆であると言うことができるでしょう。
気になる!パイロットのコクーンに関する評判
パイロットのコクーンに関する評判は、おおむね価格に比して品質が優れているというものです。書き心地だけでなく、キャップの部分がしっかり密閉されているといったこまかな点の評判もいいものとなっています。実はキャップの気密性は重要であり、十分に密閉されていることによって使わない期間が長くなってもインクは乾きません。
cocoon万年筆(F)届きました。Fでもなかなか良いです。 書き味を知ってからデザインも好きに(滑りそうで敬遠してました)。
— ジョーじ (@rakkusannizero) December 30, 2016
Pilotといえども、キャップの開け閉めの硬さなど細かいレベルでは個体差はありますが、書き味はどちらも安定してます。 pic.twitter.com/9miXTxSIdx
また、インクカートリッジがあることについても使いやすさにつながっているとして評判です。そしてやはりリーズナブルであることから、はじめて万年筆を使うにあたり「入門用」のものとして選ぶ人が少なくありません。
そういった人には万年筆に慣れてからより高額なものへ移行しようという考えもあるのですが、コクーンを思いのほか気に入ってそのまま愛用するようになったといった例もあります。それだけコクーンの万年筆は、手になじむということでしょう。
限定モデルも!パイロットコクーンのラインナップ
「コクーン」という名称を英語で表記すると「COCOON」となり、これは「繭」という意味です。この名前には「美しい曲線」、また「始まりの象徴」といった意味もあります。
パイロットコクーンの万年筆は形状に関して言えばどれも同一であるのですが、カラーバリエーションは豊富です。ブラックにホワイト、シルバーさらにはブルーやオレンジなどもありますから好みの色を選ぶことができるでしょう。
ペン先も2種類がありますから、たとえばプレゼントとして用意するのであれば相手が好んでいる色、またどういったシチュエーションで使用するのかも考えなければなりません。一例として進学祝いであれば、文字を書きやすい細字のペン先が良いでしょう。コクーンに関しては不定期で限定モデルが出されることもあり、コレクションとしての要素も魅力です。
ボールペンも一級品?パイロットのコクーン
パイロットのコクーンシリーズには、万年筆のほかにボールペンなどもあります。コクーンのボールペンも、デザインは万年筆と同様に繭のような形状です。ただより握りやすさが意識されていて、軸はやや太くなっています。
コクーンのボールペン、ガラスペン、ローラーボール、香り付きのインクを買ってきた pic.twitter.com/vwBjDtfrOq
— うご (@yu_9930) October 29, 2017
ボールペンとは言っても、十分な重量感を感じられるでしょう。コクーンのボールペンは基本的な性能を備え、使いやすいものに作られています。回転繰り出し方式で油性、0.7ミリの細字です。カラーラインナップは万年筆と同様にブラックやホワイトなど、バラエティ豊かなものとなっています。
万年筆のデザインが踏襲されていますから、ボールペンにしてはおしゃれで美しさもあるでしょう。一般的なボールペンに比べれば高級感があり、販売価格は1,500円ほどとなっています。プレゼント用に、ギフトケースもあります。
気軽に使おう!パイロットコクーンのシャープペン
パイロットでは、コクーンシリーズにシャープペンもラインナップしています。やはりそのフォルムは万年筆、ボールペンと違わずやわらかな曲線が特徴的です。軸の太さ、また重量感も万年筆にボールペンと変わりません。
やはり1,500円ほどで販売されていて、ケースもありますからプレゼントにセレクトしても遜色はないでしょう。万年筆は使い込んでなじんでいくという感じですが、シャープペンとしては逆に重量感がありすぎることで最初は違和感があるかもしれません。それでも少し使い慣れれば、その重さが書きやすさへつながります。
また「シャープペン感」が少ないという意味では、芯を出す際にノックするときの感触が物足りないとする声もあります。高級感があるアイテムとして、コストパフォーマンスには十分に優れているでしょう。
筆記用具で大人の仲間入り
進学や就職といったタイミングで高級感のあるボールペンや万年筆を手にすると、一人前の大人になったような実感が得られるものです。形から入るというわけではありませんが、立派な筆記用具を持っているとそれで仕事のモチベーションへつながるところもあるでしょう。
それに高級な筆記用具を使っている人は、あこがれの対象にもなり得ます。筆記用具も含め、ビジネスツールへのこだわりを持つことが仕事へ臨む姿勢にも影響し得るのです。
今日はコクーンのホワイト!社会人のファースト万年筆はこれをおすすめする。シンプルで嫌味がなくてすらすらインクが出る。好き。 pic.twitter.com/AuebovosP6
— 菅 未里(文具ソムリエール) (@misatokan) January 22, 2016
パイロットコクーンの万年筆は、値段こそリーズナブルながら十分な機能と見た目の美しさを誇っています。新社会人になることをきっかけとしてしっかりした筆記用具を持ちたいというときにも、パイロットのコクーンは選びやすい選択肢となるでしょう。ともにキャリアを積んでいくパートナーとしても、おすすめのアイテムです。
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